MAMApicks -子育て・育児・教育ニュース&コラムサイト-

親になったから、見えるものがある。

sayaka_kanou

満1歳入園予約制で保活の「格差」は縮まらない ~多様な働き方と保育制度のギャップ~

8月の終わりが近づいた頃、新聞のこの見出しに目がとまった。

満1歳で入園、予約制 認可保育所に導入、厚労省が支援へ 年度途中OK、育休とりやすく
http://www.asahi.com/articles/DA3S12525440.html
(朝日新聞デジタル)

「保活」の現場では、0歳代の4月に合わせて育休を切り上げて保育園に申し込むという現象がある。そもそも年度途中の入所が難しい上、1歳児の枠は0歳からの進級でほぼ埋まってしまうので、入所のチャンスを最大に生かすためだ。なかには「本当は1歳直前まで育児したい人」もいる。

20160912-kano

こうして無理に4月に合わせなくとも、育休切れの満1歳(※1)直前に年度途中で入所できる「予約」制度を作るというのだ。
【※1:現在、夫婦でずらして育休をとるなど一定の条件が整えば、1歳2ヵ月まで可能。保育所に入れないなどの場合1歳6ヵ月まで延長可能】

続きを読む

夫婦の役割分担、はっきりしている方が楽?

夏の小旅行、帰りの新幹線で駅弁の夕食を済ませ、遅い帰宅をした。その日は楽しい疲れでぐったりで、いつもなら息子が寝入ったあとにそのまま自分も寝てしまうパターン。でも、2泊分の真夏の洗濯物が気になって起き出した。洗濯機2回分、夜中にありったけのハンガー類で無理矢理干す。

そんなことをしている間に夫は寝入っている。普段ならこのシチュエーション、「なんで私だけが洗濯を!!」とイラっとしそうなパターン。ところが、どうやらなんだか違う。「まあ、私がやっとくよ」と、結構素直な気分。……一体これは、なんでだ?


■旅行中のはっきり役割分担が効果?


旅行の間、普段とはちょっと違う役割分担が生じた。

目的地で利用したレンタカーは、全面的に夫が運転した。私はペーパードライバーなので頼るしかない。とはいえ普段車無し生活だから、久々の運転で疲れただろう。夫の旅行バッグには重いものばかりが配分されていたし、仕事の疲労度合いも重なって、彼の体力消耗度は明らかに、高い。

一方私の体力的負担は、息子が乳幼児期に比べたら激減した。子どもが自分で歩きリュックを持ち、抱っこや幼児的なぐずりの心配がない年齢になったのは大きな違いで、気持ちの負担も軽くなった。

全体として、夫が体力面全般を担当、計画や各種手配・準備などソフト面は私が担当というきれいな構図が出来上がったわけだ。

運転能力・腕力で私より明らかに勝っているから、いいよね!よろしく!と、私の側も割り切って罪悪感なく頼ってしまえて少し気楽。だからその分、まぁ疲れたよね、ゆっくり休んでよ、と自然に感謝もして、夜中に大量な洗濯をしてもブツブツ独り言を言わずに済んだのだろう。

続きを読む

赤ちゃんに癒されたりなんてしない!?フェーズでズレる育児感覚

乳児育児の頃、「わぁ~赤ちゃん、癒されるわ~」とよく声をかけられた。それ自体悪い気がするわけはなく、素直に笑顔で受け止めていた。

でも、よく思っていたのだ。「癒される」って? 私自身はこの赤ちゃんに全く癒されてなんていないんだけどなぁ、と。

■赤ちゃんは「癒し」なんかじゃなかった


正直に言えば、当時は、周りの他の赤ちゃんを見ても、まったく「癒され」なかった。普通に表面的にかわいい赤ちゃんだなぁと思ったとしても、「やっぱり赤ちゃんていいよね。天使だよね。」というような全体的で絶対的な存在として見ることなんて全然できなかった。

それが疲弊しきった病んだ感覚か、というとそんなことは全然なくて、単に「必死だった」ということでしかない。いろいろ大変なことが多かったとはいえ、自分の子は無条件にかわいくて大切だし、普通に明るい母の部類だったと思う。

でも、「癒されるわ~」とは全然違うのだ。当時の私にとっては、赤ちゃんは癒されるような存在ではなくて、「必死で対峙する」対象だった。他の赤ちゃんを見ても、「いや、これ以上は無理!」という発想で、癒されるなんて次元の存在ではなかった。


