5月のこと、娘が熱性けいれんをした関係で入院することになった。
管理入院だったので、母親的に狼狽することもなく、過ぎてみれば4日の入院生活はあっという間で、今は親子ともすっかり元気である。

さて、こういう非常時は、ふだんぼんやりしている子育てのスタイルを確認するきっかけにあふれている。


時間はさかのぼって、私と娘が総合病院の待合い病室で「入院or帰宅」という医師の判断を待っていた時の話をしたい。私たちがベッドで本を読んでいると、カーテンを隔てた隣のベッドから話し声が聞こえてきた。どうやら救急搬送されてきた1歳前くらいの子が念のため入院となり、母親と祖母がその付き添いのスタイルで悩んでいるのだった。

看護師の説明によると、入院のタイプは2種類。ひとつは子どものとなりに親のベッドが用意され、親が24時間付きそうスタイル。もうひとつは子どものみで宿泊し、親は面会時間に滞在するスタイルだ。前者を選んでしまうと、母親は退院まで子どもと一緒に過ごすことになり、途中から方針は変えられない。

母親には仕事もあるようだ。祖母(母親の実母のよう)が仕事中は祖母、仕事が終わったら母親に交代しようと提案しているものの、実践できるか考えあぐねている様子だった。

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