JAF(日本自動車連盟)と警察庁は、自動車乗車中の6歳未満の子どもを対象に、「チャイルドシートの使用状況」に関する調査を全国100ヵ所、1万2千人以上を対象に実施した。

その結果によると、6歳未満の子どもに義務付けられているチャイルドシート使用率は58.8%に過ぎず、前年比においても1.8%増でしかないことがわかった。ただし内訳としては、1歳未満(77.6%)と比べ、5歳児(37.2%)と、年齢が上がるにつれて使用率が低くなる。

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さらに取付け状況についてを調査したところ、取扱説明書通り正しく取付けられていたチャイルドシートは、乳児用シートが45.7%、幼児用シートは35.0%でしかなく、いずれも半数に満たない。その原因は「シートベルト(腰ベルト)の締付け不足」が最も多いこともわかった。


この状況に関して、チャイルドシートをはじめとする自動車用安全システムの専門メーカー、タカタによる調査では、チャイルドシートを使わない理由として、1位:子供が嫌がるから(64%)、2位:手間がかかるから(31%)、3位:移動距離が短く、事故に遭わないと思うから(25%)、4位:時間がかかるから(14%)で、親の危機管理意識の低さを露呈する結果となった。

同社は専門メーカーの立場として、「今後、チャイルドシート使用率を上げていくためには、親の意識を高める取り組みを行うだけでなく、誰でも簡単・確実に固定できる、『ISOFIX』対応モデルのような、チャイルドシート本体の改良も必要である」とコメントしている。

JAF「2012年チャイルドシート使用状況全国調査結果」【PDF】 http://www.jaf.or.jp/eco-safety/safety/data/index.htm
タカタ株式会社 http://www.takata.com