NHKの朝ドラをよく見る。もう、面白いとか面白くないとかに関係なく、ほぼ習慣、いやなかば義務感のようなものである。現在放映中なのは「まれ」。パティシエになる「夢」を軸に主人公・希(まれ)の人生が描かれている。

このドラマ、ケーキまっしぐらの前向き元気話で進むのかと思ったら、希が結婚したあたりから、女性が結婚、妊娠、出産でぶつかりがちな壁が、どんどん出現し始めた。決してセンセーショナルでも深刻すぎでもなく、どこかショーケースに並ぶケーキのように、丁寧に、きちんと、陳列されている印象だ。

とくに先週は、希の妊娠~出産、仕事の再開までが一気に描かれ、この時期の「よくある問題」の教科書のようだった。そこで希の幼なじみ、友人の一子(いちこ)が、「女の人生って障害物競走みたい」と言うシーンがある。

そう、希は、かなりケーキ一直線だったのに、結婚後、その「夢」への道をかなり軌道修正してきたのだ。


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