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親になったから、見えるものがある。

コラム

冷や汗案件、子連れで電車に乗るときのマナーってなに?

きっと、皆さま経験されたことだろう。子どもと一緒に電車やバスに乗るときの緊張感たるや、確実に寿命を縮めていると。近頃は子ども嫌いや、優先席否定派もいるらしい。ベビーカーに怒り出す人もいるらしい。そんなところに冷や汗をかきながらわざわざ乗るのはもはや自殺行為に近い……?

公共の乗り物である電車やバスは、社会の縮図である。年齢も、考え方も、恰好もバラバラの人たちが、ただ同じ方向に向かうだけで乗り合わせる。赤子がお年寄りが学生が、車いすの人でも元気な人も、通勤通学に使う人や旅行者のほか、たまの用事で乗っている人もいる。誰もが等しく電車に乗る権利がある。


さて、公共の場所にはマナーが付き物である。では、マナーってなんだろうか? マナーとは、ご存じのとおり禁止事項ではない。乗車している人々が、お互いになるべく気持ちよく利用するための配慮行動である。ここがミソで、個人によって「気持ちいいレベル」と「気持ちよさを求める強さ」が違うから、時に大論争に発展する。

例えば、しばしば炎上するベビーカー乗車について。東京都がいくらベビーカー乗車を推進しようとも、とある乗客は「邪魔と感じる」→「ベビーカーをたたむべき」or「母親と赤子は家でおとなしくしてろ」or「子どもを生んだのは自己責任」などと意見を出したりする。一万歩譲って、わからんでもなくはない。

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「子どもを産めば親の気持ちがわかる」って本当ですか


世の中には、子どもを産んだことのない人を黙らせることのできる魔法の言葉がたくさんある。

そのうちのひとつは、

「子どもを産んでいないから未熟だ」

であり、もうひとつが、

「子どもを産めば親の気持ちがわかる」

である。

本当にそうなんだろうか。
私は以前からそれに反論したくてたまらず、子どもを産んでからもずっとそのことを考え続けてきた。

「子どもを産んでいないから未熟だ」とか「子どもを産んで成長しました」という言葉については、以前ここで考察し、「『子どもを産んだら成長できる』ってどうですか?」という記事にまとめた。

というわけで、今回は、

「子どもを産めば親の気持ちがわかる」

という言葉について考察したい。

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ママチャリこいで3,000km ――子どもと荷物を運ぶコツ

先日、街の自転車屋さんに、愛用している電動自転車のブレーキの調整を頼んだ。
「けっこう乗ってますねえ」と言うから、「まあ5年乗ってますからね、どのくらいですかアハハ」なんて返したら、「ブレーキと接触するタイヤのステンレスの削れ具合から、少なくともサンゼンキロ?」と言われた。

……3,000km!
調べたら、東京都都庁から直線距離にしておよそフィリピンの首都マニラまで。北京、上海、台北、グアムよりも遠かった……私の太ももが常にパンパンな理由はそれだったのか。

さて、いずれ地球を一周しそうな私たちの乗り物、ママチャリ。3,000kmを勝手に記念して、この5年でどんなものをどう運んだのかを書いておく。


▲5年乗っている愛車G号。バッテリーは2本目。ライトは2代目。
前座席は後付けで約3,000円。好みのギアは「3」。

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大人になったからわかる、家庭科のススメ

少し前、十数年ぶりに高校の同窓会に出席した。
そのとき、かつての同級生が言ったひとことがすごく心に残っている。

それは、こうだ。
「ねえ、あのとき学んだ教科で、今一番役に立ってるのって何やと思う? 私は家庭科やと思うの」

それを聞いてなんとも感慨深い思いにとらわれた。
私たちの育ってきた環境を振り返ると、「なんだかんだいってやっぱりそこに行きつくのか……」と思ったからである。


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脱・ワンオペ ――夫が家にいて、劇的に変わった2つのこと

出産以来、ほぼワンオペ生活を送って早や6年。
昨年、とうとうガタがきて、本腰入れて家庭改革に乗り出した。対応策のひとつが、「平日の1~2日、夫に20時に帰宅してもらう」であったが、その成果が実を結んできたのでご報告したい。

