MAMApicks -子育て・育児・教育ニュース&コラムサイト-

親になったから、見えるものがある。

akiko_imai

大人になったからわかる、家庭科のススメ

少し前、十数年ぶりに高校の同窓会に出席した。
そのとき、かつての同級生が言ったひとことがすごく心に残っている。

それは、こうだ。
「ねえ、あのとき学んだ教科で、今一番役に立ってるのって何やと思う? 私は家庭科やと思うの」

それを聞いてなんとも感慨深い思いにとらわれた。
私たちの育ってきた環境を振り返ると、「なんだかんだいってやっぱりそこに行きつくのか……」と思ったからである。


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保育園の通過儀礼、それは保育園着ダメ出し後出し問題

今年も待機児童問題でたくさんの親たちの悲鳴が上がっている。
周囲との軋轢と闘いながら声をあげた親たちによって、この問題についてはようやく国が重い腰を上げて動き始めた。しかし、いつまでたっても根本解決する気配がない。

それは、問題の当事者が短期間で入れ替わるからだとも言われている。
その時期を我慢してやり過ごせば、次の問題が降りかかってくるので、親はそちらに手いっぱいになる。だから、いつまでたっても過去に悩んだ問題に関わっていられないというわけだ。

親の失業という、人生を左右するような大きな問題でさえ、そうなのだ。

もっと些細な問題、たとえば学校や園の非効率的なシステムのせいで、親や先生が疲弊する類のものは、表面化すらしない。というか、問題提起しようとしたら、「何細かいことで文句言ってんの。そんな苦労は序の口だし、ちょっとの間なんだから波風立てずに我慢したら」という周囲からの冷ややかな目にさらされて、問題提起した側が悪者にされてしまいがちである。とくに、誰でも入れる公立小学校ならともかく、保育園というのは入園するだけでひと苦労だ。何か不満を漏らそうものなら「不満ならやめれば?」という反論が来るため、保護者は口をつぐむしかない。

そういうわけで、そんな些細な問題に直面したら、陰で愚痴を言いながら我慢することが正しいお作法だとされている。そして、当事者でなくなると、その不満を忘れてしまう。だから学校や園は保護者の不満に気づかないか、うっすら気づいていても本腰を入れて改善しようとしない。それで何年も何年も使い勝手の悪いシステムが運用され続けるのだ。


だからこそ、あえて問題提起してみようと思う。
今から取り上げる問題は、もしかしたら先輩ママはとうに忘れてしまったかもしれない。しかも、すべての保育園児の親が経験するとは限らない。しかし、入園する園によっては、親がとても疲弊する。

その問題とは、「保育園着のダメ出し後出し問題」である。

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「いい母」の呪いをかけるのは誰か

子どもに何か問題があると、母親はすぐに「愛情不足では?」と言われがちである。
そして、母親が
「物心つかない子どもを預けて働きに出る」
「子どもを預けて大人だけで遊びに行く」
「子どもにテレビやスマホを見せっぱなしにして積極的に関わらない」
「親が子どもの前でスマホをいじっている」
「料理を手抜きする」
などの行動をしていると、「子育てを放棄するダメ母」のレッテルを貼られてしまう。

"実にナンセンスだ。こんな規範は日本だけだ。"
"海外の母親は、そんなことてらいもなくやっている。"
"日本の女性よ、もっと自由になって!"

そういうトーンの、ネット上の書き込みや記事は巷にあふれている。
だから、私は「そもそもそういうことを気にしないぞ!」と思いながら子どもを産んだ。

しかし、実際に子育てしてみると、よっぽど心を強く持たないとなかなかそのポリシーは貫けない。
なぜ罪悪感を覚えてしまうのか。それは「世間」からの強いプレッシャーを受けるからなのだ。


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私は鳥になりたい

子どものころ、鳥のように大空を羽ばたいて飛んでみたいとよく思ったものだ。
母となった今も、鳥にあこがれることには変わりない。
しかしそのあこがれには、「空を飛びたい」以外の気持ちも加わっている。鳥は私が渇望する、結婚・子育ての理想を体現しているように思えるからだ。


少し前、さまざまな動物の家族の形態や子育て方法について調べる機会があった。進化とともに生物の繁殖の戦略はどう変わっていくのか、子育てはどのように行っていくのか。
調べてみて実感したのは、

「やっぱり鳥類最高!」

ということである。

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「ワンオペ育児はやっぱり無理ゲー!」に関する科学的検証が始動まぢか

世の中の母親たちはぎりぎりのところで頑張っている。そして常に思っている。

「ワンオペ育児なんて無理ゲーだ」

いやほんと、そのとおりである。
出産で大ケガをしているような状態の体で、体内から母乳を分泌し、それを徹夜しながら与えるだなんて、命を削る行為以外の何物でもない。母親はアンパンマンかっつうの! ……いや、ワンオペ育児の母親はアンパンマン以下かもしれない。力が出なくても誰も新しい顔をよこしてくれないんだから。


そして、赤ちゃんは歩くこともできなければしがみつく力すらない。
抱っこしないとろくに移動できないくせに、抱っこの主要な担い手とされている母親はホルモンの影響で腱鞘炎になりやすくなるって、仕様として矛盾しまくっているだろう!

