MAMApicks -子育て・育児・教育ニュース&コラムサイト-

親になったから、見えるものがある。

時のヒト

「私は私」大坂なおみさんの言葉より ――どんな子どももそう思えるようにまずはまわりの大人から

全米オープンテニス2018で優勝した大坂なおみ選手が、来日記者会見で、「自分のアイデンティティをどう考えるか?」ときかれ、「考えたことがない。私は私」と答えたことは記憶に新しい。

記者の質問の内容も趣旨もわかりづらく、さらに通訳の不備もあったとの報道を読んだが(たしかに、動画を見ても通訳の説明がよくわからなかった)、人種も経歴も実に多様な人が住むアメリカで、人種ではマイノリティにあたるなおみさんが、世界のトップアスリートとなり、「私は私」と20歳ではっきり言える人に育っていることに感動してしまった。


ハイチ系アメリカ人の父親と日本人の母親の間に、大阪で生まれたなおみさんは、3歳の時にニューヨークに移住し、現在はフロリダを拠点に活動している。アメリカの大都市には、そんなふうに人種と経歴が多様な家庭が多い。

しかし、シアトルで親子カウンセリングをしている高田 Dill 峰子先生によると、アメリカで育つマイノリティは、ある程度の年齢になると、自分の人種におけるアイデンティティについて試行錯誤するそうだ。
(参照記事:https://www.junglecity.com/pro/pro-family/finding-your-own-identity/

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東京大学赤ちゃんラボ・開一夫教授インタビュー ―― 話題の赤ちゃん絵本ができるまで

2017年7月に出版されて以来、テレビ番組をはじめ様々なメディアで紹介され、話題を集めている絵本がある。『もいもい』と『モイモイとキーリー』、『うるしー』の3冊だ。この絵本の監修を務めたのは、東京大学赤ちゃんラボの開一夫教授。絵本の制作には、赤ちゃんラボでの研究結果が活かされているという。いったいどんな研究を経て、どのように絵本がつくられたのか。赤ちゃんラボを訪ねて、開教授に制作エピソードを伺った。


開 一夫(ヒラキ カズオ)
1963年、富山県生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了。東京大学大学院総合文化研究科広域システム科学系教授。専門は、赤ちゃん学、発達認知神経科学、機械学習。東京大学赤ちゃんラボを運営し、赤ちゃんが本当に好きな絵本をつくりたいと「赤ちゃん学絵本プロジェクト」を立ち上げる。著書に『日曜ピアジェ 赤ちゃん学のすすめ』『赤ちゃんの不思議』(岩波新書)、『ミキティが東大教授に聞いた赤ちゃんのなぜ?』(中央法規出版)などがある。
東京大学 開一夫研究室
https://ardbeg.c.u-tokyo.ac.jp/ja/top/

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とよたかずひこさんインタビュー ――赤ちゃん絵本が繰り返し読まれる理由とは?【今どき絵本作家レコメンズ特別編】

「これぞ次世代の名作!」と思えるような素晴らしい絵本を紹介すべく、100人以上の絵本作家を取材した経験を持つ筆者が、独断と偏見からいちおし絵本作家にフォーカスする、「今どき絵本作家レコメンズ」。

今回は、『でんしゃにのって』や『どんどこももんちゃん』など、数々の名作を生み出してこられた絵本作家、とよたかずひこさんへのインタビューが実現。「ももんちゃん」シリーズの誕生エピソードや赤ちゃん絵本の魅力などについて、たっぷりと伺った。赤ちゃん絵本が「もっかい!」と繰り返しリクエストされる理由とは……?


とよた かずひこ
1947年、宮城県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。二人の娘の子育てを通して絵本創作を始める。主な作品に『どんどこももんちゃん』(第7回日本絵本賞)などの「ももんちゃんあそぼう」シリーズ、『おにぎりくんがね・・』などの「おいしいともだち」シリーズ(以上、童心社)、『やまのおふろやさん』などの「ぽかぽかおふろ」シリーズ(ひさかたチャイルド)、『でんしゃにのって』などの「うららちゃんののりものえほん」シリーズ、『コトコトでんしゃ』などの「あかちゃんのりものえほん」シリーズ(以上アリス館)などがある。

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追悼・さくらももこさん ――親になって噛みしめる『ちびまる子ちゃん』の面白さ

まもなく8月も終わりで、まだまだ暑い日が続いているがピークは越した感がある。
涼しくなるのは嬉しいけれど、まだ夏が終わってほしくないな、名残惜しいなとじたばたしていた日のこと、スマホを開くと漫画家のさくらももこさんの訃報のニュースが飛び込んできた。

