3日のMSN産経ニュースに掲載された、< 止まらぬ少子化 家庭築く楽しさ語ろう 「衰退」の危機克服へ目標値を >という記事が話題になっている。

【主張】止まらぬ少子化 家庭築く楽しさ語ろう 「衰退」の危機克服へ目標値を
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140103/trd14010303060001-n1.htm

出生数の大幅な減少により国家の存続が危ういと指摘し、独自の解決策を述べているのだが、その内容が、「結婚支援に注力」「男性が求婚できるよう男性の雇用と収入の安定を図るべき」「縁談を取り持つ世話焼きの復活」、さらには「未婚者が結婚に尻込みしないよう、既婚者が結婚・出産の楽しさを普及すべき」というもの。


しかしながら最後には、 取って付けたように「結婚も出産も個人の選択」とあり、端々に突っ込みどころ満載であったことが大きな反響を呼んだもよう。

この記事についてツイッター上では、
「提案している対策がどれも的外れすぎてため息しか出ない」
「いまだに結婚ありきの少子化対策論って周回遅れも甚だしい」
「結婚していなくても一人親でも子育てに不利にならないようにするべき。未婚で産むと今でも根強い差別がある」
「長時間労働や女性の職場復帰の難しさ、子育てにまつわる世間の圧力を考えるととても産む気にはなれない」
「語られるのは『産ませる支援』だけで、産んだら女に丸投げだもの。子どもが成長するのには時間もお金もかかるのに」
「出会いの場に行って世話焼きされたら子どもが産まれる、って発想が昭和だな」
「とにかく国のために数を増やせればいい、というのが嫌だ。子どもの幸せを考えていない」

と、主張の的外れさを指摘する意見が多かった。
現実的な声としては、雇用・収入の安定や教育費の個人負担軽減など、経済的な支援が一番求められているようだ。また、つい先日の堀江貴文氏による公共交通機関における乳幼児の泣き声問題についての騒動しかり、子どもや子育てしている人(とくに女性)に厳しい世間の対応も少子化の要因のひとつではなかろうか。

ところで同社では他にも、「千年後の日本は人口減少のために消滅する。そうならないためには個人の生き方に国がガンガン干渉して昭和50年頃までの性別役割分担基準に戻すべき」という記事<※>も炎上気味であり、新年早々ブッコんでくるな~という印象だ。

<※>【正論】年頭にあたり 「あたり前」を以て人口減を制す
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140106/fnc14010603200000-n3.htm

少子化問題や子連れマナー論争は、一定の周期でネット上の話題になるので、正直お腹いっぱいなのだが、いずれにしても、こんなに厳しい環境では詰んでるよな~と思わざるを得ない。