MAMApicks -子育て・育児・教育ニュース&コラムサイト-

親になったから、見えるものがある。

yuka_shingai

子連れフェス&ライブについて考える・2018夏 ――アジカンGotchさんの提言を受けて

梅雨明けする前から、「今年は平成最後の夏なんだねえ」なんてちょっと浮足立っていたが、いざ夏本番を迎えてすでにバテバテだ。平成最後云々よりも、記録的な暑さで忘れられない夏になること必至だが、各ご家庭では夏の予定に向けて準備が進んでいることだろう。

年々、活況になり、子連れのレジャーとしてもかなり浸透した感のある夏フェス。
今や年中各地で開催されているため、夏の風物詩というわけではないのだが、やはりフェスといえば夏が本番だ。

この夏もすでにいくつかのフェスが開催されており、今週末に控えたフェスの草分け的存在、フジロックフェスティバルをもっていよいよハイシーズンに突入といった感じ。


周囲でも、子連れでのフジロック常連という家庭がちらほらいて、自分の幼少期を振り返ると考えられないような時代の変化が確実にある。

そんな中、人気ロックバンド、ASIAN KUNG-FU GENERATION、通称アジカンのボーカルの後藤正文さんが、自身のブログで「アジカンからのお願い」と称して公開した記事が、話題を呼んだ。
http://gotch.info/post/176022673172/


続きを読む

親歴5年目、「子育て環境が良くなってる?」と実感した話

我が家の娘も年長クラスに上がり、「保育園に通うのもあと1年足らずかー」「ランドセルどうしよう?」「就学前検診はいつだっけ?」「卒対もあるよなー」……と、あれこれタスクを思い出しては忘れ、を繰り返している。そして、ここ最近送迎のたびに、今までになかった空気を感じるようになった。

「あれ、送迎担当してるパパさん、ものすごく増えたんじゃない……?」

ある日登園すると、玄関ホールに置かれていた靴が、私以外すべて男性物の革靴だった。
また別の日は、土砂降りの雨の中、自転車の前と後ろに子どもを乗せたパパさんが、スーツの上に着ていたレインスーツを脱ぎながらバタバタと園内に駆け込む姿を見かけた。

毎朝我が家とほぼ同タイミングでお見送りをしているパパさんは、お迎えも担当しているようで、17時ごろ自転車で爆走しながら保育園に向かっている。

会話をしたことはないので、何組とか、名前までは知らないけれど、みんな乳児クラスに子どもを預けているようだ。


続きを読む

【映画レビュー】『万引き家族』が問う家族観、道徳観、倫理観

「パルムドール??? マジで???」

5月某日、第71回カンヌ国際映画祭で是枝裕和監督の『万引き家族』が最高賞であるパルムドールを受賞したというニュースを目にした私の第一声だ。


日頃から映画祭のニュースはよくチェックしているので、今回も是枝監督の新作が出品されていることは知っていた。【東京の下町に暮らす、一見どこにでもいそうな平凡で貧しい家族。しかし彼らは「犯罪」で生計をたて、ひっそり暮らしていたのだった】というあらすじを一目見た時から胸がざわついていた。

是枝監督の名を世界的なものにした映画『誰も知らない』を思わせるものがあったので、映画祭での動向も気にしていた。母親から育児放棄され、漂流生活を送る4人の兄妹を描き、長男を演じた柳楽優弥さんが、2004年度の第57回カンヌ国際映画祭において史上最年少および日本人として初めての最優秀主演男優賞を獲得したことで大きな話題を呼んだ『誰も知らない』はかなりセンセーショナルな作品だった。

困窮した生活を強いられた子どもたちが何とか生きていこうとする様子が残酷で絶望的ながらも、監督から子どもたちへ注ぐ目線が優しくて、何と説明したら良いのか分からない感情に包まれたことを覚えている。

続きを読む

少女たちの成長譚としてのプリキュア

毎週日曜日、起床して朝食を済ませると、娘がいそいそとテレビの前に陣取りチャンネルを5(テレビ朝日系列)に合わせる。8時30分から始まる子ども向け番組の放送時間帯、通称「ニチアサ」に向けて準備万端だ。

2018年5月現在の放送番組は『HUGっと!プリキュア』、『仮面ライダービルド』、『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』の3つ。3番組ぶっ続けではなくとも、どれかひとつは子どもが見ているという家庭は多いだろう。我が家は通しで見ているが、5歳の娘はやはり『HUGっと!プリキュア』がお気に入り。


元はというと、Eテレしか見なかった娘が保育園のお友だちからの伝聞で存在を知り、視聴し始めたプリキュアシリーズ。前シリーズの『キラキラ☆プリキュアアラモード』に続いて、録画を繰り返し鑑賞したり、キャラクターグッズを集めたりと夢中になっているさまを見ているうちに、親も一緒にハマってしまうというよくあるパターン。