言わずと知れた国民的人気コミック『ちびまる子ちゃん』に、ベストセラーとなったエッセイ『もものかんづめ』に代表される執筆活動のほか、ラジオのパーソナリティや作詞などマルチに活躍したさくらさんに、一般人から著名人まで、国内外問わず多くのお悔やみが寄せられた。

現在もテレビアニメ放送が続いていることから、幅広い年代の読者、視聴者に愛されている『ちびまる子ちゃん』だが、「りぼん」での連載開始は1986年ということで、我々子育て世代はかなりドンピシャ、リアルタイムで読んでいた人も多いのではないだろうか。

筆者も漏れなくそのうちの一人で、初めて『ちびまる子ちゃん』を「りぼん」の誌面で読んだのはちょうどまるちゃんと同い年の小学校3年生、1988年の夏だったが、こんな漫画が少女漫画の雑誌に載っているんだ、と思ったのが第一印象だった。


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子連れフェス&ライブについて考える・2018夏 ――アジカンGotchさんの提言を受けて

梅雨明けする前から、「今年は平成最後の夏なんだねえ」なんてちょっと浮足立っていたが、いざ夏本番を迎えてすでにバテバテだ。平成最後云々よりも、記録的な暑さで忘れられない夏になること必至だが、各ご家庭では夏の予定に向けて準備が進んでいることだろう。

年々、活況になり、子連れのレジャーとしてもかなり浸透した感のある夏フェス。
今や年中各地で開催されているため、夏の風物詩というわけではないのだが、やはりフェスといえば夏が本番だ。

この夏もすでにいくつかのフェスが開催されており、今週末に控えたフェスの草分け的存在、フジロックフェスティバルをもっていよいよハイシーズンに突入といった感じ。


周囲でも、子連れでのフジロック常連という家庭がちらほらいて、自分の幼少期を振り返ると考えられないような時代の変化が確実にある。

そんな中、人気ロックバンド、ASIAN KUNG-FU GENERATION、通称アジカンのボーカルの後藤正文さんが、自身のブログで「アジカンからのお願い」と称して公開した記事が、話題を呼んだ。
http://gotch.info/post/176022673172/


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【映画レビュー】『万引き家族』が問う家族観、道徳観、倫理観

「パルムドール??? マジで???」

5月某日、第71回カンヌ国際映画祭で是枝裕和監督の『万引き家族』が最高賞であるパルムドールを受賞したというニュースを目にした私の第一声だ。


日頃から映画祭のニュースはよくチェックしているので、今回も是枝監督の新作が出品されていることは知っていた。【東京の下町に暮らす、一見どこにでもいそうな平凡で貧しい家族。しかし彼らは「犯罪」で生計をたて、ひっそり暮らしていたのだった】というあらすじを一目見た時から胸がざわついていた。

是枝監督の名を世界的なものにした映画『誰も知らない』を思わせるものがあったので、映画祭での動向も気にしていた。母親から育児放棄され、漂流生活を送る4人の兄妹を描き、長男を演じた柳楽優弥さんが、2004年度の第57回カンヌ国際映画祭において史上最年少および日本人として初めての最優秀主演男優賞を獲得したことで大きな話題を呼んだ『誰も知らない』はかなりセンセーショナルな作品だった。

困窮した生活を強いられた子どもたちが何とか生きていこうとする様子が残酷で絶望的ながらも、監督から子どもたちへ注ぐ目線が優しくて、何と説明したら良いのか分からない感情に包まれたことを覚えている。

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絵本作家いとうひろしさん デビュー30周年記念インタビュー【今どき絵本作家レコメンズ特別編】

「これぞ次世代の名作!」と思えるような素晴らしい絵本を紹介すべく、100人以上の絵本作家を取材した経験を持つ筆者が、独断と偏見からいちおし絵本作家にフォーカスする、「今どき絵本作家レコメンズ」。

今回は特別編として、今年デビュー30周年を迎えた絵本作家いとうひろしさんへのインタビューをお送りする。『ルラルさんのにわ』をはじめとする「ルラルさんのえほん」シリーズや、『だいじょうぶ だいじょうぶ』など、数々の人気作を生み出してこられたいとうさん。絵本づくりにかける思いや絵本選びのヒントなど、たっぷりと伺った。


