MAMApicks -子育て・育児・教育ニュース&コラムサイト-

親になったから、見えるものがある。

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もし子連れで海外赴任するなら、あるいはあなたの子どもを留学させたいなら、その前に知っておいて欲しいこと

海外赴任で、それぞれの家庭の親が何を一番真剣に考えるかといえば、「食べ物どうする?」「テレビどうする?」ではなく、たぶん学齢期の子どもの語学教育だ。

子どもが小さければ、言葉の違いは比較的容易に乗り越えられ、子どもは親なんかよりもよほど早く言語を習得してしまう。それを「気がついたらいつの間にかペラペラ」と無邪気に言うひとがいるが、なぜなら、それは真の意味での「第2言語」ではないからなのだ。

子どもが小さければそれまでに身につけて来た日本語の語彙も少なく、新しい言語を習っても、二言語のギャップが小さくて済むからだ。

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英国の子ども向けエンタメに学ぶ、子どもに伝える歴史観

欧州の学校は休みが多くて長い。ここロンドンの小学校でも、3月末からつい先日まで約3週間にわたるイースター休暇なるものがあり、私も6歳の息子とロンドン中を遊び倒していた。

さてそんな遊び倒す日々の中、我が家がまず休暇初日に繰り出したのは、「ウォレスとグルミット」を代表作とする、アードマン・スタジオの最新映画『The Pirates! 3D』(残念ながら日本での公開は未定)。続いて、息子が最近ドはまりしている、BBC系の子ども向け歴史コメディ番組『Horrible Histories』のミュージカル「Barmy Britain」にも出かけ、オゲレツ交じりな英国の歴史をゲラゲラ笑いながら勉強してきた。

どちらも子どもを対象にはしているものの、大人の鑑賞に十二分に堪えうるどころか、清々しい発見と感動さえあるエンタテイメントである。事実、大人のファン層も大変厚い。

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The Pirates! 3D』公式サイトのスクリーンショットより

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米国ハイスペック母が思想的転向を迫られた「フランス流子育て」とは?

3人の子を持つ米国人母は元一流経済紙記者で、夫は英国人ジャーナリスト、そして現在パリ在住。そんなハイスペックのMme. Pamela Druckermanによる、『フランスの子どもたちは(英米のガキンチョと違って←※筆者加筆)食べ物を投げない -パリ風子育ての秘訣- 』というエッセイが英国で出版されたのは今年1月のことだ。

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この素敵な赤いギンガムチェック装丁の愛らしい書籍は、瞬く間に英国の育児業界を席巻し、ロンドンの高級スーパーをはじめ、ポッシュな子ども雑貨店や洋服店の店頭に並び、ハイエンドな子育て誌のブックレビューを飾り、保守からリベラルまで各新聞で取り上げられることとなる。

英国での成功を受けて、著者Mme. Pamelaの母国アメリカでも『ベベ(=フランス語でベイビー)の育て方』と改題されて発売、英国同様にベストセラー入りである。
[フランス流の子育て本がベストセラーに]続きを読む

子どもよりはるかに面倒くさく、壊れやすい、私たち「親」

震災から1年経った2012年3月11日、私のささやかなTwitterのタイムラインに、あるツイートが静かに流れて来た。
「この一年、どんなに深刻な気持ちになっても、一切お構いなしに容赦なく、娘に振り回され続けた。守るものがあった。だから正気を保てたし、救われた」

私の日本語と英語の混ざったタイムラインで、その、日本で子育て中のお父さんがぽつりとつぶやいた日本語のツイートは異なる光を纏っていた。他のどんなセンセーショナルなニュースや攻撃的な言葉遊びのツイートとも違って、刺さるのではなく煽るのでもなく、穏やかで、なのにしんしんとリアルだった。私はその静かなリアリティを前にしてファボることもリツもリプもできず、ただそっと流して、かみしめた。

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帰国子女は「逸材」か、あるいは「ただの語学屋」か

小学校高学年の時、クラスに“キコクシジョ”の女の子が転入してきた。お父さんが大きな商社に勤めていて、2歳の時に日本を離れて以来4ヵ国を移り住み、今回生まれて始めて日本の学校に通うのだと言った。1985年頃の話だ。

