プリキュア、仮面ライダー、ポケモン、ディズニーにサンリオ――。今年も、子どもたちがサンタさんにリクエストし、クリスマスの朝、望み通りのプレゼントが届いていることを期待しているだろうこの季節。各家庭、それぞれに予算や教育方針と相談しながら、出来る限り子どものリクエストに沿ったプレゼントを用意すべく、奔走していることだろう。デパートやアマゾンで買えるものならいい。

でも、もし子どもが、サンタさんに「妹をください」なんてお願いしていたら――。


黒人女性として史上初のアカデミー主演女優賞を受賞し、ハリウッドで最も高い出演料を誇るアメリカきっての大女優、ハル・ベリー(46)。美貌と富と名声のすべてを手にし、4歳の娘の欲しがるものはなんでも買い与えてきた彼女にとって、今年は頭の痛いクリスマスになりそうだ。

先月、テレビ番組に出演し、一人娘のナーラちゃんとの生活について語ったハル・ベリーは、今の悩みとして、「娘が毎晩、神様に妹をくださいとお願いしていること」と告白。ナーラちゃんのこのお願いは、彼女が4歳になったばかりの頃から半年以上続いているとのことだ。

「毎晩、ナーラは『神様、二段ベッドと赤ちゃんの妹をください』って祈っているの。二段ベッドの方は、もちろん、買ってあげられるけど、もう一方は、『祈り続けましょうね』って答えるしかなくて。こんなに毎晩祈り続けているのに、まったく願いが届かない娘に対して、なんて言葉をかけてあげればいいのかしら……。」

41歳での出産について、「20代の頃はベイビーのようで、自分が何者であるかさえ分かってなかったし、責任感もなかった。今46歳の私は、20代よりずっといい母親だと思う」とポジティブに答えてはいたものの、第二子の妊娠・出産に関しては、娘の望むプレゼントを確約してあげることは簡単ではないだろう。(マドンナやアンジェリーナ・ジョリーのように、養子を迎え入れるという選択肢はあるとしても)


日本でも、しまじろうのはなちゃん、ドラえもんのドラミちゃん、クレヨンしんちゃんのひまわりちゃん……といったように、キャラクター、アニメの影響や、幼稚園の友だちの影響で、3~4歳ぐらいになると妹や弟を欲しがる子が多いように思う。七夕の短冊やサンタさんへのお手紙に、「いもうとをください」「あかちゃんがほしい」と書かれてドキッとした、なんていう話もよく聞くし、我が家の2歳の娘も、最近、頻繁に「いもーと」という単語を口にするように……。

各家庭の事情や家族計画はさまざまだろうけど、第一子の平均出産年齢が上がり続けるなか、ハル・ベリーの例に限らず、第二子をいつ産むか、そもそも兄弟・姉妹を作るのかという「第二子問題」に悩む家庭も増えているのではないだろうか。無邪気な子どものお願いだけど、こればかりは、サンタさん頼みともいかず――。


恩田 和(Nagomi Onda)恩田 和(Nagomi Onda)
全国紙記者、アメリカ大学院留学、鉄道会社広報を経て、2010年に長女を出産。国内外の出産、育児、教育分野の取材を主に手掛ける。2012年5月より南アフリカのヨハネスブルグに在住。アフリカで子育て、取材活動を満喫します!