いとう ひろし(伊東 寛)
1957年、東京都生まれ。早稲田大学教育学部卒業。大学在学中より絵本の創作をスタートし、1987年『みんながおしゃべりはじめるぞ』(絵本館)でデビュー。主な作品に『くもくん』『くものニイド』『ケロリがケロリ』、「ルラルさん」シリーズ(以上、ポプラ社)、『だいじょうぶ だいじょうぶ』、「おさるのまいにち」シリーズ(以上、講談社)、『マンホールからこんにちは』『ごきげんなすてご』(以上、徳間書店)、『へびくんのおさんぽ』(鈴木出版)などがある。日本絵本賞読者賞、絵本にっぽん賞、路傍の石幼少文学賞、講談社出版文化賞絵本賞など、受賞多数。


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『ねずみくんのチョッキ』作者なかえよしをさん&上野紀子さんインタビュー【今どき絵本作家レコメンズ特別編】

「これぞ次世代の名作!」と思えるような素晴らしい絵本を紹介すべく、100人以上の絵本作家を取材した経験を持つ筆者が、独断と偏見からいちおし絵本作家にフォーカスする、「今どき絵本作家レコメンズ」。

今回は特別編として、世代を超えて愛されるロングセラー絵本『ねずみくんのチョッキ』作者、なかえよしをさん・上野紀子さんご夫婦へのインタビューをお送りする。『ねずみくんのチョッキ』の発売から43年。今年8月には、34作目となる新作『ねずみくんといたずらビムくん』が出版された。累計400万部を超える人気シリーズはどのように生まれたのか。知られざる制作エピソードや作品に込めた思いを伺った。


なかえ よしを(中江 嘉男)
1940年、兵庫県生まれ。日本大学芸術学部美術科卒。大手広告代理店のデザイナーを経て絵本作家に。『いたずらララちゃん』(絵・上野紀子、ポプラ社)で第10回絵本にっぽん賞、『ねずみくんのチョッキ』(絵・上野紀子、ポプラ社)で第6回講談社出版文化賞絵本賞を受賞。その他、『こねこのクリスマス』(絵・上野紀子、教育画劇)、『宇宙遊星間旅行』(絵・上野紀子、ポプラ社)など作品多数。

上野 紀子(うえの のりこ)
1940年、埼玉県生まれ。日本大学芸術学部美術科卒。1973年、『ELEPHANT BUTTONS』(Harper&Row社)で絵本作家デビュー。夫・なかえ氏との作品「ねずみくんの絵本」シリーズ(ポプラ社)をはじめ、『ちいちゃんのかげおくり』(文・あまんきみこ、あかね書房)、『ぼうしをとってちょうだいな』(文・松谷みよ子、偕成社)など多数の作品で絵を手がける。

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同世代ママとして、安室奈美恵さんの引退報道に思うこと

2017年もあとおよそ2ヵ月を残すのみとなったが、賑やかなエンタメ関連のトピックスの中でも、今年一番、いや私にとっては2010年代の中でも最大級のビッグニュースであろう、安室奈美恵さんの引退報道について、発表から1ヵ月あまりを経過した今も、ぼんやりと考えている。

amuro

デビューから25年、日本を代表するアーティストの引退宣言は、連日ニュースや情報番組でも持ちきりで、CDショップやダウンロードサイトのチャートには過去にリリースした楽曲が軒並みランクインするなどを賑わいを見せていた。

40歳という節目の年に発表というのももちろん意義があるのだろうが、引退する来年はお子さんが成人、というのがよりインパクトが強く、「もう息子さん、二十歳になるんだ……」と遠い目になってしまった。

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夜間保育園の日常をありのまま描く 映画『夜間もやってる保育園』大宮浩一監督インタビュー

新宿・歌舞伎町のほど近くの大久保に位置するエイビイシイ保育園では、日々、子どもたちの笑い声が響いている。ここは認可夜間保育園として運営しており、夕方以降、夕食を食べ、お風呂に入り、就寝する子どもたちもいる――

『夜間もやってる保育園』は、このエイビイシイ保育園を中心とした夜間保育に焦点を当てたドキュメンタリー映画だ。待機児童の解消が叫ばれる一方で、ワークライフバランスの見直し、働き方改革などにより、子どもと過ごせる時間を優先して、という意見も散見され、一筋縄では行かない保育の問題。

「僕自身も最初は夜間保育に対する偏見はあったかもしれない。だけど、偏見というのはそれを『知っている』人が持つもの。まずは夜間保育園の存在を知ってもらえれば」と語る大宮浩一監督に単独インタビューを行った。



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