続きを読む

産後10年目に発見した感謝のことば ――男性の当事者意識は「巻き込まれる」ことから

週末の蒸し暑さで扇風機を出すことにした。しまい込んだ扇風機の箱の上に乗っていた古い書類の束に、出産した年の手帳を見つけて、開いてみたら「分娩後アンケート」という紙切れが出てきた。10年前に出産した総合病院で、一応書いたけれど出しそびれたものがそのままはさまっていたようだ。

■すっかり忘れていたこと


「ご出産の感想をご自由にお書きください」の項目にはこんなことが書いてあった。

「当初、夫の立ち会いは陣痛室までと思っていたのですが、マタニティクラスをふたりで受けて気が変わり、結局さいごまで立ち会ってもらいました。妊娠中を含め、夫の助けがあってこそやってこられたと思うので、大切な誕生の瞬間を独り占めせずに共有できたことが貴重でした。」

いかにも提出用の、よそゆきのつまらない感想だけれど、「夫の助けがあってこそ」に素直に触れているところがすごい。そんなストレートな感謝の意はこの10年の間にすっかり忘れていた。

■そういえば結構巻き込まれていた


妊娠した頃、夫婦ともフリーランスで家で仕事をしていたので、互いの日常も仕事も境目がなく、家事も適当に両方でやっていた。だから、一方が吐いていれば、もう片方が調理を担当するのは自然な成り行きで、私のダラダラ続くつわりに、夫はたしか長期間巻き込まれていた。

20160629-kano

続きを読む

【書評】『ルビィのぼうけん』 ――「プログラミング思考」に真正面から取り組んだ意欲的な絵本

子ども向けプログラミングが注目され、「習い事」としてのスクールもこの1年で目立って増えてきました。2016年4月19日には、文部科学省が小学校でのプログラミング教育必修化を検討するとの発表があり、2020年度からの実施を目指して動き始めています。

さて、とはいえ、プログラミング教育っていったい何をやったらいいのでしょうか。

パソコン上でやるScratchなどの子ども向けプログラミングツールでどんどんプログラムを組んだり、組んだプログラムでロボットを動かしてみることなどをやる教室は増えてきています。

そんな実技と作業の積み重ねに飛び込む前に、「プログラミングならではの“ものの考え方”」を、もっと何か他の方法で体感できないものでしょうか? うんと自然な入門になりそうです。

とはいえ、肝心の「プログラミング的な思考」がどんなものなのか、プログラマーの頭の中がどうなっているか、なんて、ちっともピンとこないものです。

■プログラムコードの出てこないプログラミングの絵本


この「プログラマー的思考法」に真正面から取り組んだ、なんと「絵本」が出版されました。

LL
『ルビィのぼうけん こんにちは!プログラミング』
(リンダ・リウカス著・鳥井雪訳/翔泳社)


これは、コードもパソコンもロボットもいっさい出てこないプログラミングの「絵本」です。「プログラマー的思考法」の基本に注目して、それがどんなものなのかを自然と感じ身につけられるように設計されています。

続きを読む

「親タブー」から自由なお父さん ――「母親像」を背負いやすいお母さんとの比較から

ひとりで歩いていた時のこと。ちょっとよろけて右側にルートがずれた直後、後ろから来た自転車が追い抜きざまに、ごちゃごちゃっと恨み言と舌打ちのまざったかたまりを吐きすてていった。自転車は子ども乗せ自転車で、運転していたのは男性。夕方の送迎タイムだったから、彼も何かすごく急いでどこかに向かうところで、ひどくイラついていたのだろう。

■たしかにひやりとするけれど……


いや、わかるよ。私も子ども乗せ自転車で走っている時に、前の人が急にルートを変えたりするとひやりとする。通常は相当気を遣っていても、道路事情は悪いし、ひどいイライラモードのときは、文句のひとつも言いたくなったりも、そりゃぁまぁ、する。

でも、絶対にそれを口に出しては言わないし、舌打ちもしない。模範解答的な意図ではなく、もっと何か違うレベルで大きな抑止力が働いているからだ。

■「親」ラベルという抑止力


抑止力になるのは、子ども乗せ自転車という「親」のラベル。

もし私が自転車で追い抜きざまに舌打ちをしたら、それは「通行人に舌打ちした女性」ではなく、「通行人に舌打ちした誰かのお母さん」になってしまうという意識が常に頭の隅にある。「ノンジャンル女性」ではなく「母」というラベルが自分の前面についているから、「そういうお母さんはまずいよなぁ、避けたいなぁ」というのがシンプルに抑止力になる。

