40代の女子会(熟女会)ともなれば、話題は子どもの教育や少々の恋愛、そして近年美容よりシェアを拡大してきた不定愁訴を含む健康問題である。

先日、学生時代の友人たちに健康のために何をしているかを問うてみたところ、「とくに何もしてないよ~」と前置きしながら、「ジム通い」「ミネラルを摂取」「パーソナルトレーナーつけて筋トレ」「グルテンフリーの食事」「無添加調味料を選ぶ」とボロボロ出てきた。彼女たちは隠そうとしていたわけではなく、あまりにも日常的な習慣のため俎上にのぼらせていないところがミソで、そういえば私にも健康習慣があると思い当たった。

納豆を食べることである。

私は昨年コロナに罹患し、その後ワクチンを接種してから未だかつてない絶不調(ツワリより重いんだコレが)となった。そんなときに身体が欲した食材が、納豆、甘酒、そば茶。

とくに納豆は元から好きだったこともあり、1日3パック食べることもザラに。私は3パック45円のタレなし小粒納豆から、1食100円ほどのセレブ納豆、全国的に流通していないご当地納豆など、約5~60種類を食べ比べた。そのうち納豆には森林の香りがするものと、土の気配がするものがあることを悟り、最近のひきわり納豆はイヤな匂いがないと知ったのだった……発酵の世界も、日進月歩で奥深いことよ。

■今いま「ひきわり納豆」がアツいのは、食べやすさとおいしさ、そして?


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そんな折、当サイト編集長から本稿の打診があったのである。
私が一番好きな「おかめ納豆 国産丸大豆」の製造元であるタカノフーズさんが「ひきわり納豆全国調査報告 第2弾」を発表したというではないか。広めてほしい、承知しました。自分で言いますが、適役です。ここからいっきにひきわりの魅力を紐解こう。

さて、今ひきわり納豆が人気であることはご存知だろうか(※1)。
最寄りのスーパーの棚を観察すると、なるほど以前は1種類くらいのものだった「ひきわり」が、大手各社は必ずラインナップしていて3種ほどとなり、「ひきわり」は納豆売り場全体の2~3割を占めていた(斎藤調べ)。

しかし、なぜ人気なのだろう。

タカノフーズ株式会社が実施した調査結果によると(※2)、ひきわり納豆が好きな理由の1位は「食感が好きだから」(43.6%)、2位は「やわらかくて食べやすいから」(36.5%)、3位「味が好きだから」(32.4%)となっている。

たしかに我が家の子どもたちも粒納豆よりひきわり納豆が好きだそうで、理由を聞いてみると「粒よりおいしいから」、「飲めるから(≒食べやすいから)」だそう。粒が細かいのでタレになじみやすく、豆感よりタレ感が勝って食べやすい。口の中でつぶつぶする感覚もいい(でも、飲むな噛め)。アレンジを加えても味がまとまりやすいのだろう。

同社のアンケート結果にある食べ方を見ると、納豆ラバーのみなさまは独自のレシピで食されているようだ。
「ごはんに粒納豆、キムチ、たまごを入れ、全部かき混ぜて食べる」(女性15歳)
「ひきわり納豆にきゅうり・山芋のみじん切り、もずく酢、梅干しを混ぜて食べる」(女性59歳)
分かります、クセの強い発酵食品やネバッとした食材に合うんですよね。私はオクラも大好き。粒納豆の場合は、小粒がいい感じだと思うんです!

ほかには、
「油揚げに納豆と味噌とマヨネーズを混ぜたものを入れて、トースターで焼いて食べる」(女性60歳)
これも鉄板。日本酒の熱燗と合うんですよね~。ネギを入れてもいい。

さらに、
「粒納豆・鯖缶・ネギを混ぜ、しょうゆで味付けし、うどんをつけて食べる」(女性45歳)
未体験だけど、ぜったいうまいやつ。うどんのほか、パスタにも合いそうですね。

そしてツウになると、シンプルに集約。
「ひきわりは味が濃いのでタレをかけない。あら塩や和わさびで楽しむ」(女性51歳)
香りのよいわさび、いいですよね。海苔をあぶってちぎってもいい!
「酢を入れるとクリーミーになる」(女性63歳)
納豆の糸がふわっとなりますよね。酢を摂ると血糖値の上昇も防げるといいますし、お年頃の私もよくやります。

