妊娠・出産期間を通じて「さい帯血(臍帯血=さいたいけつ)」というワードを目や耳にしたことのある読者も少なからずいるだろう。改めて「さい帯血」とはいったいどのようなものなのか? 国内のさい帯血の民間バンクでシェア約9割を担っているステムセル研究所を取材してきた。

一般にさい帯血とは、母親と赤ちゃんを結ぶ「へその緒」に含まれる、赤ちゃんの持つ血液のことを言う。出産時にのみ取れる大変貴重な血液だが、さい帯血の採取に際して痛みが伴うことや母子への危険性は一切ない。

さい帯血には血液、血管、筋肉・軟骨、神経等を作る「幹細胞」が豊富に含まれており、近年、先端医療として注目されている。先端医療とは、再生医療・細胞治療とも呼ばれていて、現在は治療法のない疾患に対する新しい医療アプローチの仕方のことを言う。言い換えれば、手術や薬で治せない疾患を細胞で治す治療法である。


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