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親になったから、見えるものがある。

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「逃げ恥」新春スペシャルに思う、「男らしさ」の呪縛のやっかいさ

ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類!新春スペシャル!!』が新年1月2日に放映された。2016年に放映された連続ドラマの続編スペシャル版。連続ドラマでは、津崎平匡(つざき ひらまさ)[演・星野源]と、そこに家事代行で雇われた女性・森山みくり[演・新垣結衣]の関係を、「契約結婚」という形で淡々とコメディタッチで描き、現代の夫婦のあり方にさまざまな問題提起をした。
【関連コラム】
ドラマ「逃げ恥」最終回に思う。今どき家事分担夫婦は『夫婦を超えてゆけ』!
http://mamapicks.jp/archives/52213550.html

nigehaji

【公式】逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類!新春スペシャル!!|TBS FREE
https://www.tbs.co.jp/muryou-douga/15096/15096_1044185_1000000814/


今回はこのふたりに赤ちゃんが生まれるという内容。妊娠から出産、最初の育児のスタート期が舞台だ。
<※筋に触れるので、これから観る方は視聴後に読んでください。>

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コロナ禍の閉塞感と環境変化で思い起こす乳幼児育児生活のあれこれ

2020年、今年は誰にとっても新型コロナの影響で生活が大きく外側から揺り動かされた感覚が強く残る1年だっただろう。行動は制限され、移動が不自由になり、気をつけるべきことが大幅に増え、身につけるものの常識が変わり、社会的なマナーが変化し、常に体調の変化に意識が向き、小さなことの判断にいちいち悩み、他人の判断と自分の判断の差に気持ちを向け、仕事や収入に何らかの影響が出て……。


そんな変化のまっただ中で、「あれ、これなんか久々の感じだな」……と、ふわっとよみがえった感覚がある。

「あぁ、乳幼児育児中の感じだ……」。

私が出産したのはもう14年前だから、そのまっただ中の感覚からは少しだけ距離をおいて思い返せる。

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「子連れ出勤」後押しの発想に「対赤ちゃん時間」の見積もりの甘さ ――育児現場は非常事態!

「子連れ出勤」の話題がまだ記憶に新しい方は多いだろう。1月半ばに少子化対策担当大臣が子連れ出勤の様子を視察し、政府として後押しする方針を出したことに対し、多くの子育て世代が違和感を示した。当初SNSがざわつき、それらの反応を新聞等が次々に報じた。

■それは果たして「昭和の頭の硬いオヤジ的発想」なのか?


「子連れ出勤」というスタイルが、選択肢のひとつとして排除されることなく認められること自体は柔軟性という意味でおおいに歓迎したい。でも、それが可能かどうかは別の話だ。「子連れ出勤」が多くの親たちを救う解決策か、と聞かれたら、それは明らかにNOだ。

子どもがそばにいる状態で仕事をするには、子どもの性格、健康状態、発達段階、親の仕事の環境、仕事内容のすべてがラッキーな側に傾いている必要がある。すべて、努力して手に入れられるものではなく、「たまたま」どうか、という種の要素ばかり。該当する人や時期は極めて限られているだろう。


ところが、育児をディープに経験していない多くの人は「赤ちゃんのめんどうをみながらでも仕事はできる」って思ってしまいがちだ。これは「昭和の頭の硬いオヤジ的発想」と思われがちだけれどもそんなことはない。子どもが乳児期の男性でも日中会社にいて主に妻が育児をしていたらたぶんそう思う。女性だって、育児に直面していない人は、たぶんそう思う。

実のところ、私自身も子どもを生んで育児がリアルに始まるまで、なんとなく「どうにかなるかな」と思っていた。

実際は、ほんとうに、無理だった。

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この映画観せて平気かな?を調べるのに便利な情報源 ~親子で映画を楽しむ

はじめて息子と映画館で見た映画は、「トイ・ストーリー3」だった。公開年を調べると、どうやら3才の終わり頃だったらしい。暗闇を怖がる子ではなかったけれど、上映中ずっとじっとしてられるのかなと内心不安な気持ちでいたら、大スクリーンに夢中でひたすらポップコーンを食べ続け、ジュースをどんどん飲んでケラケラ笑い、ものすごいくつろぎっぷりだったのをよく覚えている。


■映画は子どもに付き合う時間に


それ以降、いろいろ観たものの、当たり前ながらすべて吹き替え版。ディズニー&ピクサー系のあらゆる登場人物は日本語でしゃべる。そして、毎年のようにウルトラマン映画に付き合うなどの年中行事も差しはさまれる。あぁ、この1本にこの値段を払うなら、私はあっちがみたいのに……そのうちそんなことすら思わなくなったりした。

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子どもの好きな教科別おすすめプログラミングツール診断!

