震災時、保護者が帰宅難民になったら子供はどうすればいいか


学研教育総研による「小学生白書」では、「災害時における下校のあり方等に関する調査」(2011年6月実施)の結果を昨年末に発表した。

2011年3月11日に発生した東日本大震災において、都心では多くの会社員が帰宅難民となったこともニュースとなったが、その帰宅難民となった保護者と電話やメールがつながらず、学校と連絡が取れない、保護者が帰宅難民になり子どもと会えない等々。子どもが帰路につこうとしていた時間帯に発生した地震であったこともあいまって、小学生の下校をめぐり、様々な問題が生じていたようだ。
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震災のあったあの日、下校はどのように行われ、どのような問題が生じ、人々はどのように思ったのか。「災害時における下校のあり方等に関する調査」は、学校の防災への取り組みや、震災は子どもたちにどのような変化をもたらしたのかを調査したものだ。

関東近郊である東京、神奈川、埼玉に住む子どもを持つ保護者(25~55歳)8,689人に対して予備調査を行い、その中から、3月11日の地震発生時に、学校にいた小学生を持つ保護者を抽出。低学年の保護者約300名、中学年の保護者約300名、高学年の保護者約300名の回答を集める形式で調査したという。

東日本大震災(3月11日)のとき、子供はどのように下校したか


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表からもわかるように、震災当日の下校方法は、「引き渡し」、「集団下校」の2つに大別できる。「引き渡し」や「集団下校」といった、誰かと一緒に下校した小学生が大多数であったが、「一人で帰ってきた」という児童も1割程度いたという。また、集団下校で子供が帰宅するも保護者が自宅にいない場合もあり、子供を一人にさせないことが課題となった。

「引き渡し」で保護者が学校に迎えに行けない子供への対応とは


3月11日の「引き渡し」の問題点は、何であろうか。現代の小学校において、子供と保護者の続柄を学校へ提示するため、子供の「引き渡し」の際は「引き渡しカード」が必要である。
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まず、「引き渡しカード」にまつわる問題点に、母集団が小さいものの「引き渡しカードに記載していない者にも引き渡したこと」があった。「引き渡しカード」に「記載していない者」に引き渡しても、「記載してある者」にしか引き渡さなくても、不満が生じたという。「引き渡しカード」に記載できる人数を増やす等の改善策が考えられる。

さらに、「保護者が学校に迎えに行けない子どもへの対応が不十分だったこと」に不満を感じた保護者は75.5%にのぼった。

いわゆる「帰宅難民」になってしまった保護者は、迎えに行くのが大幅に遅くなってしまう。そのとき、子どもにどのような対応が必要となるのであろうか。食事や寝る場所の確保等はもちろんのこと、不安な気持ちでいる子どもにどう寄り添うのか。学校で長く待っている子どもをを安心させることこそが、「引き渡し」で最も重要な点であるといえよう。


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2006年創刊。雑誌、ウェブサイト、イベントを通じて父親向けの子育て情報を紹介するイクメン雑誌。旬のベビーカーやチャイルドシートなどの育児アイテムから、マタニティ&ベビー向けの基礎知識、ファッションに至るまで様々なライフスタイルを提案。「男の育児 online