例えば、テストでいい点が取れるとか、有名な学校に入れるとかではなく、会話をちゃんと理解できるとか、感受性が豊か、想像力があるとか……。我が子にはそんな知性を身につけほしいと思う。それほど難しいことではなく、さっそく始められる10のタスクを紹介しよう。
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TASK LIST01.余計な騒音は取り除き1日30分以上話しかける

期限:生後9~13ヶ月の間
特に出産後9ヶ月から13ヶ月の子供にとって、両親との会話は、言葉の音や意味を理解するためにとても重要な役割を持っている。だから次のことを実践すべし! 生まれて間もない頃は、たとえ子どもが受け答えできなくてもしゃべりかけること。子どもが注意をそらすような騒々しさはすべて取り除くこと。子どもが興味を持つ話題を話してあげること。これらの事柄を少なくとも1日30分以上は行うことが重要だ。

TASK LIST02.休日は子どもと一緒にいろいろなことを体験をする

期限:休日にはなるべくやる
子どもは、さまざまな遊びを通して学習していく。外から受ける刺激は子どもにとってすごく大切な財産だ。鮮やかな色、触れた時の素材の感じ、そのような体験をすることで子どもが育っていく。その体験を用意してあげるのも親の役目だ。たとえば土いじりで花の種の数を数えたり、親と一緒にキッチンに立って小麦粉の量を測ったり。さらには日曜大工で釘を種類別に分けるといった些細なことにだって、子どもはわくわくするのだ。

TASK LIST03.一方通行でも会話を“毎日”続ける

期限:生後13ヶ月以内
コミュニケーションが担う役割を調べるために、13 ヶ月になる140 人の子どもを半分に分け、一方の親には自己流のやり方を、もう一方には専門家が子どもがきちんと受け答えできなくても会話をするようアドバイスを与えて子育てを行った。7年後に知能検査を行うと、アドバイスしたグループからはIQ130以上の子供が9人出たが、自己流のグループからは1人も出なかった。またアドバイスを与えたグループの子どもは平均して3年学習能力が進んでいるという結果もわかったのだ。

TASK LIST04.親のエゴは押し付けず褒めて励ましやる気にさせる

期限:常に心掛ける
親は教育熱心なあまり、つい子どもに対してプレッシャーをかけ続けてしまうことがある。ただ押しつけるのではなく、上手く言葉を選んでみよう。例えば、何かに挑戦したり達成したときには、褒めて励ましてあげること。子どもたちのやる気をうまく伸ばすことが、結果的に彼らの好奇心を育むことにつながる。目的を持たせることが学習意欲にもなる。志のない知性は、翼のない鳥と同じこと。高い目的意識こそが大事を成し遂げる翼になるだろう。

TASK LIST05.我が子が今できることできないことを知る

期限:子どものペースに合わせて
自分の子どもはいま、何ができるのか。子どもの成長度合いをつかむことも教育をしていく上で大切。多くの場合において、育児は予想通りにはいかないものだ。成長が早かったり遅かったり個人差があるのは当たり前のこと。年齢や出来事に対する成長記録をつけていくことは、今後の子育ての参考にもなる。かかりつけの医者と定期的に相談するなどして、子どものコンディションを整えることも大事だ。色々な問題に対処していけるし、学習環境を整えることにも役立つ。

TASK LIST06.子どもが安心して好奇心を育める環境を作る

期限:保育園などに通い始めるまで
親は子どものために、色々と刺激的なものを用意しようと努力する。高いおもちゃやモーツァルトの流れる部屋などだ。しかし、それらを揃える以前に、まず子どもが安心して過ごすことができる心地よい環境作りが大切。愛情のこもった親と子どもとの信頼関係こそが後々、子どもの好奇心を伸ばしていくために必要不可欠になってくるのだ。環境さえ整えば、子どもも安心してさまざまなことに興味を向けられる。環境作りこそ、子どもを伸ばすためのカギだ。

TASK LIST07.大げさすぎるくらいの身振り手振りで子どもと接する

期限:常に心掛けるで
子どもは親の真似から色々なことを学ぶ。つまり、今暮らしている環境が子どもの成長にとって、とても重要な影響をもたらすと言える。子どもが「学ぶ」ことに興味を持ちだすのは、「学ぶ」ことが人間の根本であるから。その環境作りとしてオススメなのが、子どもと積極的に会話すること。しかし、ただ話しかけるだけでは意味が半減する。話すふり聞くふりをしていても、子どもはすぐに見抜いてしまう。だから、普段より多くの身振り手振りを使い、少し大げさ過ぎるくらいの表情や声のトーンで子どもと接しよう。

TASK LIST08.子どもと触れる時間をたっぷり取る

期限:常に心掛けるで
子どもには素敵な体験をたくさんさせてあげよう。例えば、子どもに触れる、本を読む、また音楽を聞かせることも良いだろう。これらの体験が子どもの世界を広げ、彼らにさまざまな冒険をさせるきっかけとなる。幼児期の経験は、大人になっていく上での問題解決能力やコミュニケーション能力とも密接に関わっていくのだ。

TASK LIST09.子どもが最も学びやすいペースを遵守する

期限:子どものペースに合わせて
子どもへの早期教育で、親がしがちな共通した間違い。それは子どもに色々なことを押しつけすぎてしまうことだ。多くの親は、学ぶのが早ければ早いほど子どもはアクセルを吹かして早いスピードで伸びていくと信じている。しかし、実際はあせらずに自然なペースに任せて学ばせていく方がベターだ。

TASK LIST10.妊娠期間中は妻にストレスを与えない環境を作る

期限:妊娠中
妊娠期間に健康的な生活を送ることは、賢い子どもを育てることにもつながる。定期的に適度な運動をして、バランスのよい食生活を心がけて。ストレスをなるべくさけることも効果的だ。母親が健康でいることこそが、身体的にも精神的にも健康な子どもを育んでいく。その環境づくりはもちろん、父親の役割。


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2006年創刊。雑誌、ウェブサイト、イベントを通じて父親向けの子育て情報を紹介するイクメン雑誌。旬のベビーカーやチャイルドシートなどの育児アイテムから、マタニティ&ベビー向けの基礎知識、ファッションに至るまで様々なライフスタイルを提案。「男の育児 online