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親になったから、見えるものがある。

入学準備

【ラン活番外編】工場取材でランドセルマイスターのものづくり愛と探求心にシビれた!

私は工場見学が好きである。一言でいうと、モノのストーリーに心を動かされるオタク気質なので、試行錯誤の結果たどり着いた○○とか、実は世界的に有名な△△に搭載されている□□を作っているなどの開発秘話にシビれる。

前回、「ラン活に前のめりになれない人に捧ぐ最新ランドセル事情」という記事を書いたように、ラン活にはいまだ前のめりになっていない私。すると、同記事で取材協力をいただいたランドセルメーカーのセイバンさんのご厚意で、工場取材の話が舞い込んで来た。これはもう、行くに決まっている。片道4時間かけてたどり着いたのが同社の室津工場だ(近くの海では牡蠣が養殖されている)。



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ラン活に前のめりになれない人に捧ぐ最新ランドセル事情

年長ママになると聞こえてくる「ラン活」というワード。「活」の字がついているが、就活、婚活、終活などの人生の一大イベントとは毛色が違い、「ランドセルを選ぶ」ことがイベント化しているものだ。

一言でいえば、親子3代の「小学校スイッチ」を入れる役割がある。ランドセルは、財布担当のじいじとばあばにとっては孫への愛情の証となり、親にとっては幼児育児からの卒業の証。子どもにとっては社会を広げるパスポート、といったところか。


そして巷では「工房系」といわれるランドセルが人気らしい。工房系とはその名のとおり、職人さんが手縫いで、一つひとつ作ってくれるランドセルやそのブランドを指す。少量生産ゆえに生じるブランド価値、大切な子どもの持ち物には、手作りの温かみあるランドセルがふさわしいという親の願い(エゴ)と、ファッショナブルで無駄のないデザインが親心をくすぐって人気なのだろうと思っている。

……が、ブランドによっては白熱しすぎる場合もあり、発売開始当日、所定の時間にPC前に張り付いて、1時間以内に目当てのランドセルを決済せねばならんとか、目当ての品を買えるか分からないので保険用を予約し、保険用のキャンセル時にはけっこうな値段が発生するとかいう状況があるらしく、その熱量の高さには引いてしまう。

そんな私でも、来年1年生になる子どもがいるとなれば他人事ではない。ラン活基本の「き」を知らない母親でもOKとのことで、ランドセルの大手メーカー・セイバンの新店舗である池袋店を取材させていただいた。


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アメリカの小学校入学風景 ――バーベキューにポップシクル、入学前のイベントで気分もアップ

ここ米国北西部の夏の終わりを告げるレーバー・デーの祝日が明けた9月上旬、息子が小学校に入学した。

近所に住む一番仲のいい従兄とのスクールバス通学がそれはそれは楽しみで、数日前から「あー、待てない! 楽しみ!」と何度も言い、初日の朝も「早くしないと、バスが来ちゃうかもしれないよ!」と、セカセカ、ソワソワ。

それでも、家から見える集合場所まで私と夫と手をつないで歩く息子に、「まだ6歳だなあ」と喜んでいたら、従兄が歩いて来るのが目に入った途端、パッと離した手を従兄に向かって振り、"Can I sit with you on the bus?" と、子どもの世界に行ってしまった。

同じ集合場所からスクールバスに乗るのは小学校付属の幼稚園生から5年生まで15人ぐらい。それぞれに一人または二人の保護者がついて、おしゃべりをしている。私たちが初めてと知るや、向かいの家の人が「帰ってくるときはバスは坂の上から来るからあっち側にいたほうがいいわよ」とアドバイスしてくれたりする。そういう会話はこれまでしたことがなかったので、なんだか新鮮だ。

予定到着時刻より10分ほど遅れて、山吹色のスクールバスが角を曲がってやって来た。

いよいよだ。


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子どもの就学を前に己の黒歴史と向き合ってみた


“人生最古の記憶”について考えたことがあるだろうか。

筆者の最古の記憶は、地元の私立幼稚園の受験日。
ハサミを持ってまっすぐな線を切るものだったのだが、「こんな簡単なことやらせて、バカにされているのかな」とぼんやり考えたのを覚えている。

「俺?……小1かなあ」

夫に同じ質問をしてみたところ、そのような回答を得た。

……えっ? 小1??
幼稚園の記憶がばっさり抜け落ちているの???

自分がアベレージだと思ってこれまでやってきたので、軽く衝撃を受けたのだった。

■育児、それは過去の自分との戦い


「赤ちゃん生まれても、誰かと比べたらダメよ、この子はこの子なんだから」
長男が生まれる前、たしか母親にそんなことを言われた。

「……そうはいわれても、相対評価して安心したいし」

はじめての育児では基準がわからない。
何ができたらOKで何だとNGなのか、そもそも誰がジャッジするのか。

“自己肯定感”“自尊心”

育児界隈で頻繁に目にするそれらのワードが、一人目の育児においてたびたび筆者を苦しめた。

「誰とも比べない、ありのままのわが子を受け止めて」

子どもの自己肯定感を高めようと気をつかうほど、自分がどんどん空っぽになる気がして、自分自身の自己肯定感は低くなり、自尊心はどんどん傷ついていったのだった。

やがて、安心したいがための“相対評価”の比較対象先は、保育園の同級生でも近所の子でもなく、非実在である“長男と同じ年のころの自分”になっていくのだ。当時の記憶を掘り起こしながら。

