フィンランドで子育てをするなかで、よく利用する施設のひとつに公園があります。Leikkipuisto(レイッキプイスト=日本での児童公園にあたる)と呼ばれる公園は、ヘルシンキ市内だけでも70ヵ所近くに及びます。

少し大きめのLeikkipuistoの敷地内には、児童館のような室内施設が併設されている所が多く、平日の朝9:00から午後5:00まで開いています。公園に寄ってプログラムは異なりますが、例えばいつも利用している近所のLeikkipuistoでは、毎週月曜と金曜の午前中はPerhekahvila(ファミリーカフェ)として開放されています。
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児童公園の併設室内施設で息抜き&情報交換

まだ保育園に通っていないような小さな子どもを遊ばせつつ、保護者はお茶をしながらおしゃべりしたり情報交換をしたり。事前予約や毎回参加する必要もないので、ふらっと立ち寄れる自由な雰囲気です。

育児疲れのお母さんにとっては息抜きできる場所として、また同年代の子ども同士を遊ばせる場所として人気があります。毎週水曜日の夕方はお父さん(おじいちゃんも!)と子ども、そして木曜日は外国人の保護者と子どもちたのために場所が提供されています。

父親が育児休暇を取るのが普通のこの国では、お父さんと子どもが遊ぶ姿をよく見かけます。お父さんだって育児の悩みや育児疲れがあるのでしょう。パパ友だって必要です。週に1回、ここに来るのを楽しみにしているお父さんも多いようです。

学童保育の役割も

午後は放課後の小学生たちで賑わいます。指導員の下、保護者が迎えにくるまで(午後5:00まで)、子どもが過ごせる場所として学童保育の役割を果たしているのです。

特に寒くて暗い冬の時期には家に閉じこもりがちになり、そのため気分も塞ぎがちになったりしますが、近所にこのような施設があると気分転換になり、精神的に助かります

その他、週3回、午前中2~3時間、2歳半から5歳までの子どもを無料で預かってくれるKerho(ケルホ)やヘルシンキ市内11カ所の公園で実施されているPuistotati(プイストタティ=公園おばさん)という託児サービスがあり、どちらも子育てで忙しいママ達にとってありがたいシステムです。

遊具の順番待ちに「貸して!」はNG

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基本的な遊具はブランコ、滑り台、砂場、ジャングルジムなど。まだ歩けない子どもでも楽しめる手すりの着いたブランコは人気があるので、順番待ちもしばしば。他の子が遊び終わるまで待つのが基本。自分が遊びたくても、他の子の遊びを中断させてしまうので「貸して!」と言ってはいけないのです。

遊具周辺には衝撃吸収素材のゴムチップが舗装され、転落事故による怪我を防ぐよう配慮がされています。また、公園内に設置された大きな箱には、共有のおもちゃが入っていて、鍵が開いている時には自由に使えるようになっています。

以前は鍵が掛かっていなかったのでいつでも自由に使えたそうですが、おもちゃの紛失やいたずらなどの問題が出たため、鍵をかけることにしたそうです。それにしても鍵が無かったなんて平和ですよね。
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安全で子どもも大人も楽しめる場所

1年を通じて日照時間の差が激しいフィンランド。白夜の季節、まるで午後の日差しのような明るさの中で、夜10:00頃まで子どもの遊ぶ声が聞こえたり、また、真冬の午後、夜のような暗闇の中で遊ぶ子どもたちを見るとなんだか妙な感じもします。

しかし一概に言えるのは、フィンランドの児童公園は「安全で子どもも大人も楽しめる場所」ということではないでしょうか。


中村雅子中村雅子
北欧デザインに魅せられ、2004年に渡芬。2007年、日本人の夫と共に日本のデザインプロダクトを販売する店「common」をオープン。また、フィンランドデザイン・雑貨を販売するウェブショップ「カウッパトリ」を運営。最近活動的になり始めた息子に振り回されつつ、フィンランドでの子育てを満喫している。家族は夫と2010年生まれの息子。ヘルシンキ在住。