この夏はドラマを一切見られなかったので、10月からのクールは何を見ようと早々に調べていたところ、今年もあのドラマのスペシャルが放送されることが判明し、「鬼が帰ってくるよ!!」とドラマ好きの友人に即報告したのは一ヵ月ほど前だったろうか。

――そう、TBS系ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』、通称「渡鬼」だ。

脚本・橋田壽賀子、プロデューサー・石井ふく子コンビによる本ドラマ、1990年に初回シリーズがスタートし、そこから全10シリーズ、通算放送回数500回を超える超ご長寿ドラマシリーズだ。

2011年の連ドラシリーズ終了後も、1~2年に一度のペースでスペシャル放送として帰ってきているので、ドラマは見たことがなくとも、タイトルや出演者くらいは知っている、という人も多いのではないかと思う。

まったく見たことがない人のために簡潔に説明すると、「岡倉大吉・節子夫婦と、5人の娘たち(弥生、五月、文子、葉子、長子)が、それぞれの嫁ぎ先で繰り広げる愛憎渦巻く人間模様」という感じ。

「渡る世間に鬼はいない」をもじったタイトルから分かるように、渡鬼の見どころといえば、とにかく家族を巡る人間関係の面倒くささだ。


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