7月25日のNHK NEWS WEBに掲載された「“働く母親”市場を狙え」というニュースが話題になっている。
http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2013_0725.html

子育てをしながら働く母親たちをターゲットにした市場に、企業による熱い視線が注がれているらしい。


その要因としては、働く母親たちの日常が想像以上に多忙であり、その忙しさゆえにままならない日常生活の諸々に、新たな需要があるとみている、ということのようだ。

時間や手間を省きたい、働く母親たちのニーズに応えてできた商品の例として、「保育園の求めに合った『手作りふう』の前掛け」、「短時間でできるが、『出来たて』で『手作り』感もあるパイ菓子」などが紹介されている。

また、結婚や出産を機に仕事を辞めた女性が再就職をすると、働き手の増大とそれに伴う消費の活性化により、その経済波及効果は6兆4,000億円に上るとの試算も出ており、このあたりも企業が注目する要因になっているようだ。

この話題に対してツイッター上では
「経済が大事なのはわかるけど、何でもお金に換算して儲ければいいというような印象を受けた」
「同じく働いてる家族である夫の話が一切出てこないのは不気味」
「現状の需要に応えるというのも大切だが、家事もできないほど忙しく働かされているシステムを何とかしないと根本的な解決にはならない」
「そもそも『手作り』を求める風潮をどうにかしろと思う。なんで既製品じゃダメなのかわからない」
「『手作り』の呪縛、『家事育児は女の仕事』を如実に表したニュースだね」
「忙しい母親のための商品開発がされるだけ恵まれてるかもね。これまでの働く母親にはそんな選択肢なかった」


とくに現状の問題点に触れず、「経済効果」だけに注目していることへの違和感を訴える意見が多かった。

ただ、経済効果のためという動機であっても、今まで日の目をみなかった「働く母親たちの苦労」がようやく明るみになった点だけは進歩だといえるかもしれない。

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