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イクメン

家族ってずっと一緒にいなきゃいけないもの? ――『パパいや、めろん 男が子育てしてみつけた17の知恵』海猫沢めろん氏インタビュー後編

『パパいや、めろん 男が子育てしてみつけた17の知恵』著者である海猫沢めろんさんインタビュー後編。ゲームやアニメに没頭し続けた日々から子育てへのシフト、家族の形やこれからの子育てに対する価値観のアップデートまで、幅広いトピックについて語ってもらった。

【インタビュー前編】
意識高くなく、でも「お手伝い感覚」ではない子育てを。

■アニメやゲームにハマって早や20年。違うルートに移行したら、そこは引き返せない育児のデスゲームだった



海猫沢めろん氏(photo/森清)

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意識高くなく、でも「お手伝い感覚」ではない子育てを。 ――『パパいや、めろん 男が子育てしてみつけた17の知恵』海猫沢めろん氏インタビュー前編

ここ数年で、親しい男友だちが立て続けにパパになったこともあり、男性側の意見を聞かせてもらうことが増えた。同じく、男性が書いた育児エッセイやブログ、トークショーなどのイベントも気になるものが多く、専門家からブロガーまでお気に入りのコンテンツがいくつかある。

小説家の海猫沢めろん氏は、現在小学3年生の息子さんの乳児期にパートナーと離れて生活し、1人で子育てに奮闘したワンオペ育児経験の持ち主。

2017年に出版された小説『キッズファイヤー・ドットコム』は、歌舞伎町のホストが見知らぬ赤ちゃんを託され、クラウドファンディングで育児の支援を募るというストーリーで、型破りながらも、緻密な描写が印象的な作品だ。


そして、6月に上梓したエッセイ『パパいや、めろん 男が子育てしてみつけた17の知恵』は、息子さんの成長記録、9浪を経て医学部に入学、現在現役の大学生であるパートナーとの意見の食い違い、そして男性から見た等身大の育児がユーモアたっぷりに綴られている。本著の発売を記念したインタビューを前後編でお送りする。

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先行きの見えない今、親が子どもたちに伝えられることって何? ――BRAHMAN,OAU TOSHI-LOW氏インタビュー後編

『鬼弁~強面パンクロッカーの弁当奮闘記~』著者、TOSHI-LOW氏(BRAHMAN、OAU)インタビュー後編では、予測のつかない世界に生きる上で、親が子どもたちに見せるべき姿、伝えていけることは何か、たっぷり語ってもらった。

【インタビュー前編】
子どものお弁当や食事、プレッシャーや決まり事から解放されるには?


■この状況下において、子どもたちは子どもたちで色んなものを感じ取ってるはず


TOSHI-LOW
TOSHI-LOW氏(撮影 西槇太一)

――今、すごく世の中がピリピリしていて、しんどいって言い出しにくい空気を感じます。
「私も我慢しているんだから、あなたも我慢してください」みたいな、まるでチキンレースのような状態だなって感じるんですけど、分かります?

TOSHI-LOW:もちろん分かるよ。俺はそういうのには乗らないけどね。

――こういうときこそクールに、冷静でいようとしていますか?

TOSHI-LOW:いや、笑ってるな。何が楽しいかなってことばっかり考えているから。


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子どものお弁当や食事、プレッシャーや決まり事から解放されるには? ――BRAHMAN,OAU TOSHI-LOW氏インタビュー前編

3月頭から開始した臨時休校を受け、我が家は毎日朝から娘を学童へ送り出すこととなった。終日学童となると避けられない毎朝のお弁当作り。

予定では新年度開始の4月上旬まで1ヵ月あまり……と思うと気が遠くなりそうなところ、「そういえば」と本棚の1冊に手を伸ばし、読み返すことにした。


『鬼弁~強面パンクロッカーの弁当奮闘記~』(ぴあ)は、ひとりのお父さんがクローズドなSNSで公開していた息子のためのお弁当記録を書籍化したもの。

そのお父さんというのは、パンクバンド、BRAHMANやアコースティックバンドOAUのフロントマンで知られるTOSHI-LOW氏。型破りでユニークで、かつ美味しそうなお弁当の数々と、なかなか知ることができないミュージシャンの素顔が垣間見えるエッセイのバランスが秀逸で、すべての子育て家庭にオススメしたい内容だ。

