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親になったから、見えるものがある。

女性活用

子連れ出勤している人の給与から、子どものお世話時間を引く意味

私は都内の会社に、3歳の娘と一緒に、いわゆる「子連れ出勤」をしている。

これは私がフルタイムでの復職を希望し、認可、認証、認可外(高額すぎ)の保育園を諦めて半年ほど経ったころだっただろうか。友人の紹介で子連れ出勤を受け入れる奇特な会社と出会ったことに始まる。


子連れ出勤は娘が1歳7ヵ月頃から始まり、すでに1年半が経とうとしている。
当初はどこまで続けられるのか手探りで、乳幼児から幼児へと変化するこの時期に子連れ出勤を続けてこられたのは、ひとえに会社で働くスタッフさんたちの協力と理解があったからにほかならない。

勤務が半年を過ぎた頃から、個人ブロクで子連れ出勤のようすや悩み、良いところなどを書き残してきた。ブログを始めた理由はいくつかあるが、娘が大きくなった時に、どれだけたくさんの大人たちに大切にされて過ごしていたのか、いつか知ってほしいと思っているからでもある。

さて、そんな私のブログが一度、バズったことがある。
それは2015年7月25日の「子連れ出勤している人の時給を下げましょう、というお話」という投稿だ。
http://www.kozre.com/entry/2015/07/25/114036

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マミー・トラックの憂鬱


その日の朝、レンタルしていたバンボを返却するために、マンションのエントランスに出すことになっていた。

腰を痛めて、立ったり座ったりが苦痛になっていた我々夫婦。
次男のベビーチェアも購入したし、もう返却でいいよね?と合意に至ったので、業者に連絡をしていたのだった。

そのことを、次男を抱っこ紐に装着し、保育園に向かおうと1階まで降りたところで思い出したのだ。

ところが、夫がそれを箱にしまい、どこに保管していたのかを、私は知らなかった。
思いつくあたりを探したが見当たらない。

「ねえ、どこにしまった?」

急いで連絡をすると、一足先に長男をつれて出た夫からは「俺、戻れないから、今日の夜やろう」との返事。

……いやいや、業者さんは今日の午前中に来ちゃいますよ?
「今日の夜やろう」じゃないですよ?


なんとか箱を見つけ、自力で持って降りることにしたが、想像してみてほしい。
前に抱っこ紐、後ろにリュック。手にはトートバッグ。しかもぎっくり腰が治りきっていない。その状態でこの大きなダンボールをどうやって降ろすのか。

幸い、箱の封は開いていたので、ダンボールの端っこを持ち、なんとか事なきを得たのだが、当然のように私は遅刻した。

保育園に向かうバスに乗りながら、私はモヤモヤしはじめた。

私にも夫にも平等に勤め先があり仕事があるのに、夫だけが“会社に遅れちゃうから、家の用事で戻れない”ということはあるのだろうか。
私の仕事は家のことより軽くて、夫の仕事は家のことより重いのだろうか──。

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ワーママのキャリア・シフトチェンジ考 ――ワーママ向け人材紹介サービスも登場

ある調査によるとワーママの多くが「しんどい」と感じながら仕事をしているそうだ。
私自身、子どもを授かるまでの前職ではハードに働いていたが、やりがいがあるからこそ働き過ぎてしまう自分をうまくコントロールできず、第一子の妊娠を機に会社を退職した。私が関わっていた職種の場合、時短勤務を選択したとしても、とてもワーク・ライフ・バランスを取りながら働けると思えない、とキャリアの継続を諦めたのだ。

世の中“時短”というと、週5×一日6時間(10~16時)という勤務体系が定番とされていて、フルタイム定時帰りとの差はわずかに2時間。実際には、自宅に仕事を持ち帰ったり、勤務時間外にも仕事のことが頭から離れないという状況もあるなか、たった2時間の時短の代償として減額される給料の影響は、「割に合わない」と感じるワーママの友人も少なくない。


一方で、私の元同僚のワーママの中には、「定時帰りを前提としたワークコントロールを自分自身で実現しながらフルタイム復帰」を果たす人も多い。しかし、やはり残業ゼロというわけにはいかず、保育時間の延長をして子どもは夕食まで保育園で食べさせてもらったり、退社後に保育園までタクシーを飛ばすこともしばしば。仕事でやりがいを感じることができても、子どもと過ごす時間の少なさに葛藤を覚えることも多いと聞く。

さらに、「二人目が生まれてより一層しんどくなった」というワーママもとても多い。とくに子どもが小さいうちは、「1+1=2」という方程式は成り立たず、「1+1=∞」の負荷がかかる時期もある。一人目のときはなんとか回せていても、二人目の復職後に火を噴いてしまうという話をよく聞く理由はそこにあるようだ。

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「子連れ出勤」が働き方の選択肢のひとつになるために当事者として考えたこと

「子連れ出勤」という働き方を、テレビやネットメディアで目にすることが多くなった。
そもそも子連れ出勤とはどういうものなのか。

かくいう筆者は子連れ出勤を始めて1年が経ち、この新しい働き方に可能性を感じることも多い。ネットでは賛否両論、どちらかと言えばまだまだ否の方が多い子連れ出勤について、ひとりの当事者として考えてみたい。


子連れ出勤と一言で言ってもさまざまな視点があると思うが、会社、同僚、親、子ども、それぞれの立場では、子連れ出勤とはどんなものだろうか。


まず“会社”は、子連れ出勤を導入するとき、初めにそれを検討、決定する立場にある。
子連れ出勤を検討するということは、この取り組みが少なからず会社にとって利益につながることだと判断するのだろう。

私がこれまで聞いた導入事例で最も多いものは、中小企業が人材不足によってチャレンジに踏み切るというケースだ。さらに、子連れ出勤ができることを前提に人材募集をすると、ほぼコストをかけることなく、短期間で応募があるのだという。

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学研の編集者を経てネット業界に。育児、教育分野を中心にネットメディアで10数年にわたり活動中。思春期の娘の父。

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編集者&ライター、気象予報士。母親向けお天気教室の講師や地域向け防災講師も務める。家族は夫と2014年生まれの長女、2018年生まれの長男。
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