事故の際は防弾チョッキ素材のカプセルが赤ちゃんを包み込み、GPS機能でSOSを発信、炎の中でもカプセル内に酸素を送り込んで赤ちゃんを守り続ける……。
まるで「007」に出てきそうな「究極のチャイルドシート」を、iPad1台分の値段で買える時代が、すぐそこまで来た。


来年の発売を目指して、イギリスで開発が進められているのは、「Carkoon」という未来型チャイルドシート。英クール・テクノロジーズ社のあるエンジニアが、事故で炎上する車内に取り残された赤ちゃんを救出できず、死亡させてしまった話を聞き、開発を思い立ったという。
車に衝撃が加わるなど事故の際には、防弾チョッキにも使われる頑丈な繊維素材で作られた蓋状のエアバッグが作動し、チャイルドシートをすっぽりと覆う仕組み。このカプセルによって、衝突時の衝撃を緩和したり、飛散物によるけがを防いだりできるのだという。

さらに驚きなのは、この素材には耐火機能もあり、万が一、車が炎上した場合でも、最長20分間、カプセル内に酸素を送り込みながら、炎から赤ちゃんを守り続けるという点。まるでシェルターさながらのこのシート、GPS機能も搭載して、緊急事態には救急隊にSOSを発信することもできる。

現在は、エアバッグの安全性の最終テストが行われている段階で、同社では、2013年の発売を目指している。

気になるお値段は、499ポンド(約6万4000円)。「iPadとほぼ同じ価格設定」というのが、同社のウリだ。これだけの機能がついてのこの値段なら、決して高くはないだろう。

日本で発売されれば、筆者も即買いしてしまいそう。チャイルドシートの最優先課題が安全性であることは言うまでもないこと。

ただ、手足を突っ張ってシートに乗せられるのを拒否し、延々泣き叫ぶ1歳児に日々手を焼いている親としては、これに「絶対に子どもが嫌がらない」機能も加えてくれれば、なんて欲張りなことも考えてしまった。


恩田 和(Nagomi Onda)恩田 和(Nagomi Onda)
全国紙記者、アメリカ大学院留学、鉄道会社広報を経て、2010年に長女を出産。国内外の出産、育児、教育分野の取材を主に手掛ける。2012年5月、南アフリカのヨハネスブルグに移住予定。アフリカで子育て、取材活動を満喫します!