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小学校がやってくる! 悩める年長親のつれづれ

「私、仕事やめようかと思うんだよねー。“小1の壁”が越えられる気がしないわ、マジで!」

ランドセルの話をしていた時期だから、6月ごろだっただろうか。年長児を持つ友人が仕事を辞めると言い出した。

「どうするの、仕事続けるの?」ときかれたのだが、こちらは金銭的に辞める選択肢もなく……。

筆者の居住区では、学校選択制がとられている。都内だけを見ても半分以上の区がなんらかの学校選択制を実施しているそうだ。

6月ごろ、第1回の学校説明会が行われた。ちょうどランドセル商戦がスタートする時期なのは、一部の義務教育学校(公立の小中一貫校)ではランドセルの色に指定があるため、ちょうどいいタイミングなのだろう。

そして2度目の学校説明会が、9月から10月に行われる。選択制ではない地域でも、11月には就学時健診があり、翌年2月には新入生保護者会がある。


ボーっとしているうちに、どんどん小学校に攻め込まれてくるようなスピード感である。それでいて卒園の準備もある。年長親の下半期は、実に忙しい。

そして、区から郵送されてきたスケジュールを確認すると、ほとんどのイベントが平日昼間に発生していた。私は夫に問う。

「ねえ、これ、全部私が参加するのかな? 全部平日だけど?」

……秋の説明会は夫が行くことになった。

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夏の“ラン活”狂騒曲 ――ランドセルが買えない!? 争奪戦の現場から

2ヵ月ほど前、ランドセルについての記事を書いた。

え、もうランドセル? ――2017就学へのカウントダウン
http://mamapicks.jp/archives/52200117.html


前回触れなかった話だが、最近のランドセルにはサイズが複数ある。
A4サイズが入るのはどれもそうだが、それがクリアファイルサイズなのか、フラットファイルサイズなのか。

そこまで聞いて「はあ?」というリアクションの筆者だったが、学校の連絡帳入れというのがどうもA4よりすこし大きなサイズらしい。

「両手がフリーになるから、ランドセルは大きくてものがたくさん入る方がいい」
「クリアファイルサイズでも、ちょっと曲げればフラットファイルはいるよ」
「軽くて大きい方がいいよ」
「いやあ、どうせ雑に扱うんだからなんだっていいよ」

≪……うわあーーーーーーーーーー!≫
≪何を買ったらいいのだあーーーー!≫

完全に混乱したまま、すべてを棚上げにして数ヵ月が経過していた。


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え、もうランドセル? ――2017就学へのカウントダウン

4月20日過ぎのことである。
何の気なしに立ち寄った近所のショッピングモールに、ランドセルの売り場ができていた。
ああ、新学期が始まっても売り場って残ってるんだなあ、と思って見上げたPOPに書いてあった文字は……

\ 「2017」 /

……来年のか!

そうなのだ、もう来年4月入学用のランドセル販売がスタートしていたのである。


筆者の長男は現在年長さん。来年の4月には小学生になる。
親の感覚としては、「小学生に“なってしまう”」という表現にしておきたい。

この間産んだばっかりだったような子も、ごはんを食べるようになり、立って歩きはじめ、いっちょまえにイヤイヤをし、イヤイヤ期から区別がつかないまま生意気になって、5歳現在、反抗期の絶頂である。

生まれてからこれまでの間にいろいろあった気はするのだが、「来年は小学生」というパワーフレーズの前に全部吹き飛んでしまった。

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新学期のぞうきん問題。縫うか、買うか。 ――くすぶる親イメージの呪縛

新学期早々、息子の持ち物リストをチェックをする。明日はぞうきん2枚か……いや、春休みからわかっていたことではあるのだ。ぞうきん用のボロボロのタオルは既に選定済み。

ちょっとミシンをかけるその時間がそれまでなかったか、といえば、本気で完璧にゼロだったはずは無いのだけれど、常にそれより優先したいことがあって、「気づかぬふり」で放置していた。

あぁ、もう今日も仕事詰まってるし、もう100円ショップでぞうきんを買うかなぁ、今はぞうきん売ってる時代だよなぁ……。

でもなぁ、いいのかなぁ。どうもぞうきん「ごとき」に、100円だろうと払うのには抵抗がある。そもそも、ぞうきんは古くなったタオルの聖地であって、ピカピカのタオルがぞうきんになるのはどうなんだ?


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小学校がこわい症候群 ――入学前の先取り学習についてモヤモヤ考えた

「入学前にできた方がいいこと」

こんな内容のツイートを定期的に目にする。
Twitterでフォローしている人に年長さんの親が多いせいもあるが、彼らの小学校入学に向けてのプロセスを追いながら、来年の自分と重ね合わせている。

乱暴にいうと、ネットで見る情報は、たいてい筆者をこわがらせるものである。

“小学校では泳ぎを教えてくれない”
“先取り学習の是非”
“親の財力で子どもの学力は決まる”

……などなど。


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小学校入学準備で身につけさせたいこと「ひらがなの読み・書き」は約6割

通信添削学習サービスを提供する「小学館ドラゼミ本部」では、小学校入学前の子どもの学習状況について意識調査を実施、その結果を発表した。調査対象は、現在小学1年生でドラゼミを受講している子どもの保護者321名と、ドラゼミに資料請求をした保護者46名の、計367名。

まず「小学校入学に向けて学習準備を行っていましたか」という質問には、約9割が「はい」と回答、さらに「いつ頃から小学校に向けての学習準備を意識し始めましたか」という質問には、入学前年の4月時点で全体の約4割、さらに10月時点では約6割が、「小学校に向けての学習準備を意識し始めた」と回答した。


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