「〇〇につきましては、2016年9月末日をもって更新を終了することとなりました。」

そんなメールの文面とともに在宅のお仕事が一つ減ってしまった。


私は妊娠中に切迫流産の診断を受け、その月のうちにバタバタと働いていた会社を辞めた。当時はまだ妊娠2ヵ月になったばかりという頃。ギリギリまで働いて、出産早々に働き始めようという目論見はもろくも崩れ去った。

ただまあ、妊娠出産という喜ばしい出来事で、何よりもこのお腹の中の小さな命を大切にしなければならないと思っていたので、仕事を辞める決断をすることに迷いはなかった。

ところが、仕事を辞めたことに後悔の気持ちを持つのは産後半年ほどしたころだっただろうか。退職から1年以上経ち、育児はなんて孤独なものなのだと身も心も憔悴していた頃のことだ。

また働きたい、外の世界とつながりたい、子どもに振り回されない一人の時間がほしい、通勤電車にひとりで乗れる夫がうらやましい……。

それからさらに1年以上の時を経て、ようやく子連れ出勤可能な会社で働くことが決まった。「あり得ない」と思っていた働き方が現実のものとなって、私の働き方に対する考え方は大きく変わる。

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