「わー!もうちょっとなのに!」
「ママ、ちょっと貸して、おれがやるから!」
「もうちょっとだから!あ、でも急いで!遅れちゃうから、わー!」

子ども二人を連れて登園中、先に立ち寄った次男の保育園の玄関先でのこと。
年長さんくらいの男の子とママ。
自転車で登園してきて降りたところで、スマホと格闘している。

どうかしました?と話しかけようとしたとき、長男が先に画面を覗き込んでいた。

「あ、ポケモンやってる!」

この親子、そういえば最近よく近所で見かけていた。
自転車の後部座席に乗った男の子がずっとスマホをいじっている。
信号待ちでチラッと見たところ、モンスターボールを投げているのを確認できた。

「ちょっとかして?」

私が次男をベビーカーからおろしている間に、長男が勝手にその親子の間に入り込んでポケモンを捕まえようとしていた。

「スーパーボールにとりかえるでしょ? “ズリのみ”はこうやってつかうんだよ!」

長男のレクチャーに、その母親は感心していた。あまり取説を読まないままゲームを始めていたのだろう。

「あ、またボールからにげちゃった」

人様のモンスターボールをムダに消費するのもどうかと思い、最終的には筆者に代わってもらい、一発で仕留めた。

相手はCP 500のゴルダックだった。どうってことはない。


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