書籍の発売当時、ご縁があってTOSHI-LOW氏とお話しさせてもらう機会をいただいたのだが、この状況下で改めてインタビューをオファー。お弁当や食事の捉え方から、有事の際の子どもとの向き合い方まで、話題は多方面に広がった。
(※このインタビューは3月23日に行われたものです)

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パパを「取るだけ育休」にしないためには? 「理想の育休」事例に学ぶ

子育て系のライター稼業をしていると、ママたちのパパヘ対する不平不満が山のように集まってくる。その最大かつ最初の山場は、出産後の「お客さん感」だ。

産後の疲れと不安、総じてストレスが膨大なママに、寄り添いや共感がなく、育児や家事にも関わらない。たまーにごみ捨てや風呂入れをすればイクメン気取りでゲンナリさせられるというもの。ママはこの時期にされたことをいつまでも覚えている(恨みにもっている)から、50年の夫婦関係は産後1年で決まると言ってもいいだろう。

だからパパも育休を取ってくれたなら、育児・家事の大変さが分かってくれるんじゃないか……と期待を寄せれば、今年1月、「取るだけ育休」なる「育休名目で趣味や遊びに興じる単なる休暇」の実体が世間をにぎわせた。

一部のパパだけだと信じたいが、このままじゃ日本のパパはダメレッテルを貼られてしまうよ……。
そんなため息をついていたら、有意義な過ごし方を実践された「理想の育休」の一例を取材することができた。

スウェーデン大使館で開催された講演「父親の育児休業取得~経済効果へのカギ~」にて登壇していた、積水ハウス埼玉南シャーメゾン支店(当時)総務長の大村孝史さんである。さっそく家族が喜ぶ育休にするコツを聞いてきたのでお伝えする。



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2019年の流行語になるか!? 輝き出した「ジェンダーイコール」を感じてきた


人は「正しいから」という理由ではなかなか動かないけれど、楽しいから、得するから、という理由で動く。裏返すと、やらないと損するから、周りから攻められるからという動機の方が強そうだ。この心理によって、今じわじわキテいるのでは!?と感じたのが、ジェンダーイコール(=男女共同参画)の波だ。

先日「ジェンダーとコミュニケーション会議」というカンファレンスを傍聴し、母親として、仕事をしたい女性として、グサグサ突き刺さるものがあったのでお伝えしたい。

■1人踊りではなく「Shall weダンス?」


ジェンダーイコールとは、平たく言えば、会社でも家庭でも、男女の役割はイコールで行こうという考え方である。

かなり乱暴にまとめると、今までのジェンダー/フェミニズム運動なるものは、女性が女性の地位を向上させたいあまり、時に男性をdisりながら論じられてきたように思う。そして、言ってる女性たちは悲しいかな、目くじらを立てた「乾いた女」のイメージをひっさげている(※個人の偏見です)。男女差が今より激しかった時代は必然そうなるのだろう。

その甲斐あってか、今のジェンダーイコールの考え方とは、男性側を叩かず「その方がお得だし、ラクだから!」と示して協力を仰ぐやり方だ。双方の性からイコールを目指し、男性側にも旧来の「男らしさ」を求めない姿勢が新しい。

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サブスクリプション家族 ――昭和夫と平成妻の悲劇

私はママ友と井戸端会議で談笑するより、「子あり人生、どう生きていく?」を(酒を片手に)語らうことが多い。フツーの人のフツーじゃない家族価値観をさぐる「結婚インサイト」で、ママ友たちにインタビューしているせいもある。

その席で必ず飛び出てくるのが、夫と妻のアンフェアネスだ。端的にいえば、「就労妻に家事育児がのしかかり、精神的にも体力的にもヤバい、夫の理解がなくてツラい」というもの。

