生活者の意識・実態に関する調査を行うトレンド総研では、「主婦たちのソーシャル・コミュニティ事情」をテーマにレポートを発表した。

「ソーシャル・コミュニティ」とは、親族やご近所、ママ友やPTA、あるいはパート先といったリアルなコミュニティとは別に、自分のアバターやキャラクターを通じて、インターネットの仮想コミュニティ上での友だちとチャットをしたり、ゲームをしたりといったコミュニケーションを楽しむスタイルのこと。

同レポートでは、実際に「ソーシャル・コミュニティ」を利用している20~40代の既婚女性500名を対象に、「ソーシャル・コミュニティの活用実態」についての調査を実施した。


まず、「“リアルなコミュニティ”において、コミュニケーションに疲れを感じることはありますか?」と聞いたところ、約7割近い69%の方が「ある」と回答。「具体的にどのようなコミュニケーションに疲れを感じますか?」という質問には、「近所に住んでいると、苦手な人とでも関わらなければいけないので疲れる」、「学生時代からの友達と話す時、相手が独身だと、話題選びにとても気を遣う」、「ママ友との会話はウワサ話に発展しやすいので、本当のことは隠して話すことが多い」などの声があげられた。

一方で、「『ソーシャル・コミュニティ』はリアルなコミュニティの気分転換に役立つと思いますか?」という質問には、65%の人が「そう思う」と回答。さらに、「リアルなコミュニティのストレス解消に役立つと思いますか?」という質問でも、半数以上の53%が「そう思う」と答えた。

参考までに、普段利用している「ソーシャル・コミュニティ」については、「アメーバピグ」(56%)と「LINE PLAY」(54%)の2つが特に人気を集めていたそうだ。

こうした調査結果に対して、女性特性マーケティングに詳しい株式会社ハー・ストーリィ代表の日野佳恵子氏は、「“ソーシャル・コミュニティ”を通じて直接的には自分を知らない相手と、コミュニティの中で気軽に会話やゲームを楽しんだりすることで、人とのつながりを感じつつも、リアルな人間関係を離れた時間を過ごすことができるのです。
こうした“ソーシャル・コミュニティ”を活用して“自分の世界”をもつことは、自分らしさを保ったり、実生活でのストレスを解消したりすることにもつながります。“ソーシャル・コミュニティ”は、主婦たちが心のバランスを保つ場所として不可欠な存在になりつつあるようです」とコメントしている。