東京では、ママ友たちの第二子懐妊ラッシュ。アメリカ流にベビーシャワーパーティー(出産前に女友達が妊婦を囲んでお祝いを送る習慣)を開く友人もいたりして、日本でもベビーシャワーが浸透してきたのねと思っていたら……。アメリカ人の友人曰く、アメリカでは"Gender Reveal Party"(=性別お披露目パーティー)なるものが最新トレンドになっているのだとか。性別お披露目パーティーってなんだ??

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The New Yorker のスクリーンショットより
お腹の赤ちゃんの性別は、誰にとっても気になるもの。性別判明の瞬間は、妊娠期間最大のエキサイトメントと言えるかも。しかしアメリカの病院は必要最低限の超音波検査しかしてくれないので(妊娠期間中2~3回)、多くのカップルが赤ちゃんの性別を知るために、街中の「超音波専門サロン」(医療行為としてではなくエンターテイメントとして超音波検査をするところ)を訪れる。

「妊娠14週から判定可能!」「性別が分かるまで何度でも無料で検査します!」といった宣伝文句に釣られ、妊娠期間の大半をアメリカで過ごした筆者も、近所の超音波サロンで性別を教えてもらい、記念の4D写真とDVD(性別判定と写真・DVDのセット料金で約100ドル。病院の超音波検査より安い)を買った。


性別お披露目パーティーなるものは、こうした商売の延長線上にあり、性別判明の瞬間を、夫婦だけでなく、家族や友人たちみんなで迎え、感動を分かち合おうという趣旨のもののよう。性別が分かる時期を迎えるころ、家族や親しい友人たちに招待状を送り、パーティーの準備をスタート。

病院や超音波サロンで性別判定をしてもらう際、その場で結果を聞かず厳封したままケーキ屋に持っていき、男の子なら水色、女の子ならピンクのクリームでケーキを作ってもらう。パーティー当日、出席者が見守る中、夫婦でケーキに入刀し、中から出てくるクリームの色でその場にいる全員が同じ瞬間に赤ちゃんの性別を知ることができるという仕組みらしい。 

YouTubeでgender revealを検索すると、約2,500件もの投稿が確認できた。ほとんどすべてが過去一年以内に投稿されたもので、まさに最近のトレンドだということが見てとれる。どのビデオにも、アメリカ人らしいオーバーリアクションで性別判明の瞬間の喜びを表現している様子が映されていて、ほほえましくもあり、感動的でもあり。招待客が女性に限定されるベビーシャワーより、パパも男友達も参加できてみんなで盛り上がれるこの新しいスタイルを選ぶカップルが急増しているのも、納得のビデオばかり。

いかにもアメリカなこのパーティー、日本で流行する日は来るのだろうか。


恩田 和(Nagomi Onda)恩田 和(Nagomi Onda)
全国紙記者、アメリカ大学院留学、鉄道会社広報を経て、2010年に長女を出産。国内外の出産、育児、教育分野の取材を主に手掛ける。2012年5月より南アフリカのヨハネスブルグに在住。アフリカで子育て、取材活動を満喫します!