こちらは、ご当地ならではの特色も作用。
「生まれも育ちも九州で、東京に出てくるまでは納豆は1度しか食べ方ことがなかった。東京で初めて食べた納豆はにおいがなく、専用タレがおいしくて覚醒させられました」(男性69歳)
「関東から九州に引っ越してきて、納豆のタレが甘くておいしいのに驚き、たくさん食べるようになった」(男性30歳)
九州と東京、甘みにおいて差があるようですね! 九州に行ったら絶対買ってみようっと。

最後に忘れてならないのがこちら。
「粒納豆を250回混ぜる」(男性51歳)
はい、たくさん混ぜるとよりマイルドになりますよね。私もどんなに忙しくても、最低50回混ぜることを課しています!
……おっと、テンションが高くなって文体が変わってしまった。元に戻して進めることにする。

■ひきわり納豆は粒納豆よりビタミンKが1.5倍


hikiwari2白澤卓二先生おすすめのオリーブオイル。
塩と黒コショウ、醤油少々を足してアレンジしたところ、立て続けに2パック食べるマイ・大ヒットに。


私の食品に対するモットーは何はともあれ「おいしいこと」なのだが、「ひきわり納豆」は粒納豆より栄養面で優秀だと聞けば前のめりにならざるを得ない。

ひきわり納豆は皮を取り除いた大豆を細かく割って発酵させているので、粒納豆よりも柔らかく仕上がり、ビタミンKが粒納豆より約1.5倍(※5)多く含まれているという。1.5倍とは……お得じゃないか。よって、ひきわり納豆1パックで、骨粗しょう症予防のための1日分のビタミンKの摂取推奨量が十分賄える(※6)という。私、意図せず予防できていた。

ビタミンKといえば、骨を強くする栄養素だ。
お茶の水健康長寿クリニック院長である白澤卓二先生によると、「骨粗しょう症を未病としてケアするには、『ビタミンK』によって『オステオカルシン(※3)』を活性化させる必要があるため、骨粗しょう症のケアには『ビタミンK』の積極的な摂取が有効です。『ひきわり納豆』は、『ビタミンK』の含有量が多いので、納豆のなかでも「ひきわり納豆」はより良いだろうと考えています」とのこと。

女性は更年期になると、女性ホルモンの減少から骨粗しょう症になるリスクが高まるもの。プレ更年期や更年期にあたるママにとって、健康を維持するために手軽でありがたい食材だといえるだろう。この物価高のご時世に3パック100円とちょっとで買えるから経済的にも助かります。

骨にいい成分であれば子どもの成長にも必要だろう。同じく白澤先生によると、「骨粗しょう症の健康対策に限らず、骨の成長・代謝に関係しますので、『ビタミンK』の摂取は、高齢期だけでなく、全世代に推奨します」。やはり、親子の食卓に常備しておけばいいことだらけのようである。

ちなみにビタミンKが活性化させるという「オステオカルシン」は、一般社団法人日本生活習慣病予防学会によると「若返り物質」と呼ばれているようだ(※4)。
エイジズムだなんだといいながら「若返り」という言葉に弱い私は、納豆への愛がいっそう強く深いものになってしまった。当面、オリーブオイル+黒コショウ+塩+生醤油の沼にネバネバと浸る予定だ。コレ、うますぎます。

※1 ~売上増加中!「ひきわり納豆」の真実を"ひきわって"ご紹介!~<ひきわり納豆全国調査報告>第1弾より
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000107364.html
※2 1ヵ月に1回以上食べる全国の10代(15歳以上)~60代の男女200人ずつ、合計2,400人のうち、ひきわり納豆を好む理由 「粒納豆よりひきわり納豆の方が好き」な人411人を対象。
※3 ビタミンKは、体に取り込んだカルシウムが骨になるのを助ける「オステオカルシン」を活性化し、カルシウムが骨に定着するように働く。
※4 一般社団法人日本生活習慣病予防学会2018年12月10日
骨が分泌する「若返り物質」 運動が若さを保つメカニズムを解明
https://seikatsusyukanbyo.com/calendar/2018/009754.php
※5 出典:日本食品標準成分表2020年版
※6 出典:骨粗鬆症予防学会「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン」 2015年版より:摂取推奨量 250~300μg/日 8訂より挽割45g → 420μg

斎藤貴美子
コピーライター、編集者、きき酒師。男児1人・女児1人の母。2021年に離婚し、シングルマザーとなるが元夫と共同養育(共同親権ではない)を実施中。放送大学で心理学を勉強中。