ここ数年で、子ども向けプログラミングの体験イベントはとても増え、夏休み中に、とりあえず目についた体験イベントに参加を申し込んで行ってみた、という方も多いのではないでしょうか?

子ども向けのプログラミング学習が盛り上がるにつれ、様々に工夫されたツールが出てきました。夏休みのイベントだと、ロボットを動かすタイプのプログラミング体験をやった人が多いかもしれません。子ども向けのビジュアルプログラミングツールである「Scratch(スクラッチ)」の名前を聞いたことがある人もいるでしょう。

他にもツールは驚くほどたくさんあって、「子ども向けのプログラミング」とひとことで言っても、そのアプローチの仕方は様々です。それらをわかりやすく分類して、調べやすく探しやすくするために、Studio947では「知りたい!プログラミングツール図鑑」を作りました。現在既に50以上のツールを紹介しています。



今回は、その中から、小学5年生以上をイメージして、子どもの好きな教科別におすすめツールをご紹介してみたいと思います。とりあげる教科は理科、算数、国語、社会、図工です。

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「おっぱい」が「オッパイ」になるとき ――世界の見え方は簡単に切り替わる

子どもを産んで、母乳だけで育てていた始めの頃、授乳って自然なことでしかなく、乳房は赤ちゃんにとっての栄養源ドリンクとしての「おっぱい」としか思えなかった。それは赤ちゃんが生き抜くための食事的原料でしかなく、裸とか、性的な「オッパイ」っぽいイメージは完全にすっ飛んでいて皆無だった。

栄養源としての「おっぱい」時代のことを思い返すと、笑えるようで笑えないようなことがいろいろある。


■授乳初心者。パジャマの前全開!!


出産したその日、初めて母乳の与え方(赤ちゃんの口がそこに位置する抱き方)を助産師さんに教えてもらった。赤ちゃんはなかなか簡単には飲めなくて、私も初めてで姿勢の取り方だけでも難しい。布すら邪魔で、なんだかほとんど脱げている状態で教えてくれた。その次の授乳タイミング、マタニティパジャマの前をほぼ全開状態で必死にトライする私の様子を、立ち寄った別の助産師さんが「あら!そんなにあけなくても……」と慌ててあたふた閉じてくれた。

だって、そんな、布の隙間から飲ませられるほど簡単じゃないんだけど……しかもついさっきまで分娩台で、もっととんでもない姿を見られていたんだから、パジャマの前全開してるぐらい気にしてませんから……っていうのは私の感覚で、完全にずれていた。

出産後ってそれくらいにはハイテンションで、よくわからなくなっている。そういえば、夫は立会い直後で私同様感覚がずれていただろうから気にしなくていいとしても、両方の母も目の前にいたんだった。

まぁこれは、それでも出産直後だから、仕方ない度は高い。

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「著しく違うこと」を親としてどう受けとめるか? ――顔に強い特徴をもつ少年の話「ワンダー」に引き込まれて

「ひとつだけ願いをかなえてもらえるなら、めだたないありきたりの顔になりたい。」
児童書『Wonder ワンダー』(R・J・パラシオ 著/中井はるの 訳・ほるぷ出版)の主人公オーガストは、先天的に顔の形成に問題をかかえ、「きみがどう想像したって、きっとそれよりひどい」顔の持ち主だ。彼が生まれて初めて学校に通うことになった中等部(5年生)の1年目が描かれている。

いかにも「感動」を売りにしたつくりの話なら興ざめなのだけど、これが、とってもいい距離感で面白かったのだ。ストーリーは、登場する子どもの視点で語られ、章によって語り手が変わる。同じ出来事が別の子の視点で次々に語られる展開にぐいぐい引き込まれ、翻訳の日本語のリズムも心地よく読みやすい。


