東京都産業労働局では、平成23年度の「企業における男女雇用管理に関する調査」を実施し、その結果を発表した。調査は都内全域(島しょを除く)の従業員規模30人以上の事業所2,500社とその従業員を対象とし、855の事業所とその従業員1,486人(内訳:男性713人・女性769人)から回答が得られた。

その結果によると、育児休業の取得を希望する従業員は男性が52.5%、女性が90.4%であったものの、男性の育児休業取得率はわずか1.8%であったことがわかった。ただ、過去の推移をみると、平成16年度:0.23%、平成20年度:1.49%と、ほんのわずかではあるが上昇傾向となっている。

また、そもそも事業所において、育児休業取得者が復帰する上でのサポート体制を「特に実施していない」事業所が59.3%にのぼることもわかった。

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そして、平成17年の改正育児・介護休業法において施行された、「子の看護休暇制度」(=小学校就学前の子を養育する労働者は、1年に5日まで、病気・けがをした子の看護のために休暇を取得することができる)については、72.4%の事業所が「規定あり」と回答したものの、従業員は同制度が法定されていることについて、50.8%が「知らない」と回答して、認知度の低さを露呈している。

このほか調査では自由意見として、
「育休は取得したいが、経済的に困難。少なくとも通常勤務時と比べて80%~90%の経済的補償がないと、男性社員の取得率は上がらないと思う」(運輸業・男性社員)
「職場における男女平等は、育児や介護といった問題をどちらが主体で(あるいは5分5分で)行うかということもあるので、柔軟な対応が必要であると感じる」(教育関係・女性従業員)
という現実的なコメントがあがっていた。


比較的子育て関連情報も豊富で、周辺環境も整備されつつある東京都の調査結果ですらこの有り様、地方の状況は推して測るべしだろう。

出産・子育て期間における諸問題は、子どもの成長とともに解消していくことが多かったりする。そのため問題が表面化しにくいという欠点がある。当事者がいまその時に声を上げて行動しないと、いつまでも「喉元過ぎれば…」の子育て環境は改善されないだろう。

東京都産業労働局「平成23年度東京都男女雇用平等参画状況調査結果報告書」


深田洋介深田洋介
学研の編集者、AllAboutのWebエディターを経て、サイバーエージェントの新規事業コンテストでは子育て支援のネットサービスでグランプリを獲得、その後独立。現在は子育て・教育業界×出版・ネット媒体における深い知識と経験・人脈を駆使して活動中。2001年生まれの娘の父。