トレンド総研では、「未就学児の英語教育」をテーマに、意識・実態調査を行った。調査対象は未就学児の長子がいる20-40代の女性500名。

まず、「小学校の英語必修化」(※)に対する賛否をきいたところ、「賛成派」は87%で、「反対派」の13%を大きく上回った。(※編集部注:平成23年度から小学5・6年で必修化されており、正式には「外国語活動」となっている。今後は小学3年からの開始に前倒しする方針)

賛成の理由として、「これから英語はもっと重要になってくるし、子供の世界も広がると」「何より英語の耳を作るには、早い方が良いと思う」という声があげられた一方、反対の理由には「学習方法が問題。時間をかければ良いというものではない」「早くからやった方が良いとは思うが、子供たちの負担が心配」といった声があげられた。

さらに、「次代を生きる子供にとって、英語は今まで以上に重要だと思う」と回答したのは90%に至る一方で、自分自身について「英語に苦手意識がある」という人は76%と、8割弱を占めることが明らかになった。

”"
それを受けてか、子どもに早くから英語に触れる機会を与える親も多く、過半数となる58%が、「自身の子供に英語教育を行っている」ことがわかった。なお、「英語教育を始めた時の子供の年齢」については、子供が1歳の時点で35%、3歳の時点では半数以上となる52%に上り、未就学児からの英語教育が浸透していることが浮き彫りとなった。

そして「幼少期の英語教育に重要だと思うこと」については(複数回答形式)、上位3項目に、1位「英語の歌を聞かせる」(62%)、2位「外国人と話す機会を作る」(62%)、3位「英会話を聞かせる」(53%)をあげ、いずれも英語を聞く「えいご耳」の重要性を痛感していることがわかった。

同調査の関連取材で、言語脳科学者で東京大学教授の酒井邦嘉氏は「えいご耳」の重要性について、「子供の特徴として、物事を理屈ではなく、感覚的に捉えます。英語を聞いた時も、日本語のルールにあてはめることなく、そのままの音として受け止めます。それが英語本来の発音であれば、自然な英会話が子どもの記憶に刻まれるでしょう。」と話し、幼少期に「えいご耳」を意識した学習を受ける価値についてコメントしている。

【特集】話せる英語は耳から学ぶ。いま、育てたいのは「えいご耳」!