我が家の長男はまだ年長だが、やれ「学童は入れるのか」「PTAって何?」「ランドセルの予約はどうする?」など、いわゆる“小1の壁”とそれにまつわるエトセトラがうっすら迫っているのを感じている。
とくに学童の問題は深刻で、小1はなんとか入れるけど、その後が怪しいようで、学童から追い出された場合は小学校から少し離れた児童館へ歩いて通うようだ。
なるほどね~……歩いて行けるならそれでいいか、と流しそうになって、記憶の片隅にあったデータを思い出した。それがコレ、交通事故死傷者数のナンバーワンは7歳男児である、というものである。
【参照】
・交通事故分析レポート No.116 「特集:子供の歩行中の事故」
http://www.itarda.or.jp/itardainfomation/info116.pdf
・交通事故分析レポート No.121 「特集:小学一年生が登下校中に遭った死傷事故」
http://www.itarda.or.jp/itardainfomation/info121.pdf
出典:公益財団法人 交通事故総合分析センター
とくに学童の問題は深刻で、小1はなんとか入れるけど、その後が怪しいようで、学童から追い出された場合は小学校から少し離れた児童館へ歩いて通うようだ。
なるほどね~……歩いて行けるならそれでいいか、と流しそうになって、記憶の片隅にあったデータを思い出した。それがコレ、交通事故死傷者数のナンバーワンは7歳男児である、というものである。
【参照】
・交通事故分析レポート No.116 「特集:子供の歩行中の事故」
http://www.itarda.or.jp/itardainfomation/info116.pdf
・交通事故分析レポート No.121 「特集:小学一年生が登下校中に遭った死傷事故」
http://www.itarda.or.jp/itardainfomation/info121.pdf
出典:公益財団法人 交通事故総合分析センター
上記のデータによると、お年寄りも含めた全年齢中、7歳男児の交通事故死傷者数がダントツに多く、しかも同じ年の女児の約2倍(!)であることが分かる。
事故時のおもな状況は登下校をしている時だから、小学生であり、親がそばにいない状態での道歩きが危険に直結していることがうかがえるのだ。
この時点で、「やっぱりなあ……」が止まらない男児ママは多いことだろう。
彼らは急に止まれないし、外部の音が聞けないし、自分は無敵だと思っているフシがある(むしろ車を跳ね返せるとすら思っている)。
これは果たして、どうしようもないことなのだろうか。
保育園で、保育参加なる体験イベントに参加したときのことだ。「ママ先生」となって、園児を公園へ引率したのだが、列を乱したり、あさっての方向に進もうとするのは、おおむね男児であった。女児はそんな男児にビンッと手をひっぱられつつ、淡々と歩くのである。むしろ女児は、男児の保護者然としている子もいるから、先生たちも感謝しているに違いない。
給食の時間に騒がしい(椅子をギコギコさせたり、大声を上げたり)のは、ほぼ男児だった。女児は女同士でぺちゃくちゃと話していて、その様子は女子大での風景と瓜二つ。ああ、このまま大人になるのね、と妙に納得した。
ここで言いたいのは、女児の方が優れているということではない。
男女平等、ジェンダーレスな考え方に大いに賛同しているが、男女でなんだか性質が違う、ということは認めていいと思うのだ。
それは性別を超えた個人の個性にも言えることだろうが、あえて総括すると、男児は落ち着きがなく、フワフワしていてどこか違う星に住んでいる。大人がどんなにいいことを言っても聞こえないのがデフォルトだ(だって宇宙語しか通じないから)。
男児ママは、ともすれば「わたしの育て方が悪いから、言うことを聞かないのかも……」と落ち込んでしまうかもしれないが、そうとは限らない、と断言しておこう。
具体例が少ないが、個人的な育児体験で、長男と長女の違いを挙げておく。
・名前を呼ぶ
長男→にやりと笑って、駆け出していく(危険な場合、瞬時に私も追いかけていく)
長女→こちらにやってくる。
・道路で「止まって!」と言う。
長男→無視(お友だちと一緒だと駆け出していく)
長女→イヤイヤ期なのに止まる
・花見
長男→木に登りだす
長女→それを真似ようとする(ここは一緒)
わんぱくでよろしい、と言われればそれまでだが、とにかく母は心配しっぱなしなのだ。いつでも息子に追いつくために、スニーカーとズボンのいでたちは必須だし、「それ危ない!」と声を張ってばかりなのでノドが痛い。
そういう状態を「でも、しつけの問題だろう(by 実父)」というのはたやすい。ホント、たやすすぎて、じゃあアナタがやってみろよと思う。
怒鳴らず、叩かず、やって見せ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやっても、のれんに腕押し、馬耳東風。
ちなみに私はしつけと称して、悪いことをするとおしり丸出し&叩かれて育ったが、今そんなことをしたら虐待である。
そして「子どもに怒る必要はない(by 見知らぬおばさま)」と言われても、大変に困る。スーパーの生肉のラップに穴をあけていいのか、そのたび買うのか? 保育園の手すりに立って下級生にダイブしそうなとき、公園でお友だちに石を投げたとき、水道の蛇口をマックスに開けて半径5メートルにまき散らしているとき、私はどうしたらいいのだろうか。
微笑みながら、やって見せ、言って聞かせて、させてみて、ほめて……って、その間にどこかへ消えている。
とはいえ、7歳までにひとりで安全な歩き方を身に着けてもらわねば、冗談じゃなくて命に関わる。
そんな折、ママ友から「ストップゲーム」なるものを教えてもらった。ゲームにするとやりたくなるの心理をうまく利用したもので、道路で止まってほしい場所にさしかかったら、親が「ストップ!」と言い、ピタリと止まれるかを競うものである。止まれたら「できたね~」と認めるのだ。実際、年中や年長男児はこれで止まっているのを見た。
早速実践したのだが、私の「ストォッップ!!!」の声むなしく、長男はお友だちとはしゃいで走って民家の石壁に激突、額に5針相当のパックリ傷をこさえたものだ……。けっこうな血が出た。
しかし、子どもは急成長するものだから、あきらめてはならない。やって見せ、言って聞かせて、させてみて、ほめて……を繰り返していれば、安全な歩き方を体得できるはず?!できるはずなんですよね?
