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親になったから、見えるものがある。

小学校

新一年生、親はどこまで手を出すか ――目指す児童像「自ら学ぶ子」って何だ?


このたび4月から子どもが小学校入学、新一年生になるにあたり、保護者説明会に行ってきた。
ウワサでは働くママの融通などおかまいなく、昔ながらのルールと人的キャパ不足で運営されているという公立小学校である。想定どおりモヤモヤを抱えて帰ってきたので、ここに報告しておこう。

■子どものタメになるのはどっち?


母親の弱点に、「お子さんのためを思って〇〇してください」という殺し文句を前にすると、ほぼ言いなりになってしまう、というのがある。悪い母親よりはいい母親になりたい私たちである、新しい環境ではとくにその傾向が強くなるのではないだろうか。

だから小学校の先生が「学習環境を整えるのはお母さんのつとめです」と言ったとき、「やはり、そうなのですか……!」とうなづいた。ところが続けて、「折り紙を持ってくるとき、新品の状態ではなく、あらかじめお母さんが半分くらいの量にして、袋にしまい、お子さんが取り出しやすくしておいてください」と言われたときにはこう思った。「……マジすか?」。

先生いわく、過去に保護者から電話がきたらしい。「ウチの子の折り紙は、いつもくしゃくしゃになっているのだけど、一体どうなっているのか?」という、素直すぎるのかクレームなのかと想像してしまうお電話である。先生がたは誠実であるから、その理由を切々と述べ、改善策を提案したのだろう。そしてその策をあらかじめ新一年生の保護者にシェアしてくれたのだと推察する。

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【米国発】新学期、新しい先生はアプリ好き!? 家庭とのコミュニケーション方法は担任次第

広いアメリカでは、新学年が始まる時期は地域によって数週間単位で異なるが、シアトルのあるワシントン州西部はだいたい9月上旬に始まる。教職員と学区の契約交渉が難航した学区では9月第3週になってようやく始まった学区があるものの、息子の通う学区は9月5日が正式な登校初日となった。


と言っても、学校で自分のホームルームを見つけ、担任の先生に会って話をし、自分の机の場所を確認するのは、この日が初めてではない。

最初の登校日の1週間前には学校から担任の名前と教室の番号と位置がメールで知らされ(もちろん名前をググって、先生がネットに個人的に公開している情報をすぐにチェックした)、その数日後に学校で開かれた「Back to School Open House/BBQ」というイベントに参加したので、ひと通りのことは済んでいる。

そのイベントの日、私と一緒に校内を歩き、「There's my new classroom! 新しいお部屋はここだ~」と教室に入った息子は、ネットの写真では焦げ茶色だった髪を金髪に染めたらしい先生がパッと手を差し出して "Hi! I'm xxx." と言って私と握手する横で固まっていた。

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【米シアトルの小学校レポート】日常から始まる個人の尊重、どこまでもポジティブに


9月に小学校に入学してから2ヵ月あまり。その間に、カリキュラム・ナイト、パジャマ・デー、ハーベスト・パーティーなるものが開催され、今月はさらに担任の先生との個別面談、先生感謝デー、ホリデー・クラフト・ショーがある。

アメリカのホリデー・シーズンは第4木曜の感謝祭から元日まであっという間に過ぎていくが、こういった学校行事も加って、ますます忙しくなるに違いない。

息子の学校のカリキュラム・ナイトは、学期が始まって1週間がたった平日午後6時半に子どものホームルームで始まった。4人が1グループになるよう4つの机と椅子が2つずつ並んで向かい合わせに置かれたものが5つ。

そして、ホワイトボード、プロジェクター、米国旗とワシントン州旗、たくさんの本がレベル別に並んだ本棚、揺り椅子がひとつ、荷物を入れる個別のロッカー、手を洗うシンク、先生の机がある。

壁のあちこちには先生が好きだというドクター・スースの「Cat in the Hat」が貼られ(子どもたちへのポジティブなメッセージが書いてある)、かなりきちんと整理整頓されている。1年生の机も椅子も、とても小さい。来年6月にこの教室を去る時は、どのぐらい背が伸びているのだろう。

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アメリカの小学校入学風景 ――バーベキューにポップシクル、入学前のイベントで気分もアップ

ここ米国北西部の夏の終わりを告げるレーバー・デーの祝日が明けた9月上旬、息子が小学校に入学した。

近所に住む一番仲のいい従兄とのスクールバス通学がそれはそれは楽しみで、数日前から「あー、待てない! 楽しみ!」と何度も言い、初日の朝も「早くしないと、バスが来ちゃうかもしれないよ!」と、セカセカ、ソワソワ。

それでも、家から見える集合場所まで私と夫と手をつないで歩く息子に、「まだ6歳だなあ」と喜んでいたら、従兄が歩いて来るのが目に入った途端、パッと離した手を従兄に向かって振り、"Can I sit with you on the bus?" と、子どもの世界に行ってしまった。

同じ集合場所からスクールバスに乗るのは小学校付属の幼稚園生から5年生まで15人ぐらい。それぞれに一人または二人の保護者がついて、おしゃべりをしている。私たちが初めてと知るや、向かいの家の人が「帰ってくるときはバスは坂の上から来るからあっち側にいたほうがいいわよ」とアドバイスしてくれたりする。そういう会話はこれまでしたことがなかったので、なんだか新鮮だ。

予定到着時刻より10分ほど遅れて、山吹色のスクールバスが角を曲がってやって来た。

いよいよだ。


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親も子も「はじめてのつうしんぼ」第一子・小1の1学期を終えて


