2011年のベストセラーとして世界的に注目を集めた『タイガー・マザー』。
谷底にわが子を突き落す獅子のようなタイガー・マザー的“教育ママ”スタイルだが、米国での新しい研究結果によると、じつはこうしたスタイルは、子どもたちに悪影響を与えているかもしれないというのだ。



研究では、教育ママのもとで厳しい教育を受けた10代の子どもたちと、親がわが子に支援的(supportive)な家庭環境で育てられた子どもたちとを比較した場合、前者の方が学業成績が低く、また両親からの疎外感を抱いていることが明らかになった。
米国の大学で8年間に渡ってなされたこの研究は、アジア系米国人の世帯を対象に、教育スタイルを4つのカテゴリーに分けて行われた。そしてその結果、支援的な教育スタイルで育てられた子どもたちは、他のスタイルの家庭の子どもの中で最も良い学業成績を残し、学歴も高いことが分かった。

また、彼らは精神的ストレスも一番低く、両親との距離も近かった。「支援的な教育スタイルの両親は、子どもに対して親密で、話し合いやコミュニケーションにも積極的である」と研究に携わった大学教員は言う。

一方で、無干渉で放任的な両親に育てられた子どもたちについても、教育ママに育てられた子どもたちと同じような結果であったという。

【参照記事】
Tiger moms lose their stripes
http://www.parenting.com/blogs/show-and-tell/laura-anastasia/parenting-style

▼関連アーカイブ
ベストセラー『タイガー・マザー』は“教育ママのエリート子育て本”どころではない
http://mamapicks.jp/archives/51846474.html