「◯◯くんのお母さん」と特定される可能性があるから下手なことはできない、というのもゼロではないけれど、もっとベースの部分で「親」モードが起動して、「それをやるのはまずいよね」という「親タブー」な項目が頭にセットされる感じだ。

続きを読む

「過剰な配慮」が生む「無関心」 ――ショッピングモールで迷子事件に思う

友人の大事件を聞いた。ショッピングモールでほんの一瞬目を離した隙に子どもを見失い、慌てて探したけれど見つからない。お店にも頼み、広いモール中を徹底的に探してもどうしても見つからない。まだ3才、店内のどこかにいるはず……ところが、最終的にひとりで自宅の前にいたのが発見されたのだ。

たまたま通りがかった人が気にして、事情を聞いてくれたのがきっかけになった。

でもなんで?そこから自宅までは子どもの足で20~30分はかかるのに、ひとりで外を歩かせたことなんてないし、来るときは自転車に乗せてきたし、信号だってある。もし道に迷ってたら?……母親としてはホッとすると同時に、ゾッとする瞬間でもあっただろう。


続きを読む

新学期のぞうきん問題。縫うか、買うか。 ――くすぶる親イメージの呪縛

新学期早々、息子の持ち物リストをチェックをする。明日はぞうきん2枚か……いや、春休みからわかっていたことではあるのだ。ぞうきん用のボロボロのタオルは既に選定済み。

ちょっとミシンをかけるその時間がそれまでなかったか、といえば、本気で完璧にゼロだったはずは無いのだけれど、常にそれより優先したいことがあって、「気づかぬふり」で放置していた。

あぁ、もう今日も仕事詰まってるし、もう100円ショップでぞうきんを買うかなぁ、今はぞうきん売ってる時代だよなぁ……。

でもなぁ、いいのかなぁ。どうもぞうきん「ごとき」に、100円だろうと払うのには抵抗がある。そもそも、ぞうきんは古くなったタオルの聖地であって、ピカピカのタオルがぞうきんになるのはどうなんだ?


続きを読む

寝る前の絵本読みに疲れたらこれ! スマホの基本機能でゆったり影絵タイム

子どもが寝る前の絵本タイム、親子で本の世界を楽しみつつ、子どもが頭を休めてスムーズに睡眠に入っていく大切な時間でもあります。……と言うと、なんだか素敵そうですが、これ、毎日のことですから、そうそう「素敵」だけで済むわけではありません。

読みながら親の方が寝てしまって絵本を顔面に落とすこともあるし、機嫌が悪くて気がのらない時もあれば、サボりたくなることも必ず出てきます。子どもの年齢が上がるにつれて絵本の文章量は増え、文字がわかってくると、「こっそり読み飛ばし」技も通用しなくなります。へとへとだと「ごめん今日は短いの限定で!」と、言ってみたり……。

■寝る前に動画を見せて大失敗


そんな毎晩の寝る前の時間。たまには楽をしようと、絵本の代わりにひとつ動画でも見せちゃおうかな、という気にもなります。今はスマートフォンひとつで、良質な動画コンテンツを簡単に見ることができます。

私も実はYouTubeのディズニー公式チャンネルで「くまのプーさん」のムービー集を見つけた時、ついプーさん好きの息子に見せたことがありました。

プーさんならふんわりした雰囲気だしまぁいいかな、と、絵本の代わりに寝転がったままiPhoneを持って……。もちろん息子は大喜び。でも、どうも見終わったときにむしろ覚醒しすぎてしまっている感じがある。子どもの頭が寝る方に向かっていなくて、ちっとも落ち着きません。

……これは困ったなぁ、やっぱりよろしくなかったか……。どうも、動画コンテンツというのは、話の内容に関係なく、頭を休めるには情報量が多すぎるようです。

動画はやめよう、でもたまにはスマートフォンの力を借りてでも、ちょっと手を抜いて絵本代わりに過ごせるゆったりタイムはないものか……。そこでたまにやるようになったのが、この「影絵」タイム。