結論からいうと、
  1. 父親嫌いだった第二子が父親好きになり、家族の一員だと認識したもよう。
    (→生まれて初めて父親と自分の絵を描いた)

  2. 2.私の育児責任が半減し、精神的重圧が減った。

気持ちの余裕からか、仕事やその他の所用が楽しい!と思えるからすごい。私はどれだけ無意識のストレスを背負っていたんだろう、と今だから分かるのである。

さて、夫に居てもらう、これだけが私にとってはいばらの道だった。他人(夫)に意識を変えてもらって、動いてもらうって、本当に難しい……軌跡を記しておくので、参考になれば幸いだ。


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Eテレ新年度「ゆく人くる人」春の人事異動2019

“Eテレクラスタ”のザワつく春、となった今年、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

子持ちにとっては朝の頼もしい味方、NHK Eテレ。
2019年度は朝のタイムテーブルに大きな変更がなかったものの、児童~幼児番組に大幅なキャスト変更が行われることが分かってきました。

そこで今回は、『Eテレ新年度「ゆく人くる人」春の人事異動2019』と題してまとめてみたいと思います。



●『いないいないばあっ!』
(月~金 8:25~8:40[再放送・16:05~16:20])


■ありがとう、ゆきちゃん! はじめまして、はるちゃん!

3月25日、月曜日。
『いないいないばあっ!』を見ていたら、“くものひろば”に、ゆきちゃんのような赤っぽい衣装を着た、しかしゆきちゃんではない、見知らぬ女の子がチラリ……。

この女の子、じつは4月から新しく“おねえさん”として登場する倉持春希ちゃん。
番組内での呼び名は「はるちゃん」とワンワンが命名していました。

そんな「はるちゃん」ですが、芸能事務所・ウォーターブルー所属の新・小学3年生。
ゆきちゃんが就任した時は番組最年少の新・小1だったので、歴代のおねえさんたちの就任年齢に戻した感があります。

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新一年生、親はどこまで手を出すか ――目指す児童像「自ら学ぶ子」って何だ?


このたび4月から子どもが小学校入学、新一年生になるにあたり、保護者説明会に行ってきた。
ウワサでは働くママの融通などおかまいなく、昔ながらのルールと人的キャパ不足で運営されているという公立小学校である。想定どおりモヤモヤを抱えて帰ってきたので、ここに報告しておこう。

■子どものタメになるのはどっち?


母親の弱点に、「お子さんのためを思って〇〇してください」という殺し文句を前にすると、ほぼ言いなりになってしまう、というのがある。悪い母親よりはいい母親になりたい私たちである、新しい環境ではとくにその傾向が強くなるのではないだろうか。

だから小学校の先生が「学習環境を整えるのはお母さんのつとめです」と言ったとき、「やはり、そうなのですか……!」とうなづいた。ところが続けて、「折り紙を持ってくるとき、新品の状態ではなく、あらかじめお母さんが半分くらいの量にして、袋にしまい、お子さんが取り出しやすくしておいてください」と言われたときにはこう思った。「……マジすか?」。

先生いわく、過去に保護者から電話がきたらしい。「ウチの子の折り紙は、いつもくしゃくしゃになっているのだけど、一体どうなっているのか?」という、素直すぎるのかクレームなのかと想像してしまうお電話である。先生がたは誠実であるから、その理由を切々と述べ、改善策を提案したのだろう。そしてその策をあらかじめ新一年生の保護者にシェアしてくれたのだと推察する。

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「離乳食は作らなくてもいいんです。」小児科医の著者にきいてきた

我が家の長男は10ヵ月になり、離乳食が3回食になった。昼間は保育園で食べてきてくれるのだが、朝と夕方に離乳食を準備するのが面倒くさい。
平日は冷凍保存したものを解凍しているだけだというのに、どうしてこんなに面倒なのか。
今朝は、長男は朝5時半に空腹で泣き出した。自宅を出るのが7時45分なので、離乳食をスキップするわけにはいかず、慌てて起きて離乳食を解凍。でもなかなか解凍できなくて、結局5分以上準備にかかってしまった。その間、長男はずっと泣いている。眠っていた長女も「うるさいよ~」とご機嫌斜めで起きだして、朝からぐったりである。

そんな私のもとに、興味深い本が届いた。
タイトルは、『小児科医のママが教える 離乳食は作らなくてもいいんです。』(工藤紀子著、時事通信出版局)
えーー!? そのネタで1冊の本になるわけ?


