夫婦合わせていったい何台PCを所有してきたのだろう、というほどデジタル端末にまみれて生活している我が家。お互いに2台以上持っていることだけはたしかで、スマホにいたっては数える気力が失せるほど……。

そんな折、最近話題になっている「スティック型PC」を試用する機会をいただいた。
このスティック型PC、子どものいる家庭において使用する上で便利な点がいくつかあったので、今回はその旨をお伝えしたい。

■小さい、そして軽い


今回使用したのは「m-Stickシリーズ MS-NH1」という機種。
まず大きさであるが、薄型のICレコーダーくらいのサイズを想像していただきたい。ちょっと大きいUSBメモリのような形状。そして軽い。

“軽い”というワードでうれしくなる女性もきっと多いことだろう。
自分がそうだが、カバンや傘など、最近何かと軽いものを選ぶ傾向にある。おそらく子ども本人や子どもの荷物だけで結構な重量になるからだと思うのだが。

ここまで小さくて軽いと、家庭内でリビング端末としての利用を考えた時、テレビの裏に設置して子どもに気付かれないようにすることが可能である。


リビング用の端末としてタブレットの類を使っているご家庭も多いと思うのだが、乳幼児はアレが大好きなので、まっさきに設定をいじってめちゃくちゃにすることが多々ある。

しかし、スティック型PCであれば、マウスやキーボードを子どもの手の届かないところに置いて使用することでそれを回避できるのだ。なお、この場合トラックパッド付きワイヤレスキーボードを使用するといいだろう。後述するが、Bluetoothのキーボードもあると便利だ。

■帰省のお供に


HDMI端子からテレビにさっとつないで大きな画面で見られる、という点で、実家に持っていくのはわりと有効な使い道ではないかと思った。本体やmicroSDカードに子どもの写真や動画をたくさん詰めて、実家の茶の間に。

無線LANを搭載しているので実家にネット環境がない場合でも、モバイルルーターやテザリングが使用できる環境であればネットに繋ぐこともできる。

その場合、Dropboxなどのオンラインストレージにアクセスし、データを引っ張ってくることができるので、普段からクラウドで写真などを管理している場合には非常に便利だろう。

↑4歳児がトイデジカメにハマって撮った写真。
撮った直後に必ず「見せて!」と言われるが、画面が大きいとより喜ぶようだ。

また、「帰省中にスマートフォンで撮った子どもの動画をその場で見たい」という場合には、スマホをUSBケーブルで本体に接続するという方法もある。その場合、USBハブを経由するとパワー不足で認識しないことがあるので、キーボードはBluetoothのものにしてUSBの口を空け、スマホは本体にUSBで直接つなぐようにするといいだろう。

■自宅のリビング端末として


↑テレビ画面にWindows 8.1。
子どもが寝たあと、夫が嬉々としてセットアップをしていた。
全般的に「あなた作る人、私使う人」の我が家である。


自宅での利用では、例えばYouTubeなどの動画再生、配信番組の視聴などができるのだが、我が家ではワンセグの全録ソフトを使っており、ネットで話題になった番組をあとから確認、という使い方もしていた。

ワンセグ画質なので画面が小さいのだが、それでもスマホで見るよりはいいし、解像度が荒くなってもいいから全画面で見る、ということもあった。

持ち運びができるサイズなので、寝室に持って行き録画を消化するという使い方もできる。乳児がいると寝室にいる時間も長いので、全録×スティック型PCという組み合わせはなかなか使い勝手がいい。


そして思いのほか便利だったのが、「保育園の写真選び」である。
長男の通う保育園では業者が入って行事ごとに撮影を行っており、オンラインで選んで購入するシステムになっている。

普段はPC、時間がないときはスマホで確認してカートに入れていくのだが、自分の子が写っている写真を探す作業は、画面が小さいとかなり目にくる。

産後間もないし、正直、老眼でもおかしくない年齢に差し掛かっているので、なるべく大きい画面で確認したい思いはあるのだ……。

また、祖父母が来ている時やこちらが実家に行った際、購入する写真を一緒に確認できるという利点もある。

園の写真というのは、保育園での様子をうかがい知ることができる手段のひとつで、掲載された写真を見ると、縄跳びが上手に飛べていたり、こんな遊びが好きなのね……など、家で見ているだけではわからない子どもの姿がそこにあるのだ。

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深夜にひとりでフォルダ整理……のつもりが、ついつい時系列で写真を眺めてしまうことがある。

やんちゃ盛りの上に弟ができて環境が変わり、赤ちゃん返りなのか、手こずることが増えてきた長男。

何年か前に撮った動画をテレビ画面で再生し、ああ、こんなに小さかったんだっけなあ、かわいいなあ、なんだか今日は、どうでもいいようなことで叱りすぎちゃったな……と反省する。

↑そういえば彼は、歩き始めたころから、
果敢に鳩を追いかけ、捕まえようとしては惨敗していた。


明日はそんなに叱らないでおこう、朝起きた時と夜寝る前にぎゅーってハグするのを忘れないようにしよう、と再確認し、電源を落として床につくのであった。

スティック型PC 製品ラインナップ
http://campaign.live.jp/msn/microsoft/stickpc/


ワシノ ミカワシノ ミカ
1976年東京生まれ、都立北園高校出身。19歳の時にインディーズブランドを立ち上げ、以降フリーのデザイナーに。並行してWEBデザイナーとしてテレビ局等に勤務、2010年に長男を出産後は電子書籍サイトのデザイン業務を経て現在はWEBディレクター職。