私はこれを「昭和夫と平成妻の悲劇」と呼ぶことにした。


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なぜ、母親と父親で子どもの態度は豹変するのか

何年か子育てをしてきて、「母親+子ども」の時と「父親+子ども」の時とでは、どうやら子どもの態度が違うようだ……と感じている親御さんはいるだろうか。

私は、夫から話を聞く限り、「父親+子ども」セットの方が、生活をすんなり回しているように感じており、このたびママ友から、「私の時のほうが、明らかに大変」だという証言が取れたので、私事だが公開する。

「やっぱりそうだった!」というスッキリ感と、「しかしなぜ?!」というモヤモヤ感。子どもに振り回される心身ともに、げっそり感を味わっている。今回はそこを考えてみたい。


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「子どもができたら妻には家にいてほしい」と断言する20代男性に、母になった私が思うこと

「子どもができたら妻には家にいてほしいので……。」
「自分の子どものことをよく知らない保育士に育てられたくないって思っていて。」
「僕はお母さんが家にいてめちゃくちゃよかったので、母親が家をしっかり見ていてほしいです。」
「子どもがある程度の年齢になるまではつきっきりでいてほしい。矛盾ですけど、奥さんには好きなことをやって輝いてほしい。でも家にはいてほしいです。」

こんな発言を聞いて、どんなことを思うだろうか。実はこれ、昨年末に朝日新聞DIALOGに掲載された「男子のホンネ座談会」から抜粋した、20代前半男性のリアルな発言だ。

おそらくこの引用部分だけでげんなりしたり怒りたくなった人もいると思うのだけれど、できればこのコラムを読んだ後にでも、前後編、なるべくフラットな気持ちで読んでみて欲しい。

「男子のホンネ座談会」【前編】
http://www.asahi.com/dialog/articles/00003/00001/
「男子のホンネ座談会」【後編】
http://www.asahi.com/dialog/articles/00003/00002/

■「育児と家事は女性の役割&責任」がこうも根強いとは!!


これが50代60代の男性の発言なら「世代がね……」と思えるけれど、これは大学生を含む20代の男性。正直に言えば私も一瞬かなり面食らった。「育児と家事は基本的には女性の役割」という大前提がちっとも過去のものになっていなくて、こうも「若い人たち」の頭の中にがっちり入っているとは……。

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【新刊情報】「ふたりは同時に親になる」 ――産後ママのモヤモヤを言語化したMAMApicksファン待望の一冊

はじめに、このイラストをご覧ください。産後のママとパパの状態を示したものです。


崖から落ちそうな危機的状況なのに、「がんばれー!」と無邪気に応援するパパと、「自分でどうにかすべきなんだろうな……」と自問自答しているママ、という最初のフェーズが左側。それを放置した結果、まだ崖から落ちそうな状態のまま、「自覚してよ!」とイラつき怒り攻撃するママと、「だって俺は仕事なんだよ!」と防戦するパパというフェーズが右側の状態。

もう、とりあえず、応援とか我慢とか攻撃とか防御とかしなくていいから、いますぐママは「落ちるー!助けてー!」と叫んで欲しいし、パパは「ヤバイ!」と荷物を放り出して手をガシッとつかんでほしいのに……。

こんなイラストが登場する、産後を乗り越えるパパとママのための本が出ました。


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編集長:深田洋介

学研の編集者を経てネット業界に。育児、教育分野を中心にネットメディアで10数年にわたり活動中。思春期の娘の父。

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教育・家族問題、世界の子育て文化、書籍評論等、多彩な執筆を続ける。家族とともに欧州2ヵ国の駐在経験。

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フリーライター。二児(男児)の母だが、実家が近いのをいいことに母親仕事は手抜き気味。「サイゾーウーマン」等でも執筆。

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編集者&ライター、気象予報士。母親向けお天気教室の講師や地域向け防災講師も務める。家族は夫と2014年生まれの長女、2018年生まれの長男。
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