児童書コーナーにある子ども向けの小説で、小学校高学年の息子が先に読んだのだけれど、私も数年前に立ち読みしたきりで気になっていたので、読んでみたらなんだかとてもよかった。 (※本書の刊行は2015年7月)

「『人と違うこと』をどうやって受け止め合うか」っていうことが全体に流れている。

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祝新入園&新入学、布ものグッズ&名前付けを乗り切ろう! ――運用実態を知ってどうか気楽に

新入園、新入学シーズン。何かと学校関連のグッズをそろえる時期がやってきた。春休みの短期決戦で、これからまさに準備と言う方も多いだろう。私も入園と入学を1回ずつ経験した。そして、その後、それらの用意したものが子どもにどう扱われるかも……。


■「布もの」は自分で作るのを前提にしない


園や学校の準備で多いのが、「布もの」グッズ。手提げ(複数個)、お弁当や給食関連(複数セット)、上履き入れ、体操着入れ、あとは地域性があるらしいが防災頭巾入れなど。このあたりがメジャーで、あとは様々に追加バリエーションがあるだろう。

今どき、「手作り」を求めるところは、私立の園以外にはおそらく少ないだろうが、結局のところ手作りでないと対応しきれないサイズ感や仕様のものが多いのも事実。「作れとは言われていないけどこんなの売ってないし!」という声も聞こえてきそうだ。

まず、自分で作ることにこだわる必要はない。身内・民間サービス問わず「外注」する。出来合いのものでサイズが合えばためらわず買う。もはやミシンって家電の範囲ではなくて、買うにはけっこう高くて専門性の高すぎる機械なんじゃないだろうか。

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【プレビュー】NHKスペシャル『人体:生命誕生・見えた!母と子 ミクロの会話』――お腹の中でこんなことが起きていたとは!!

自分の子どものことを、「生きていてくれればいい、他には何も望まない」って思ったこと、あるだろうか? 私は、ある。そんな状況に直面したことがある人、事情は様々だろうが意外と多いんじゃないだろうか。

ところが、人間てけっこう勝手なもので、幸いにも生きていられた場合、「生きていてくれればいい」って確かに思ったことがあったはずなのに、フェーズが変われば子どもへの要求レベルは上がり、小言は言うし、イライラもする。それが現実だったりする。

でも時々ふと「生きていてくれればいい」の状況を思い起こすと、小言もイライラもあまりにささいなことに思え「まぁいっか、もっとのんびり行こうかね」っていう気になったりする。それは甘やかしとは全然違うレベルの感覚だ。

今週末、3月18日(日)に放映されるNHKスペシャル『シリーズ 人体』第6集『生命誕生・見えた!母と子 ミクロの会話』を見ると、なんだかそんな「ささいなことは、まぁいっか」っていう気持ちを、もっと宇宙的なレベルで感じることができてしまうんではないかな、と思う。


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「子どもができたら妻には家にいてほしい」と断言する20代男性に、母になった私が思うこと

「子どもができたら妻には家にいてほしいので……。」
「自分の子どものことをよく知らない保育士に育てられたくないって思っていて。」
「僕はお母さんが家にいてめちゃくちゃよかったので、母親が家をしっかり見ていてほしいです。」
「子どもがある程度の年齢になるまではつきっきりでいてほしい。矛盾ですけど、奥さんには好きなことをやって輝いてほしい。でも家にはいてほしいです。」

こんな発言を聞いて、どんなことを思うだろうか。実はこれ、昨年末に朝日新聞DIALOGに掲載された「男子のホンネ座談会」から抜粋した、20代前半男性のリアルな発言だ。

おそらくこの引用部分だけでげんなりしたり怒りたくなった人もいると思うのだけれど、できればこのコラムを読んだ後にでも、前後編、なるべくフラットな気持ちで読んでみて欲しい。

「男子のホンネ座談会」【前編】
http://www.asahi.com/dialog/articles/00003/00001/
「男子のホンネ座談会」【後編】
http://www.asahi.com/dialog/articles/00003/00002/

■「育児と家事は女性の役割&責任」がこうも根強いとは!!


これが50代60代の男性の発言なら「世代がね……」と思えるけれど、これは大学生を含む20代の男性。正直に言えば私も一瞬かなり面食らった。「育児と家事は基本的には女性の役割」という大前提がちっとも過去のものになっていなくて、こうも「若い人たち」の頭の中にがっちり入っているとは……。

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