実際、人類学の観点からもワンオペ育児では無理があるといわれている。
そもそも人類は、狩猟採集の歴史が長かった。猿人として登場したのが約700万年前で、そこから農耕が始まる約1万年前まで、男性は狩りに出て家から離れ、女性は家の近くで採集を行いながら“共同育児”をしていたのだ。

農耕生活が始まったのだって、人類の長い歴史からすればつい最近のこと。核家族で、しかも共働き世帯が主流という現代の家族形態なんて、そこから考えるとどれだけ特殊なのか、という話である。体の仕様が追いついていないのも当然だ。

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母親たちは、なぜミルク育児に罪悪感を抱くのか

出産する前、世の中の母親という人種がなぜあんなに母乳にこだわるのか、よくわからなかった。「私は完母」「私は完ミ」といちいち前置きする人、「なるべく母乳をあげたいのに出ない」と気に病む人、通りすがりの老婦人の超どうでもいい「母乳?」という愚問にひそかに涙する人……。

そんな人々を見て思ったものだ。
母乳とかミルクとか、はっきりいって、どっちでもよくね?
出ないもんは出ないし、あげられるほうをあげる。それでよくねーか。



しかし、産んでみてよ~くわかった。そこまで合理的に割り切れるものでもないっていうことを。

私自身は諸般の事情で混合栄養にしているし、それについては仕方がないと思ってはいるのだが、それでもたまに心の底で思うことがある。「やっぱり完全母乳にしないのって、なんだか申し訳ないな……」と。

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「名前をなくした女神」的文化はママ友関係をうまくやるための知恵である

かつて『名前をなくした女神』というドラマがあった。ママ友関係のドロドロを描いたドラマで、「名前をなくした女神」とはすなわち、「母親という生き物」のことである。
それまで、〇〇さんという名前で呼ばれていたのが、子どもを産んだとたんに「●●ちゃん(子どもの名前)ママ」と呼ばれるようになるから、「名前をなくす」のだ。


私が初めて出産し、退院後初めての健診に行ったときのこと。
小児科の診察の順番待ちをし、いざ子どもの順番が回ってきたとき、子どもの名前を呼ばれて「お、おぅ…」とうろたえた。それは、「この健診の予約から付き添いまですべて私がやっているのに、呼ばれるのは意志表示もろくにできない新生児なのか」と思ったからである。

でも、それは当然だ。診察を受けるのはその新生児なわけなのだから。これについては、その後予防接種や健診、体調不良などで小児科へ足しげく通い始めることで慣れていった。

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男性育休実録レポート ――取得しやすく、よりよく改善するために

5.14%。この数字は我が国の2017年度の男性育休の取得率である。年々上昇傾向にあるとはいえ、育休を取る男性はまだまだ少数派だ。そんな中、我が家では第二子の出産に際して、夫が2ヵ月間の育休を取った。

夫は結婚前から「育休を取ってみたい」と言っていたくらい、もともと育休取得には意欲的だったが、第一子の出産のときは、諸般の事情で育休取得を見送った。産褥期は親には頼らなかったが、なんとかなった。まず産後の回復を早めるために無痛分娩を選択し、産褥期は昼間にワンオペで家事と育児をしながら、買い物や役所関係の手続きなどを夫に頼むという方法で乗り切ったのだった。

しかし、2人目になるとこの方法だけではきつい。というのも、上の子の保育園の送迎問題が発生するからだ。ここで親を頼れない人の多くは、シッターやファミサポなどを利用して乗り切るのだろうが、我が家では出産はこれで最後になるだろうということもあって、夫が育休を取ることにしたのである。


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「母乳由来の免疫」のヒミツがわかった! メーカーの母乳研究最前線

出産して3ヵ月がたった。赤ちゃんの成長を見るにつけ、母乳というのは不思議なものだと実感する。だって、出産直後はあれだけ細くて折れそうだった手足が、たった3ヵ月で片手でおさまりきれないくらいムッチリと肉感的になるのだ。しかも、体が大きくなるだけでなく、ソフトウェアまでアップデートされている。