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その子の入学に一番湧いたのは生徒の親たちだった。「そんなに色々な国で育ったの」「素敵ねぇ」「英語ペラペラなんですって」。

さらに先生たちも湧いていた。週に1時間だけあった英語授業の若い講師は、特に使命を感じたようだ。その子を周囲に慣れさせるべく英語で自己紹介をさせたり、“Apple”とか“Girl”とか、日本人には難しい単語を発音させたりして、そのたびに生徒は「すごーい」と歓声を上げるのだった。

裾がカールした栗色の髪は少女漫画のようで、新しい物好きの女子はみんなで「ハーフみたーい」と取り囲んだ。まるで歌番組に出演した外タレのような扱いであったが、純国産の生徒たちにとって、“キコクシジョ”はピカピカの高級舶来品のような存在だったのである。続きを読む

ローコストを享受するだけにあらず、なぜ安いのかを子どもに教授すべし

学校が3学期制の英国では、各学期(ターム)の半ばにハーフタームと呼ばれる1~2週間の休暇がある。欧米の学校はアジアの学校の勤勉さに比べて休みが多すぎるとの悪評もあるが、勉強量が多く厳しい英国の小中学生は、このおかげで通年の体力とやる気が維持できると言っても過言ではない。

さて、先日のハーフタームに6歳の息子と二人で出かけ、お腹すいたねと目についたピザレストランでピザを食べることにした。子連れの王道チョイスと言ってもいいチェーン店で、そんなに美味しくもないが値段も張らないため、昼時の店内はあっという間に一杯になる。隣の席に通されてきた男女4人組は、チープな化粧とファッションのケバさに初めは年齢不詳だったが、漏れてくる話を聞くにどうやらティーンエイジャーなのだった。

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東大秋入学移行表明で「グローバル化」どころか日本の教育の大変革が起こる期待

「グローバル」ほど、日本で散々使われながら眉唾な言葉もないだろう。なぜなら、日本にいてごく普通のほんのり楽しい日常に満足していれば、わざわざまなじり吊り上げてグローバル化などを目指す理由がないからである。

四方を海で囲まれた便利で安全な国の中にいて、どうしてわざわざ弱肉強食で紛争や闘争ばかりのコワい世界(←偏見)へ飛び出さねばならないのか。どうしてわざわざ、優しくて空気の読める日本人の心地よい輪の中から飛び出て、隙あらば人を騙そうとするような怪しい外国人たち(←偏見)の中に飛び込まねばならないのか。

私自身は若い頃、北米に妙な憧れがあって日本を飛び出したりしたものだが、今の時代、どう考えたって日本の方がインフラも確かでサービスも良くて衛生的で、はるかに暮らしやすいのは事実だ。
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『日本人の9割に英語はいらない』かもしれないが「私たちの子どもたちには英語力は『いる』」ワケ

楽天やファーストリテイリング(ユニクロ)の実例に牽引された英語公用化の議論が一旦沈静化し、昨年は小学校の英語必修化もどうにか実現へと向かった。

一方で、元マイクロソフト社長の成毛眞氏による『日本人の9割に英語はいらない』という書籍も話題となり、日本人の英語学習熱は突沸したり冷や水を浴びせられたり、ジェットコースターのようだ。
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英で論争「ピンク色のおもちゃは性差別的か?」

クリスマスまで1週間となった先週末、イギリスの新聞やTVでは「ピンク色のおもちゃは性差別的か」という話題がちょっとしたブームとなっていた。話題の引き金となっているのは “Pinkstinks” (=ピンクサイテー)というサイトの反ピンクキャンペーンである。
英インディペンデント紙の報道
英ガーディアン紙の報道

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子育てにiPadや電子ガジェットは必要か? 子どもに紙の本で学んで欲しいと思うのはなぜか?

子育てにiPadやKindleは必要だろうか、という声が米国から上がっている。「そうだよ、オレだってまだiPad持ってないのに」、とかそういう話とはちょっと違う。

「子どもの○○を育てる」という謳い文句で手軽なアプリが雨後のタケノコのように市場に顔を出し、親が知育系アプリや絵本アプリをiPad上で走らせて子どもに与えるのが、特に北米では日常化している昨今、そこへ「意識の高い」親たちがNOを唱えているそうだ。
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