続きを読む

【プレビュー】NHKスペシャル「ママたちが非常事態!?」第二弾が放送 ――ママ・パパが抱えるモヤモヤを科学の力で可視化する

「なんの地獄かと思った」という育児中のお母さんの率直なつぶやきが印象的だった、1月末放送のNHKスペシャルの続編が放送される。当サイトでもプレビュー記事でご紹介したが、番組が記憶に新しい方も多いだろう。

【プレビュー】NHKスペシャル『ママたちが非常事態!? ~最新科学で迫るニッポンの子育て~』 ――産後・育児の孤独とイライラに科学で切り込む
http://mamapicks.jp/archives/52193866.html

科学的な視点で、お母さんのつらさと現代育児の難しい側面を可視化してくれた同番組の反響は大きく、「救われた気持ちになった」という大きな共感を呼び、もっと知りたい!という声につながった。その一方で、女性の体ならではの特徴に注目した科学的アプローチには、男性や社会的背景を除外しすぎでは?という違和感も聞こえてきた。

そんなさまざまな声に応えるかのように、3月27日(日)21:00から、第2弾『ママたちが非常事態!?2 ~母と“イクメン”の最新科学~』が放送される。


続きを読む
フリーワード検索


MAMApicksソーシャルアカウント



月別バックナンバー
執筆者一覧

MAMApicksって何?

編集長:深田洋介

学研の編集者を経てネット業界に。育児、教育分野を中心にネットメディアで10数年にわたり活動中。思春期の娘の父。

藤原千秋

おもに住宅、家事まわりを専門とするライター・アドバイザー。2001年よりAllAboutガイド。三女の母。

河崎環

教育・家族問題、世界の子育て文化、書籍評論等、多彩な執筆を続ける。家族とともに欧州2ヵ国の駐在経験。

江頭紀子

経営、人材、ISOなど産業界のトピックを中心に、子育て、食生活、町歩きなど のテーマで執筆。二女の母。

狩野さやか

ウェブデザイナー。自身の子育てがきっかけで親の直面する問題を考えるようになり、現在「patomato」を主宰しワークショップも行う。

恩田和

新聞記者、アメリカ留学を経て、2010年第一子出産。育児、教育分野の取材を続ける。南アフリカで4年間の駐在を経て現在米国在住。

西澤千央

フリーライター。二児(男児)の母だが、実家が近いのをいいことに母親仕事は手抜き気味。「サイゾーウーマン」等でも執筆。

川口由美子

管理栄養士としてメーカー勤務の後、独立。現在は雑誌やWEBで活動。夫の転勤に伴い2004年よりアジアを転々と。二児の母。

ワシノミカ

フリーデザイナーとして活動後、TV各局のWEBセクションを転々とし、現在はWEBディレクターとして活動中。二児の母。

真貝友香

ソフトウェア開発、携帯向け音楽配信事業でのSE業務を経て、マーケティング業務に従事。現在は夫・2012年生まれの娘と都内在住。

大野拓未

米・シアトル在住。現地日本語情報サイトを運営し、取材コーディネート、リサーチなどを行う。家族は夫と2010年生まれの息子。

福井万里

大手SIerのSEから、東日本大震災を機に退職し、ライター活動を開始。2012年に結婚&長男を出産、その後シングルマザーに。

大塚玲子

編集者&ライター。編プロや出版社勤務経験後フリーに。結婚、離婚や子ども、家族をテーマにした仕事を数多く手がける。

加治佐志津

絵本と子育てをテーマに執筆。これまでに取材した絵本作家は100人超。家族は漫画家の夫と2013年生まれの息子。

西方夏子

フィンテック系企業に所属。ワーキングマザーとしてフリーランスと会社員の両方を経験。夫の海外赴任に帯同中、2012年ドイツで長女を出産。

森田亜矢子

コンサルティング会社、リクルートを経て、第一子出産を機に退職。現在は食育・マザーズコーチング講師、ライターとして活動。

望月町子

子どもが1歳半になったころから“子連れ出勤”を開始、日々をブログ「1歳からの子連れ出勤」に綴る。夫と娘の3人暮らし。

斎藤貴美子

コピーライター。得意分野は美容。最近日本酒にハマり、主に飲んで勉強中。これからの家族旅行は酒蔵見学。二児の母。

今井明子

編集者&ライター、気象予報士。母親向けお天気教室の講師や地域向け防災講師も務める。家族は夫と2014年生まれの長女。
ニュース配信中
livedoor
ameba
mixi
Amazonライブリンク