なのに、産まれたての時なんてせいぜい1日にコップ1杯分しか飲んでないのだ。日ごとに飲む量は増えるとはいえ、大人の食事量から考えると微々たるもの。赤ちゃん自身のポテンシャルが高いとはいえ、こんなに成長させるドリンク剤はほかにあるだろうか。


しかも、今の時代は母乳が出なくても、市販の粉ミルクで同様の成長が見込めるわけだ。よく考えたらこれはすごいことである。人工的にそんなハイスペックな栄養ドリンクを開発しているのだから。

いったい、粉ミルクの開発というのはどうやっているのか。どうやら粉ミルク開発には母乳の研究が欠かせないらしい。これは、人工知能の研究が、「そもそも人間の知能とは何ぞや?」ということを追求するのと同じようなものなのかもしれない。

MAMApicksでは、以前から粉ミルクメーカーの雪印ビーンスターク株式会社に取材を行い、同社の行う母乳研究についてレポートしてきた。

▼関連アーカイブ
【大人の社会科見学】雪印ビーンスタークの商品開発部で「母乳研究」の神髄を見た!
http://mamapicks.jp/archives/52203402.html


折しも8月1日~8月7日は世界母乳週間だという。
つい最近でも、母乳に関する新たな発見があったそうだ。その話を聞きつけ、同社の商品開発部 マーケティンググループ課長の山本和彦さんと、商品開発部で農学博士の上野宏さんにお話を伺ってきた。

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39歳での二人目妊娠レポート【後編】

今年の4月中旬に第二子である男の子を出産した。妊娠中・出産時には特に大きなトラブルはなく、母子ともに健康。ありがたい限りである。

この妊娠については、以前、「39歳での二人目妊娠レポート【前編】」という形でレポートを書いた。無事出産が終わったこともあり、妊婦後半についても思ったことや感じたことなどをレポートしていこうと思う。



■2人目妊娠はあっという間


1人目妊娠時と2人目妊娠時の大きな違いというのは、2人目妊娠のときには上の子の世話をしなければいけないということである。

1人目妊娠時の妊娠後期はとにかく暇だった。どんどん行動範囲が狭くなるので、できることも限られる。結局、読書したり子どもの服を縫ったりしたけれど、それでも暇だったので、「これじゃ禁固刑だよ!」と頭がおかしくなりそうだったのを覚えている。

ところが、2人目の妊娠時はさほど暇ではないのだ。上の子が自宅にいる時間は育児をしなければいけないし、上の子が保育園に通っている時間は、保活やお古の整理など、やるべきことがわりと多い。だから、あまり退屈せずに過ごせるのである。

というわけで、2人目妊娠はあっという間。つわりはあんなに長く感じたのに、安定期に入ったあとの速さと言ったらもう、走馬灯のようである。気が付いたら臨月に突入なのであった。

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編集長:深田洋介

学研の編集者を経てネット業界に。育児、教育分野を中心にネットメディアで10数年にわたり活動中。思春期の娘の父。

藤原千秋

おもに住宅、家事まわりを専門とするライター・アドバイザー。2001年よりAllAboutガイド。三女の母。

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教育・家族問題、世界の子育て文化、書籍評論等、多彩な執筆を続ける。家族とともに欧州2ヵ国の駐在経験。

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経営、人材、ISOなど産業界のトピックを中心に、子育て、食生活、町歩きなど のテーマで執筆。二女の母。

狩野さやか

ウェブデザイナー・ライター。技術書籍やICT教育関連の記事を中心に執筆。著著に『ふたりは同時に親になる 産後の「ずれ」の処方箋』。

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新聞記者、アメリカ留学を経て、2010年第一子出産。育児、教育分野の取材を続ける。南アフリカで4年間の駐在を経て現在米国在住。

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フリーライター。二児(男児)の母だが、実家が近いのをいいことに母親仕事は手抜き気味。「サイゾーウーマン」等でも執筆。

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望月町子

子どもが1歳半になったころから“子連れ出勤”を開始、日々をブログ「1歳からの子連れ出勤」に綴る。夫と娘の3人暮らし。

斎藤貴美子

コピーライター。得意分野は美容。最近日本酒にハマり、主に飲んで勉強中。これからの家族旅行は酒蔵見学。二児の母。

今井明子

編集者&ライター、気象予報士。母親向けお天気教室の講師や地域向け防災講師も務める。家族は夫と2014年生まれの長女、2018年生まれの長男。
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