子育てに積極的にかかわり、ワークライフバランスに取り組む「イクメン」が、社会的認知を高めてすでに久しい。そしてその対義語ともいえる女性のライフスタイルとして、「スマジョ」が増えているという。

先週公表された、ソフトブレーン・フィールド株式会社が同社の既婚女性会員580名を対象に実施した「女性の働き方に関する実態調査I」によると、仕事を選ぶ上で大切にしていることは、「家庭に悪影響がでないこと」(72%)、「働く時間が調整できること」(68%)であり、「仕事内容が自分にあっていること」(62%)、「これまでの経験が活かせること」(17%)「収入が高いこと」(7%)以上に、自分の家庭や生活スタイルを重視しながら働きたい意識が高いということがわかった。
smajo
このように、家庭に影響がない範囲で要領よく空いた時間でできる仕事をするかしこい女性を、「スマートなジョブ(仕事)」と「スマート(賢い)な女性」をかけあわせた造語で「スマジョ」というそうだ。こうした女性たちは、業務単位での委託スタイル(個人事業主)で働く形態が63%を占め、とくに専門職というわけではなく、生活の延長線上で行える覆面接客調査(ミステリーショッパー)や店頭リサーチなどの業務を行っている割合が高いという。

具体的なコメントでは、「育児、家事に支障がないことが最重要。ほんのわずかな部分でも良いので、専業主婦以外の面を持ちたいのも本音」「子どもが病気やケガで保育園に行けない時にみてくれる人がいないので、時間や曜日の融通がきく職場じゃないと働くのが困難」「出社義務や時間拘束がなく、自分のスキルを生かして自由なスタイルでできる仕事がもっと増えたらいい」といったかんじで、育児や家事の合間の時間を利用しながら、効率よく働きたいという希望がうかがえる。

同社ではこの結果を、「最近の既婚女性は、生活費を稼ぐためだけに働くのではなく、家庭を大切にしながら仕事もしたいという傾向が強く、雇用スタイルにこだわらない『スマジョ』は今後も増加するだろう」と分析している。

ソフトブレーン・フィールド株式会社