先月から息子の保育園生活が始まりました。
「保育園」は、フィンランド語で「Paivakoti パイヴァコティ」(「Paiva(=日中)」を過ごす「koti(=家)」)と言います。

昨今の当地のベビーブームの影響か、とくに公立の保育園へ入園するのに時間がかかると言われていたので、早めに申し込みをしていたものの、特に仕事復帰の明確な日付や急ぐ理由が無かったため、申請から10ヵ月経っての入園となりました。

多く女性が職を持っているフィンランドでは、産後1年ほどで子どもを保育園へ預け、仕事へ復帰するお母さんも少なくありません。申請は直接保育園へ、またはヘルシンキ市のサイトから行います。

遅くとも仕事復帰の4ヵ月前までに申請を済ませ、これに対し保育園側は申請者の希望先保育園(第5希望まで出せる)の空き状況などを調整し、優先的に入園可能なところを手配することが法律で義務づけられています。

場合によっては、第5希望の保育園にも入れず、希望とは全く違う保育園へ通わなくてはならない可能性もあります。

ちなみに、月謝は両親の収入と預ける時間によって決まりますが、最高で264ユーロ(約26,000円)です。(2012年8月現在)


そして入園の約2ヵ月前、直接担任の先生から「家庭訪問」連絡が入りました。噂に聞いていた「入園前の家庭訪問」。これはそれぞれの園の方針で行われているので、すべての保育園で実施されている訳ではないそうです。

初めて子どもを保育園に預ける家庭や、私たちのように、とくに両親ともに外国人といった家庭にとっては、事前に疑問や悩みを相談できて、また、保育園側も園児の家庭環境を垣間見れる、お互いにとって良い機会だと思います。個人的には言語の問題や食事、お昼寝などの生活面での心配ごとを相談することができて安心しました。

園全体では8クラス、0~6歳までおよそ100人近くの子どもたちが通っています。息子のクラスは1~3歳までの子どもたちが14人、先生が3人。先生ひとりあたり子ども4~5人を担当しています。

園の建物自体は古く、教室もあまり広くはないのですが、暖炉やソファーもあり、まるで家にいるかのような雰囲気。メインルームと「Nukkari ヌッカリ」と呼ばれる寝室、それに食堂の3部屋で構成されています。

冬場は外気がマイナス15度C以下になると外での遊びができなくなるため、これなら子どもたちも先生もストレスを溜めずに過ごせるのでは、と思う心地のよさです。


園生活は朝7:00に開園。8:00に朝ごはんを食べ、8:30頃から外に遊びに出ます。その後、また園に戻りランチ、昼寝、おやつ、そして17:30に閉園。朝早く出勤するお母さんにとって、朝ごはんまで食べさせてくれるとはなんともありがたいサービス。

多くの保育園は給食センターから食事が届けられますが、ここは園内で作られているので、毎日出来立ての給食が食べられます。しかも、(すべてではないですが)オーガニックの食材が多く使用されているので安心です。

家庭訪問で息子の担任と初めて会ったとき、若くて美人でおしゃれなことに驚きました。職業を知らなければ絶対に保育士さんとは結びつかないルックス。(でも、真面目で性格も良い人です!)

私の中の勝手な保育士に対するイメージ(「なんとなく、ほっこり系」)が完全に崩されました。しかも、公園で子どもたちと遊ぶ時もサングラス着用。

先日の夏日、薄着の先生の肩に大きなタトゥーを発見! もちろんファッションとしてのタトゥーですが、かなり目立つので「ほかの保護者や先生たちはどう思っているのだろう? 何か言われたりしないのかしら……」とこちらがドキドキ。でも、誰も何も言うことも無く、ジロジロと見ることも無く、本人も気にしている様子もありません。

ここまで堂々と見せているということは、きっと誰からも注意されていないのでは?この国の人々の寛大さを感じさせられます。もし、日本だったら……容易に想像がつきますね。


家からの距離で決めてしまった保育園ですが(息子よ、ごめん!)、初めての社会生活を過ごす場として、はすごく良かったのではないかと、正直ほっとしています。


中村雅子中村雅子
北欧デザインに魅せられ、2004年に渡芬。2007年、日本人の夫と共に日本のデザインプロダクトを販売する店「common」をオープン。また、フィンランドデザイン・雑貨を販売するウェブショップ「カウッパトリ」を運営。最近活動的になり始めた息子に振り回されつつ、フィンランドでの子育てを満喫している。家族は夫と2010年生まれの息子。ヘルシンキ在住。