ロート製薬では、花粉症対策への啓発を目的に、0~16歳の子どもを持つ父母を対象とした「子どもの花粉症」アンケート調査を実施、その結果を発表した。回答数は父母2,082名とその子3,475名。

まず、「花粉症である」と父母が実感している(※医師の診断ではなく)子どもは、28.8%であり、前年度に行った同様のアンケートからは3.1ポイントの増加となった。そして実感しているという親にその発症年齢を聞いたところ、「5歳」と答えた人が最も多く12.5%、次いで「3歳」(11.0%)、「6歳」(10.5%)であった。


さらに、1歳までの間に「2ヵ月以上皮膚の湿疹が続いたことがある人」に、花粉症の発症をたずねたところ43.5%にのぼり、これは上述した花粉症発症率28.8%に対しては約1.5倍という結果であり、乳児期の皮膚湿疹と花粉症の発症には、何らかの相関関係があると考えられることが明らかになった。

この結果について、花粉症治療の専門医である、大阪府済生会中津病院の小児科 免疫・アレルギーセンターの末廣豊医師は、「ここ数年、皮膚から食物アレルゲンなどのアレルゲン感作が始まることを証明するデータは増え続けている。つまり、乳児期の湿疹から小児のアレルギー疾患(食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎/花粉症)が始まる、ということが証明されつつある。」という。

その上で、「乳児期の湿疹をできるだけ早く治しておくことが、『アレルギーマーチ』(※アレルギーの原因抗原と症状が次々と変化していく現象)の発展阻止につながることになる。実際、新生児期からワセリン等の保湿剤を塗っておくと、湿疹/アトピー性皮膚炎が予防できるという報告もある。」とコメントしている。