現代っ子はやせ型傾向

文部科学省は8日、満5歳から17歳(幼稚園から高校3年)までの発育や健康状態を調査した本年度の学校保健統計調査速報を公表した。

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調査の結果、5~17歳の女子の平均体重は、調査を開始した1948年度以降初めて全年齢で前年よりも減少し、男子も大半の年齢で減ったことから、現代っ子がやせ型傾向にあることが分かった。

肥満児の割合は地方が高く

文科省では、体重から標準体重を差し引いた数値を、標準体重で割ったものを肥満度と定義し、肥満度が20%以上の子どもを肥満傾向児としている。

肥満傾向児の出現率では、男子は女子に比べて相対的に高く、都道府県別では、高3女子の場合、北海道や東北、九州などで「7%以上10%未満」「10%以上13%未満」の値を示しているのに対し、東京や神奈川などの大都市圏では「7%未満」と低い傾向にあることが浮き彫りになった。

現代っ子がやせ型傾向にあることについて、文科省では「メディアなどで取りざたされているダイエットの報道などにより、痩せて体調をコントロールするという意識が芽生えているのかもしれない」と分析している。

むし歯は減少傾向

一方、健康状態については、むし歯が全体的に減少傾向にあり改善が見られたものの、裸眼視力1.0未満の割合が、高校生の場合、昨年度よりも5%近く増加したことも分かった。

調査は今年4~6月、幼稚園と小中学校の健康診断結果から抽出した発育データをもとに調べた。東日本大震災の影響により、岩手、宮城、福島の3県は除いた。

文部科学省報道発表「平成23年度学校保健統計調査速報の公表について」