それを7歳までに、どうか習得してほしい。漢字が書けるとか、英語が読めるとか、計算ができるとかよりも、切実に母が願うのは「死なない歩き方を身につけろ!」だ。
事故時のおもな状況は登下校をしている時だから、小学生であり、親がそばにいない状態での道歩きが危険に直結していることがうかがえるのだ。
この時点で、「やっぱりなあ……」が止まらない男児ママは多いことだろう。
彼らは急に止まれないし、外部の音が聞けないし、自分は無敵だと思っているフシがある(むしろ車を跳ね返せるとすら思っている)。
これは果たして、どうしようもないことなのだろうか。
■ママ先生は見た
保育園で、保育参加なる体験イベントに参加したときのことだ。「ママ先生」となって、園児を公園へ引率したのだが、列を乱したり、あさっての方向に進もうとするのは、おおむね男児であった。女児はそんな男児にビンッと手をひっぱられつつ、淡々と歩くのである。むしろ女児は、男児の保護者然としている子もいるから、先生たちも感謝しているに違いない。
給食の時間に騒がしい(椅子をギコギコさせたり、大声を上げたり)のは、ほぼ男児だった。女児は女同士でぺちゃくちゃと話していて、その様子は女子大での風景と瓜二つ。ああ、このまま大人になるのね、と妙に納得した。
ここで言いたいのは、女児の方が優れているということではない。
男女平等、ジェンダーレスな考え方に大いに賛同しているが、男女でなんだか性質が違う、ということは認めていいと思うのだ。
それは性別を超えた個人の個性にも言えることだろうが、あえて総括すると、男児は落ち着きがなく、フワフワしていてどこか違う星に住んでいる。大人がどんなにいいことを言っても聞こえないのがデフォルトだ(だって宇宙語しか通じないから)。
男児ママは、ともすれば「わたしの育て方が悪いから、言うことを聞かないのかも……」と落ち込んでしまうかもしれないが、そうとは限らない、と断言しておこう。
具体例が少ないが、個人的な育児体験で、長男と長女の違いを挙げておく。
・名前を呼ぶ
長男→にやりと笑って、駆け出していく(危険な場合、瞬時に私も追いかけていく)
長女→こちらにやってくる。
・道路で「止まって!」と言う。
長男→無視(お友だちと一緒だと駆け出していく)
長女→イヤイヤ期なのに止まる
・花見
長男→木に登りだす
長女→それを真似ようとする(ここは一緒)
わんぱくでよろしい、と言われればそれまでだが、とにかく母は心配しっぱなしなのだ。いつでも息子に追いつくために、スニーカーとズボンのいでたちは必須だし、「それ危ない!」と声を張ってばかりなのでノドが痛い。
そういう状態を「でも、しつけの問題だろう(by 実父)」というのはたやすい。ホント、たやすすぎて、じゃあアナタがやってみろよと思う。
怒鳴らず、叩かず、やって見せ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやっても、のれんに腕押し、馬耳東風。
ちなみに私はしつけと称して、悪いことをするとおしり丸出し&叩かれて育ったが、今そんなことをしたら虐待である。
そして「子どもに怒る必要はない(by 見知らぬおばさま)」と言われても、大変に困る。スーパーの生肉のラップに穴をあけていいのか、そのたび買うのか? 保育園の手すりに立って下級生にダイブしそうなとき、公園でお友だちに石を投げたとき、水道の蛇口をマックスに開けて半径5メートルにまき散らしているとき、私はどうしたらいいのだろうか。
微笑みながら、やって見せ、言って聞かせて、させてみて、ほめて……って、その間にどこかへ消えている。
■交通事故に遭わせないために
とはいえ、7歳までにひとりで安全な歩き方を身に着けてもらわねば、冗談じゃなくて命に関わる。
そんな折、ママ友から「ストップゲーム」なるものを教えてもらった。ゲームにするとやりたくなるの心理をうまく利用したもので、道路で止まってほしい場所にさしかかったら、親が「ストップ!」と言い、ピタリと止まれるかを競うものである。止まれたら「できたね~」と認めるのだ。実際、年中や年長男児はこれで止まっているのを見た。
早速実践したのだが、私の「ストォッップ!!!」の声むなしく、長男はお友だちとはしゃいで走って民家の石壁に激突、額に5針相当のパックリ傷をこさえたものだ……。けっこうな血が出た。
しかし、子どもは急成長するものだから、あきらめてはならない。やって見せ、言って聞かせて、させてみて、ほめて……を繰り返していれば、安全な歩き方を体得できるはず?!できるはずなんですよね?
それを7歳までに、どうか習得してほしい。漢字が書けるとか、英語が読めるとか、計算ができるとかよりも、切実に母が願うのは「死なない歩き方を身につけろ!」だ。
斎藤貴美子 コピーライター。得意分野は美容・ファッション。日本酒にハマり、Instagramの#SAKEISAWESOMEkimikoで日本酒の新しい切り口とコピーを思案中(日本語&つたない英語)。これからの家族旅行は酒蔵見学。二児の母。 |