だが、コンテンツの良質さと安定したクオリティに、「これからもよろしくお願いします……」と深々お辞儀をしたくなってしまう。2004年の初代『ふたりはプリキュア』から数えて通算15作と、その歴史もダテではないのだなと毎回感心させられている。

続きを読む

ドラマ『あなたには帰る家がある』初回レビュー ――夫婦の葛藤のリアルがどれほど再現されるかに期待

新年度に切り替わり早や半月あまり。寝落ちしてばかりの冬を越えて、新しい季節の楽しみと言えば夜のドラマ鑑賞だ。

ただでさえ時間がうまく使えないから、海外ドラマには手を出さないぞと決めていたのに、数年来待ち焦がれていた作品がついに配信スタートしたので、そちらも日々鑑賞。すると地上波ドラマはどこまで押さえられるかと懸念しているが、これだけは観ておこうと決めたのが、TBS系ドラマ『あなたには帰る家がある』(毎週金曜22:00~)だ。

原作は直木賞作家としても知られる山本文緒氏による同名の小説で、ドラマ化されるのは2003年以来2回目。佐藤家、茄子田家という2つの家庭が微妙に交差していく様子を描く家族、夫婦の物語だ。


実は筆者は山本文緒氏の20年来のファン。著書はほとんど読破していて、過去にはトークショーに参加して文庫本にサインをもらったこともある。

なかでも『あなたには帰る家がある』は綿密な人物描写やストーリーテリングに惹きこまれ、他の作品も読み始めるきっかけにもなった印象深い一作だ。ファンとして映像化は嬉しいニュースでもあるが、小説が刊行されたのは1994年のこと。「なぜ今このタイミングで?」という疑問を抱きつつ、初回鑑賞に臨んだ。

続きを読む

「子連れで外食」問題が一周回って失ったものはないか

1ヵ月ほど前、休日に娘と2人で近所を散歩中、お気に入りのイタリアンレストランの前を通りかかると、扉の貼り紙が目に入った。

何だろうと近寄ってみると、「3月いっぱいで閉店します」とのこと。何だって!!!ショック、ショックだ。

料理も美味しく、子連れでも入りやすく、ゆったりできて店の雰囲気もサービスも良くリーズナブル。しょっちゅう行けるわけではないが、また記念日か何かで利用したいなと思っていた矢先のことだ。

残念だな、もっと通えばよかったと悔やんでももう遅い。閉店までにせめてあと一度はと決意し、家族で最後にランチに出かけた。


続きを読む

我が家にGoogle Homeがやってきた! ―― 子育て世帯とスマートスピーカーは相性よし!?

「OKグーグル、おはよう」
「おはようございます、時刻は7時2分です、●●は現在2度、晴れです。今日の予想最高気温は……」

1ヵ月ほど前、我が家に「Google Home」がやってきた。
Google社が開発したスマートスピーカーと呼ばれる装置で、音声を再生するスピーカーとしての機能以外にも、「OKグーグル」もしくは「ねえグーグル」という呼びかけをトリガーに、音声コマンドに応えて情報検索したり、連携する家電製品を操作することができるものだ。人工知能(AI)を搭載しているためAIスピーカーとも呼ばれる。


Google以外にもAmazonやソニーといった大手企業から発売されているスマートスピーカー、今年はAppleからも登場予定だそうで、かなり市場も大きくなり、CMなどで目にすることも増えてきた。

テック系の雑誌やウェブサイトでは、各社別の機能、特色などの特集が組まれることも多く、どのように楽しむか、いかに他のサービスと連携して機能を拡張するかなど、可能性は未知数とも呼べるレベルで、今後の展開も含めてかなりアツく、注目が集まっているジャンルと言えるだろう。

続きを読む

同世代ママとして、安室奈美恵さんの引退報道に思うこと

2017年もあとおよそ2ヵ月を残すのみとなったが、賑やかなエンタメ関連のトピックスの中でも、今年一番、いや私にとっては2010年代の中でも最大級のビッグニュースであろう、安室奈美恵さんの引退報道について、発表から1ヵ月あまりを経過した今も、ぼんやりと考えている。

amuro

デビューから25年、日本を代表するアーティストの引退宣言は、連日ニュースや情報番組でも持ちきりで、CDショップやダウンロードサイトのチャートには過去にリリースした楽曲が軒並みランクインするなどを賑わいを見せていた。

40歳という節目の年に発表というのももちろん意義があるのだろうが、引退する来年はお子さんが成人、というのがよりインパクトが強く、「もう息子さん、二十歳になるんだ……」と遠い目になってしまった。

続きを読む

夜間保育園の日常をありのまま描く 映画『夜間もやってる保育園』大宮浩一監督インタビュー

新宿・歌舞伎町のほど近くの大久保に位置するエイビイシイ保育園では、日々、子どもたちの笑い声が響いている。ここは認可夜間保育園として運営しており、夕方以降、夕食を食べ、お風呂に入り、就寝する子どもたちもいる――

