アングロとかゲルマンとかの健康志向、自然志向はツッコミどころが満載である。
先日、ドイツでは有機栽培法によって育てられたスプラウト(モヤシ類)を生食した人々が、腸管出血性大腸菌O104の集団食中毒を起こし、死者も出た。

日本でもその昔、カイワレダイコンによるO157食中毒が大きな社会問題となったが、スプラウト類は温度、湿度の高い室内で栽培されるので、そこに牛糞などを原料とする堆肥を用いた有機栽培農法を組み合わせると、大腸菌汚染のリスクが飛躍的に高くなる。スプラウト栽培業者にとっては衛生管理が一番の肝となるわけで、そこに漏れがあると、今回のような大規模な食中毒に発展するという。

ただ、特にヨーロッパでは日本に輪をかけて有機(オーガニックまたはビオ)表示のある食物の人気が高い。飽食の先進国らしい現象でもあるのだろうが、ミドルクラス以上、教育や収入レベルの高い者ほど有機を好み、割高な商品を喜んで購入するのである。続きを読む