
乳幼児期の赤ちゃんって、言葉が喋れないということもあってか、何を考え、何を感じ、何をどこまで理解しているのか、親にとってもその大半は「謎」のはずだ。
しかし、無意味だと思われていた普通の何気ないしぐさや行動には、実は、赤ちゃんの想像以上の能力を示す多くのヒントが隠されている。そこで、ここではそんな赤ちゃんの知られざる能力をチェックする認知科学の研究などで実際に行われている実験をご紹介。
実験とは言っても、遊びながらできるものばかりだし特殊な道具も使わないから、ベビーの機嫌さえよければ今すぐにでも始められる。
でも、1つだけ……。
これは赤ちゃんの成長や発達の度合いをはかるものではないし、結果や反応には当然個人差があって然るべき。 というか、もしかしたらさらに面白い発見の可能性だってあるかもしれない。赤ちゃんの目や耳を通して感じた世界がどんなものなのか楽しんで欲しい。
EXPERIMENT 1 新生児模倣の実験
生まれたばかりの赤ちゃんが、パパやママの口の動きを真似するかどうかを実験。生後すぐの新生児が対象なので、顔を近づけ大きなモーションを心がけて。
普通の顔を30秒した後、イラストのように「舌出し2秒→引っ込めて2秒」を4回繰り返す。その後、再び普通の顔を15秒。以上の動作を3セット繰り返し、赤ちゃんの反応を見る。赤ちゃんは舌を出しましたか?

普通の顔を30秒した後、イラストのように「口開け2秒→閉じて2秒」を4回繰り返す。その後、再び普通の顔を15秒。以上の動作を3セット繰り返し、赤ちゃんの反応を見る。赤ちゃんは口を開けましたか?

普通の顔を30秒した後、イラストのように「口を尖らせて2秒→戻して2秒」を4回繰り返す。その後、再び普通の顔を15秒。以上の動作を3セット繰り返し、赤ちゃんの反応を見る。赤ちゃんは口を尖らせましたか?
※A~Cの順番はどれから行ってもOK。
常識では考えられない 赤ちゃんのチカラ

動作を真似するためには、自分の「口」と相手の「口」とが同じであるということとその動きを認識し、再生する必要がある。しかし、新生児は自分自身の体の動きを、鏡などで視覚的に認識していないはず。にも関わらず、すべてではなくとも、一連の動き(A~C)に付随した動作をしたのなら、単なる反射行動以上の能力が赤ちゃんには備わっているということ。つまり赤ちゃんが何もできないのは、大間違いなのだ。
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