『夜間もやってる保育園』は、このエイビイシイ保育園を中心とした夜間保育に焦点を当てたドキュメンタリー映画だ。待機児童の解消が叫ばれる一方で、ワークライフバランスの見直し、働き方改革などにより、子どもと過ごせる時間を優先して、という意見も散見され、一筋縄では行かない保育の問題。

「僕自身も最初は夜間保育に対する偏見はあったかもしれない。だけど、偏見というのはそれを『知っている』人が持つもの。まずは夜間保育園の存在を知ってもらえれば」と語る大宮浩一監督に単独インタビューを行った。



続きを読む

ドラマ『コウノドリ』最新作初回レビュー ――気持ちや意識に寄り添う問題に焦点を当ててくれる

TBS系連続ドラマ『コウノドリ』(毎週金曜22:00~)の初回放送が、平均視聴率12.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で幸先の良いスタートを切ったと報じられた。2015年10月クールの放送からまる2年、人気ドラマの続編が放送されることになり、筆者の周囲でも子育て家庭を中心に話題になっていた。

前作同様、ドラマの舞台は「ペルソナ総合医療センター」で、綾野剛さん演じる鴻鳥サクラをはじめとする、前回の主要キャストたちが日々、出産の現場で妊産婦やその家族とともに新しい命に出会う様子を描いている。また今シーズンから登場の新キャラクターや特別ゲストなど、人物関係もさらに膨らんで、今後の展開に期待が寄せられている。


続きを読む
フリーワード検索


MAMApicksソーシャルアカウント

最新記事
月別バックナンバー
執筆者一覧

MAMApicksって何?

編集長:深田洋介

学研の編集者を経てネット業界に。育児、教育分野を中心にネットメディアで10数年にわたり活動中。思春期の娘の父。

藤原千秋

おもに住宅、家事まわりを専門とするライター・アドバイザー。2001年よりAllAboutガイド。三女の母。

河崎環

教育・家族問題、世界の子育て文化、書籍評論等、多彩な執筆を続ける。家族とともに欧州2ヵ国の駐在経験。

江頭紀子

経営、人材、ISOなど産業界のトピックを中心に、子育て、食生活、町歩きなど のテーマで執筆。二女の母。

狩野さやか

ウェブデザイナー・ライター。技術書籍やICT教育関連の記事を中心に執筆。著著に『ふたりは同時に親になる 産後の「ずれ」の処方箋』。

恩田和

新聞記者、アメリカ留学を経て、2010年第一子出産。育児、教育分野の取材を続ける。南アフリカで4年間の駐在を経て現在米国在住。

西澤千央

フリーライター。二児(男児)の母だが、実家が近いのをいいことに母親仕事は手抜き気味。「サイゾーウーマン」等でも執筆。

川口由美子

管理栄養士としてメーカー勤務の後、独立。現在は雑誌やWEBで活動。夫の転勤に伴い2004年よりアジアを転々と。二児の母。

ワシノミカ

フリーデザイナーとして活動後、TV各局のWEBセクションを転々とし、現在はWEBディレクターとして活動中。二児の母。

真貝友香

ソフトウェア開発、携帯向け音楽配信事業でのSE業務を経て、マーケティング業務に従事。現在は夫・2012年生まれの娘と都内在住。

大野拓未

米・シアトル在住。現地日本語情報サイトを運営し、取材コーディネート、リサーチなどを行う。家族は夫と2010年生まれの息子。

福井万里

大手SIerのSEから、東日本大震災を機に退職し、ライター活動を開始。2012年に結婚&長男を出産、その後シングルマザーに。

大塚玲子

編集者&ライター。編プロや出版社勤務経験後フリーに。結婚、離婚や子ども、家族をテーマにした仕事を数多く手がける。

加治佐志津

絵本と子育てをテーマに執筆。これまでに取材した絵本作家は100人超。家族は漫画家の夫と2013年生まれの息子。

西方夏子

フィンテック系企業に所属。ワーキングマザーとしてフリーランスと会社員の両方を経験。夫の海外赴任に帯同中、2012年ドイツで長女を出産。

森田亜矢子

コンサルティング会社、リクルートを経て、第一子出産を機に退職。現在は食育・マザーズコーチング講師、ライターとして活動。

望月町子

子どもが1歳半になったころから“子連れ出勤”を開始、日々をブログ「1歳からの子連れ出勤」に綴る。夫と娘の3人暮らし。

斎藤貴美子

コピーライター。得意分野は美容。最近日本酒にハマり、主に飲んで勉強中。これからの家族旅行は酒蔵見学。二児の母。

今井明子

編集者&ライター、気象予報士。母親向けお天気教室の講師や地域向け防災講師も務める。家族は夫と2014年生まれの長女、2018年生まれの長男。
ニュース配信中
livedoor
ameba
mixi