海外生活をしていると、日本で毎日のように通っていた児童館のありがたみを痛感します。安心・安全・無料の三拍子そろった子どもの遊び場であり、母親の居場所でもある児童館は、日本が世界に誇る公的子育て支援サービスであることに気づかされます。

南アフリカ(以下・南ア)には児童館のような場所はないけれど、児童館や児童公園並みのプレイグラウンドを併設した、カフェやレストランが充実しています。年間を通して気候のいいヨハネスブルグでは、屋外のプレイグラウンドがほとんどで、これが驚きの広さ!カフェに遊び場がついているというよりは、公園の中にカフェがあるという趣です。

大体どこのプレイグラウンドでも、滑り台やブランコ、アスレチック系の遊具に、三輪バイク用トラック、砂場、中に入っておままごと遊びのできる子ども用ハウスなどは基本。それから、南ア人に欠かせないのが、トランポリン(跳び出し防止ネット付き)とジャンピングキャッスル(空気を入れて膨らませる大型のエアトランポリン)で、この2つも、プレイグラウンドと呼ばれる場所には必ずあります。

気のきいたカフェでは、1~3歳児向けと、4歳児以上向けの2種類のジャンピングキャッスルを用意しているところも。南アでは自宅の庭にトランポリンを設置している家庭も多く、よちよち歩きの幼児のころから、家でも外でも、とにかくぴょんぴょん跳びまくるのです。

このほか、ウサギやアヒルとの触れ合いや、ポニー乗馬を体験できるカフェや、本格的なプール付きで水着で楽しめるカフェもあります。

屋内のプレイグラウンドでは、屋内用の遊具のほか、塗り絵やお絵かき、テレビゲームが楽しめます。たいてい、見守り係の専属スタッフが常駐していて、子どもの相手をしてくれたり、無料でフェイスペイントをしてくれたり。子どもたちは大喜びです。


親の方も、一杯200円以下のおいしいコーヒーやルイボスティーを飲みながら、母親同士、おしゃべりに興じたり、休日は家族でブランチを楽しんだり。キッズメニューも充実しています。こんなありがたいカフェが、ヨハネスブルグだけでも100か所はくだらないほどで、子どもの遊び場、母親の居場所探しには苦労しません。


……ただこれ、裏を返せば、公園は治安が心配で利用しにくいという、南アならではの事情があるからで、近所の公園でいつでも気軽に子どもを遊ばせることのできる日本って、やっぱり素晴らしい!

一方で、子連れ向け施設はどこも大混雑、子どもを喜ばせるため張り切って出かけたはいいけど、夫婦ともヘトヘトになっていた東京での週末を思い返すと、広々としたスペースでゆったりと子どもを遊ばせることのできる南アでの子育ても、悪くないなと感じています。


恩田 和(Nagomi Onda)恩田 和(Nagomi Onda)
全国紙記者、アメリカ大学院留学、鉄道会社広報を経て、2010年に長女を出産。国内外の出産、育児、教育分野の取材を主に手掛ける。2012年5月より南アフリカのヨハネスブルグに在住。アフリカで子育て、取材活動を満喫します!