MAMApicks -子育て・育児・教育ニュース&コラムサイト-

親になったから、見えるものがある。

natsuko_nishikata

ビジネス書から意外に得られる育児のヒント ――カーネギーの名著『人を動かす』より

最近ビジネス書を読んでいて、ふと気がついたことがある。

――自己啓発本にせよ仕事術にせよ、書いてある内容が育児に応用できそう。

よく考えてみたら、仕事も育児も人間関係。考え方やテクニックが似ていてもおかしくない。

面白いなと思ったので、少し深掘りして考えてみた。

ちょうど読んでいたのが、自己啓発本の名著とも言われる『人を動かす』(デール・カーネギー著/創元社[文庫版])。1937年の初版で、発売から70年近く経った現在でも売れ続ける超ロングセラーである。


この本が育児書の切り口で紹介されたことは、おそらくこれまでにないかもしれない。せっかくなので、PART1「人を動かす三原則」から、2つのフレーズを例に挙げてみる。

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食べ物の大切さをどう伝えるか? ――食物連鎖の絵本と「いただきます」に込められた真意

食物連鎖。生きていく上で避けては通れない世の常。我々もその連鎖の中で、肉や魚を食べて生きている。

「食べ物を粗末にしてはいけません。」

子どもにそう伝えた、もしくは成長とともに伝えていきたいと思っている人は少なくないはずだ。そうは言っても、やっとまともに食事が取れるようになってきた幼児を相手に、どうやって伝えていけばいいのだろうか。

そんなことを思っていたある日、食物連鎖が描かれた絵本に出会った。


福音館書店の月刊絵本「かがくのとも」で刊行された『イワシ むれで いきる さかな』(かがくのとも 2013年5月号/大片忠明作)である。

群れで生活するイワシが、他の生き物に食べられながらも生き続けていくようすが描かれている。食べたり食べられたりを、柔らかいタッチで世の必然として描いたこの絵本は、名著だと思った。

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絵本の帯から学んだ、作者を思う気持ち

絵本が大好きな娘は図書館も大好き。普段は図書館や保育園から本を借りてくることがほとんどで、書店で本を買う機会はあまりない。

しかし、年末年始の我が家は少し違っていた。サンタクロースが持ってきたのも絵本だったし、お年玉も絵本に化けた。この時期はいつも我が家に絵本が一気に増えるのだ。

図書館の本には付いていなくて、購入した本についているものがある。それが「帯」だ。
すべての絵本についているわけではないものの、たまたま手にした絵本に帯が付いていて、娘が興味を持った。

手にした絵本は、知っている方も多いであろうバーバパパのシリーズ。図書館で借りて以来、娘はこのシリーズにはまっている。


ここで少し、バーバパパの成り立ちを紹介したい。バーバパパの生みの親はご夫婦だ。アメリカ生まれの夫、タラス・テイラー氏は元々生物学や数学の教師、そしてフランス生まれの妻、アネット・チゾン氏は建築設計士だったという。そんなふたりが偶然パリのカフェで出会い、同時にバーバパパも生まれたのだそうだ。

作者が先生や建築士だったことは、バーバパパの挿絵からもうかがえる。細かいところに工夫があり、数式などが散りばめられているのだ。

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「仕事だから○○」で子どもをモヤモヤさせないために ――イメージの具現化と絵本

仕事。子どもにとって親の仕事ってなんだろう。

娘が成長し、少しずつ複雑な気持ちも抱くようになってきていると感じる今日この頃。保育園が遊ぶための場所ではなく、親が仕事をしている間、預かってくれるところだということも理解しつつある。

そうはいってもすでに3年目となる今の保育園は、本人にとってすっかり第二の我が家のようになり、遊びに行っている感覚だろう。

楽しいのはいいことだ。
だけど、娘には本当のことも知ってほしい。考え方はそれぞれだろうけど、個人的には親の仕事が乳幼児にとってマイナスばかりだとは思っていない。

むしろ、働くということ、社会の一員となることを肌で感じてもらうためには、自分が楽しく働いているのが一番だろう、と思うことすらある。

さて、言葉では自分が仕事をしていることを伝えていはいるが、娘にとってそれは、どのように映っているのだろうか。子どもの仕事は遊ぶこと、なんて言うくらいだから、もしかしたら、親だって遊んでいると思っているかもしれない。

「仕事」という言葉だけが一人歩きをし、時として彼女を悩みの底に突き落としているように感じたことがある。

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雨の日の苦難 ――傘との戦いを乗り越えた今思うこと


朝起きて外を見ると雨。そんな日は、心の中も大雨だ。幼児を連れて雨の中通園する苦労は、想像をはるかに超えていた。

きっと、自転車でも車でも、雨の日の通園にはそれぞれ苦労が伴う。自転車の前と後ろに子どもを乗せて、お母さんはスーツに雨合羽、そんな親子を見ると、歩きの方が楽かもしれないと思わずにはいられない。

でも、徒歩には徒歩の苦労があった。

娘が小さいうちは、抱っこ紐を使ったり、ベビーカーにカバーをかけて自分は傘をさしたりしていた。それが2歳半を過ぎ、雨でも徒歩で通園するようになってから、初めてその問題に直面した。

まず長靴。うまく歩けない。ちょっと調子に乗ると今度は転ぶ。疲れたと言われ抱っこをしてあげたら、気づいたときには片方の長靴がはるか遠くに落ちていたなんてこともあった。

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絵本は育児の助っ人 ――親も子も絵本に助けられる

育児とは親子の超密接な時間であり、ときとしてものすごく煮詰まってしまうことがある。子どもが小さければなおさらだ。

魔の○歳児とはよく言ったもので、本当に悪魔に見えることすらある。こんなに愛おしい存在なのに、イラッとしてしまう自分にまた苛立ちが募り、こうなるともう悪循環しか生まない。

そんなとき、第三者の介入で、ことがスムーズに運ぶことがある。
母と子の対立を父親が仲裁するといった家族間のことだけではなく、ときには他人にも助けられる。道ばたで大泣きするわが子に苦戦していたところ、見知らぬおばあちゃんに声をかけられたらスッと立ち上がって笑顔になる、なんてこともある。

そうはいっても、第三者なんてつねにいるわけではない。そこで筆者は、<絵本>にその役割を担ってもらう術を見つけた。


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