アメリカの大手おむつブランドHuggies(ハギーズ)が今月始めた広告キャンペーン「Dad Test(パパテスト)」に、「育児に奮闘するパパをバカにしている」とアメリカ版イクメンたちが猛反発。メーカー側が釈明し、テレビCMやイメージポスターを差し替える騒ぎが起こっている。

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Babble.com - For a new generation of parentsのスクリーンショットより


問題とされたのは、おむつが濡れてぐずる赤ちゃんを尻目に、テレビのスポーツ観戦に夢中になるパパを描いたCM。「ハギーズのおむつとお尻ふきがどんな状況にも耐えられることを証明するため、考えうる最も過酷なテストを行います。すなわちそれは、パパのテストです」という趣旨の文章が同時に流れる。
メーカー側としては、「長時間蒸れず、パパにも替えやすいおむつ」をアピールしたかったようだが、キャンペーンが始まるや、ネット上で議論が沸騰。ハギーズのFacebookには、「一体これは何?1948年のこと?」「毎日おむつ替えに奮闘している父親として、非常に不愉快」「パパはママに比べて育児をしないというステレオタイプはやめてほしい」などのコメントが殺到し、“パパブロガー”たちも次々と自身のブログに批判コメントを掲載した。

さらにはペンシルベニア州在住の父親がネット上で募った広告撤回の嘆願書に、短時間で1000人を超える“イクメン”の署名が集まるなど、騒ぎは拡大。ハギーズはキャンペーン開始から10日余りで「パパたちを侮辱するつもりはなく、リアルな日常生活の中で、パパたちにハギーズ製品をテストしてもらいたいという意図だったが、理解されなかった」と釈明し、「パパテスト」キャンペーンを撤回するはめとなった。

ネクタイ姿に複雑な笑みを浮かべて赤ちゃんを抱くパパのポスターに替って、今週差し替えられた新しいポスターには、自信に満ちた表情で赤ちゃんを抱くTシャツ、ジーンズ姿のパパが登場。日常生活の中でごく自然に育児に関わる現代のリアルなパパ像を表していると、ネット上でも歓迎されている。3月26日から、新しいテレビCMも放送予定だ。



今回の騒動、時代が変わり、もはや男女の役割分担が存在しない現代社会で、いつまでも「育児に非協力的」「育児が苦手」な父親像をメディアが押し付けることに、ついに世のパパたちの堪忍袋が切れたということだろうか。「イクメン」という言葉が市民権を得て、父親の育児参加が当たり前に向かいつつある日本。こちらのパパたちのリアクションも気になるところである。

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恩田 和(Nagomi Onda)恩田 和(Nagomi Onda)
全国紙記者、アメリカ大学院留学、鉄道会社広報を経て、2010年に長女を出産。国内外の出産、育児、教育分野の取材を主に手掛ける。2012年5月、南アフリカのヨハネスブルグに移住予定。アフリカで子育て、取材活動を満喫します!