MAMApicks -子育て・育児・教育ニュース&コラムサイト-

親になったから、見えるものがある。

子を持つ親が引いた「被曝リスク」という謎めいたカード

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大震災の日から、早くも4ヶ月が経過しようとしている。1年の3分の1、長い時間だ。それにも関わらず、筆者の心は夜中の「ふくいちライブカメラ」に映し出される光景のごとく、日々もくもくの白煙に翳んでいる。何故か? 極個人的な見解なれど、一度率直なところを記しておきたい。

筆者の生息地は原発から250キロ圏内、心持ち北寄りの首都圏である。震災時小学2年と年少、それと0歳の子どもがいる。3.11の地震自体は震度5強。揺れはしたが、免震マンションのお陰で書斎に積み上げた文庫本タワーも崩れない程度の被災で済んだ。水もガスも電気も止まることはなかった。

だから本当の「災害」は、あの計画停電開始の後にやって来たというのが偽らざる実感である。日々不確定な計画停電に生活の全てを揺さぶられながら、日々小出しにされる原発の放射能問題に翻弄され続けた。加えて頻繁にあった余震のために、まさに四六時中目が回っていたのを思い出す。

あの頃、尽きたコメや紙オムツを求め、赤子を背負って街を彷徨い歩いた記憶は新しいようでいて、既に遠い。しかし、後にその上空を放射性ヨウ素や放射性セシウム、その他の何かいろいろ……が飛び、そして降り落ちていたことを知る。その約1週間後、降り続いた雨水にもそれらは多く含まれていた。・・・続きを読む

小1から英語授業!中国の小学校に潜入

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日本の学習指導要領では、2011年度から小学5・6年での外国語活動(おもに英語)の授業が必修化されたが、おとなり中国の小学校では1年生から英語の授業が採り入れられている。

今回取材した小学校は、中国広州市の華陽小学校。こちらは公立校だが、わざわざ同校の学区に転居して通わせる親もいるほど人気の名門小学校だという。ちなみに同校は一学年8クラスで各クラスが約40人を超える、日本では考えられない規模のマンモス校だ。

同校の授業時間割は、小学1年で週28コマの授業(日本では通常24コマ)、小学3年からは週30コマの授業(日本では通常28コマ)となっていた。そのうち小学1年では週3コマが「英語」で、そのうち1コマが「英語口語」、つまりオーラルコミュニケーションの授業だ。さらに英語の授業は小学3年からは週4コマ、小学4年からは週5コマとなり、もちろん英語専門の先生が指導にあたるという。・・・続きを読む

モンスターペアレント“先進国”の親たち

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日本でも、モンスターペアレント(以下:モンペア)なる単語が一般的に聞かれるようになって久しい。その意味するところは、学校や教師に自分の子どもを特別に厚遇しろと迫ったり脅したりの強烈な「クレーマー」だったり、または理屈をつけて給食費を支払ったりしないなどの「非常識な親」だったり。しかし、モンペアなる語が一般化する時点で、いかにモンペアが「浮いて」いるか、日本人の価値観がそのような親を疎んじているかが分かり、日本の親は本当に行儀がいいんだなぁと思ってしまうのである。

筆者が、とある中央ヨーロッパのインターナショナルスクールに子どもを通わせて思ったのは、モンペアは世界共通だということだった。様々な国籍、宗教、家族背景の数百家族が集う大規模校。教師やスタッフは、食べ物ひとつ、校内の張り紙ひとつに思いもかけないクレームをつけてくる保護者への対応や、価値観を異にする保護者同士のトラブルにたいそう苦慮し、かなりの労力を割いていたと思う。
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全寮制もある!中国の幼稚園事情




「寮のある学校」というと、日本でも高校くらいからであればそれほど珍しいわけでもない。一部には、英国のパブリックスクールにならい、「エリート教育」を標榜した私立の全寮制中高一貫校もあるほどだ。

しかし、これが幼稚園となると驚かれるだろう。じつはおとなりの中国では、そうした寄宿制の幼稚園が決して珍しいわけではない。ちなみに中国における「幼稚園」は「幼児園」といい、日本でいう保育園と幼稚園の両方の機能を持った教育施設である。

そして中国では、寄宿制の幼児園も数多く存在している。親の感覚では、「そんなに小さいうちから子どもを終日預けるなんて!」と思うだろうが、月曜から木曜(もしくは金曜)までを幼児園で過ごし、週末を家族と過ごす家庭も多い。
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海外暮らしの団塊ジュニア母が思う日本の「品格」

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日本を離れ、はるばるヨーロッパにやって来てからしばらく経つ。学生時代に海外にいた時はもっと喜楽なもので、愚かにもすっかり「かぶれ」だったのだが、家族での海外暮らしを経て、ド近眼の私なりに初めて見えてきた日本の良さがある。

不思議なことに、それはかなり平和な日本で育ててもらった団塊ジュニアの私が、今まであまり大事だと思っていなかったものごとの側にある。質素とか忍耐とか礼儀とか伝統とか、どっちかって言うと私たちが昔「もうそんなところに価値観ないでしょ」と否定的に笑ったものの側にある。

東北地方太平洋沖地震後、日本人は以前あれほど「失われた」と声高な自己批判に遭っていた「品格」を、想像もしなかった形で取り戻すこととなった。震災後、これまで当然あるはずと思っていたものがなく、当然大丈夫だと思っていたものが全然大丈夫じゃない暮らしが続き、もともとの持ち味なのに忘れがちになっていた利他精神や節約意識が目覚めた。
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