小学1年生の長男が、生まれてはじめて「通知表」というものをもらってきた。
彼の通う学校ではそれを「あゆみ」と呼んでいるそうだが、第一子の“はじめて”は、すなわち“親のはじめて”でもあるのだ。

≪ああ、ついに子どもの通知表をドキドキしながら見る親の側に立ってしまったな、この私が……!≫

まったく“思えば遠くへ来たもんだ”である。

■ひらがなで苦戦するつもりじゃなかった


小学校入学前にひらがな・カタカナの読み書きはできていた長男だった。なんなら少しは漢字も書けて、「うわあ、うちの子天才かも!」と思っていた親バカファンタジーは、入学後1ヵ月でぶち壊されるのだ。

「……ほう、6点ですか」
「あ、それ、46てんまんてんね! 40てん、たりないね!」

長男が無邪気に出してきた、ひらがな46文字書き取りテストは、無残な成績をおさめていたのだった。

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【ブックレビュー】2020年度から必修化! 小学校の「プログラミング教育」について知りたいことがわかる本

2020年度から小学校でのプログラミング教育が必修となりました。いったいどんな授業像なのかまったくイメージがわかない方も多いのではないでしょうか。学校現場も3年後に向けて試行錯誤の準備段階を迎えています。

■必修化って実際どういうことなの?


必修とはいえ新学習指導要領では、プログラミングは教科として定義されてはいません。

新学習指導要領解説では、特定の「プログラミング言語を覚えたり」「技能を習得したり」することではないと明言しています。

重視されているのは、「プログラミング的思考」を育むことや、コンピュータや情報技術によって社会が支えられていることに気づき問題解決をしようとする態度を育むことです。その結果「教科等における学習上の必要性や学習内容と関連付けながら計画的かつ無理なく確実に実施されるものであること」という位置付けになっています。

つまり、従来の教科の中で、プログラミング的な論理的思考力や問題解決能力を育む学びが求められているわけです。

これ、とても捉えにくく実現しづらいようでいて、逆に考えれば自由度が高く豊かな発想で面白い授業に結びつけることができる可能性も感じています。

■授業モデルの見える本が登場!


そんな中、プログラミングで学ぶ新しい授業のモデルが示された本『小学校の「プログラミング授業」実況中継 2020年から必修のプログラミング教育はこうなる』(技術評論社)が登場しました。


この本は、BSフジで今年1月に放映された『beプログラミング2 ~2020年大予測! 小学校の授業はこうなる!?~』という番組をもとに作られ、小学生を対象に各教科ごとに実験的に行われた授業の内容を実況中継するという形を取っています。

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小学校、入ってみたらこうだった! ――1年生4・5月の記録

未知の領域に足を踏み込む際、その状況を楽しめるか、恐怖を感じるかで人は大きく分かれることだろう。

筆者は、第一子である長男の入学を2年後に控えた頃から、それはそれはいろんな心配をしてきた。

学童の閉所時間が保育園より早いのでどうしよう、夏休みはどう過ごしたらいいか、ランドセルはどれを買ったらいいのか、サマーキャンプで変質者に襲われたらどうしようか、通学途中で誘拐されるのではないか……。実際にそのような事件がおきてしまっただけに、なおさらだ。

とはいえ、入ってみたらそうでもなかった部分や、思った以上に○○だった!など、入学から2ヵ月で早くもたくさん見られたので、来年度以降の就学児親向けに書き起こしておく。これら個人的な体験が誰かの参考になるのなら、きっと報われるだろう。


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なぜ母親なら“くだらない集まり”に出られるのか

PTAって現状、お母さんばかりでやっているところが多いですよね。
会長など一部の役員だけが父親で、あとの9割の活動は母親が担っている。そういう昔ながらの性別役割分担が、まだまだ残っている世界です。

「男女共同参画」「女性が輝くなんとか」など盛んに言われていますが、実際は相変わらず、「子育てに関することはお母さんがやるのが当然」とされているのです。

おっかしいですよねー!

ここまでは、ほとんどの方が賛同してくれるのですが。今日の本題は、この先です。

「じゃ、お父さんをどんどん参加させましょう!」と言うと、なぜか「それは無理」と答えるお母さんが多いのです。

これは一体、なんなのでしょうか? なんで無理??


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スマホで撮って子どものおたよりを管理できる「おたよりBOX」

ニフティは、園や学校・習い事先などから配布されるおたより(=お知らせなどのプリント類)を、スマホで撮影してかんたんに整理できるアプリ、「おたよりBOX」を新たにリリースした。

アプリを起動してカメラをかざすと、おたよりの四隅を自動で認識して撮影・トリミングを行うほか、ななめからの撮影でも台形補正を自動的に行うことが特徴。アプリは実際に育児をしながら働くニフティのママ社員の意見をもとに企画・開発されたという。


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小さなスペースも自在!手書きをテープで貼れる「もじピタ!」

ゼブラでは、書いた文字を写し取ってテープとして貼ることができる、名前書きに便利な新ツール「もじピタ!」を、2015年1月30日より発売する。


入園・入学前の子を持つ親にとって、子どもの道具や持ち物への名前書きは大変で負担の重い作業であるが、従来の名前書き用のペンやシールでは、立体物には書きにくい、書いた文字が剥がれやすいといった不満があり、手軽で万能なものがなかった。

同商品はこのような不満を解決した新しいツールで、専用のペンで書いた文字をテープに写し取り、コップの曲面のような立体物やお名前シールでは対応できないようなスペース、あるいは特殊な形状のものなど、ペンで直接書きにくいものもシールにして貼ることができる。さらにテープが文字を保護する形になるため、水洗いしてもインクが落ちにくく長持ちするのが特徴。

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