それは35年ほど前、まだ筆者が幼稚園児だった頃のこと。
庭で、自転車の後ろに友だちを乗せて走る、「タクシーごっこ」が仲間内で流行っていた。

同級生たちの自転車は軒並み補助輪が外れていたが、筆者はいつまでたっても補助輪つき自転車を“愛用”していた。


「ねえ、ガラガラうるさいよ。これじゃ電気タクシーだよ!」
そういって同級生たちは笑うのだった。
おそらく、“ガラガラ”→雷→電気、という連想ゲーム的発想だったのだろう。

“電気タクシー”の安定感は大変に素晴らしいものだったが、いささかの恥ずかしさと悔しさを抱えつつ、結局補助輪なしの自転車に乗れるようになったのは、小学校に上がってからではなかっただろうか。

だから筆者は心配をした。
5歳になる長男が、なかなか自転車に乗れないのではないかと。

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