しかし読んでみると、「離乳食を市販のもので済ますメリット」がこれでもか、これでもかと書かれてあって、確かに1冊分のボリュームとして成立しているのである。
逆に、ここまでのボリュームで説明しないと、日本の母親の「離乳食を手作りしなきゃ」という呪いは解けないということなのか。

幸い、この本の著者にインタビューする機会をいただいた。著者の工藤紀子先生は、小児科医で二児の母である。

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保育園の通過儀礼、それは保育園着ダメ出し後出し問題

今年も待機児童問題でたくさんの親たちの悲鳴が上がっている。
周囲との軋轢と闘いながら声をあげた親たちによって、この問題についてはようやく国が重い腰を上げて動き始めた。しかし、いつまでたっても根本解決する気配がない。

それは、問題の当事者が短期間で入れ替わるからだとも言われている。
その時期を我慢してやり過ごせば、次の問題が降りかかってくるので、親はそちらに手いっぱいになる。だから、いつまでたっても過去に悩んだ問題に関わっていられないというわけだ。

親の失業という、人生を左右するような大きな問題でさえ、そうなのだ。

もっと些細な問題、たとえば学校や園の非効率的なシステムのせいで、親や先生が疲弊する類のものは、表面化すらしない。というか、問題提起しようとしたら、「何細かいことで文句言ってんの。そんな苦労は序の口だし、ちょっとの間なんだから波風立てずに我慢したら」という周囲からの冷ややかな目にさらされて、問題提起した側が悪者にされてしまいがちである。とくに、誰でも入れる公立小学校ならともかく、保育園というのは入園するだけでひと苦労だ。何か不満を漏らそうものなら「不満ならやめれば?」という反論が来るため、保護者は口をつぐむしかない。

そういうわけで、そんな些細な問題に直面したら、陰で愚痴を言いながら我慢することが正しいお作法だとされている。そして、当事者でなくなると、その不満を忘れてしまう。だから学校や園は保護者の不満に気づかないか、うっすら気づいていても本腰を入れて改善しようとしない。それで何年も何年も使い勝手の悪いシステムが運用され続けるのだ。


だからこそ、あえて問題提起してみようと思う。
今から取り上げる問題は、もしかしたら先輩ママはとうに忘れてしまったかもしれない。しかも、すべての保育園児の親が経験するとは限らない。しかし、入園する園によっては、親がとても疲弊する。

その問題とは、「保育園着のダメ出し後出し問題」である。

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壊れる前に、アラフォー母の「トリセツ」のすすめ。

ちょっと前の話になるが、昨年末の紅白歌合戦で西野カナ氏の『トリセツ』という歌をじつは初めて目にして、そして驚愕した。おそらく新婦から新郎へ宛てたプレゼン的ラブソングで、女子の不条理を「私の取り扱い説明書」という形態にして開き直るアイデアはさすがと思ったのだが、歌詞中の自我の押し売りに腰がひけまくったのである。


そういえばかつて、『部屋とYシャツと私』という同じようなテンションの歌もあったなあ、と記憶をたどってググったら、こっちは「一蓮托生の覚悟」を表明する歌であった……。どちらもエグみが効いているが、私だったら後者を肝のすわったパートナーだと感じ、一生一緒にいてくれや、と言いそうである。

さて、新旧歌合戦の話題はいつか書くとして、今回はアイデアを拝借し、我が身の「トリセツ」を考えてみたい。光陰矢の如しでびゅんびゅん過ぎる毎日、それにともない衰えゆく身体。考えてみれば家だって築40年ともなれば水回りはアブなく、基礎にガタが来て当然である。しかし周りを見渡せば、今にも壊れそうになりながら、家事に育児に仕事に、とオーバーワークを繰り広げている母親たちは多い。

ましてこの季節となれば、やれノロだ、インフルエンザだ、小1/小4の壁だのと、突発&計画的にぶっこまれてくる黒イベントが到来。おちおち冬太りもしてられないぜ……。

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