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親になったから、見えるものがある。

母性

女性は自動的に母にはならない ――母も父も始まりは皆、育児の素人

週末、電車でベビーカーの赤ちゃん連れ単独行動のお父さんに遭遇した。
町中には、園や習い事の送迎をするお父さん、子ども乗せ自転車で疾走するお父さんもあふれ、そんな男性の姿は、もうすっかり珍しくなくなってきた。

その割に、まだまだ男性が育児を「参加する」とか「手伝う」とか、補助的な言葉で捉えがちなのはなんでだろう。もしかして、けっこう本気で「女性は妊娠・出産すれば自然に母になる」なんてことを信じていたりするんじゃないだろうか。

■「突然さ」は男女とも同じ


よく、男性は妊娠とか出産をしないから「父親の自覚」を持つ間がない、というけれど、女性だって自動的に母親の感覚を持てるわけでは決してない。

多くの男性がイメージするのは、女性は妊娠や出産を経て「母性本能」とやらがじわじわ出て、だんだん母親化して、子どもが生まれた時にはもう、赤ちゃんの扱い方も何でも自然にわかるようになっている、というストーリーかもしれない。

でも、現実の女性の身にはかなり違うことが起こっているのだ。


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その「母親像」は目指さなくていい

年度が変わった。小2になった息子の黄色い帽子は役割を終え、上級生と同じ色の帽子になった。ランドセルの黄色いカバーを外し、真新しい帽子をかぶった姿はなんだか立派になった気がする。

しかし、やっぱり日常は相変わらずだ。新学期が始まって間もない今朝も、「ほら、早くご飯食べ終わって!」「急げー!」……などいつも通り。代わり映えしないなぁ。



■絶対に埋まらない距離


私が小1だった頃、上級生がとても格好良く見えた。4年生の女子はなんだかおしゃれで別世界、6年生なんて大人みたいだ。あぁ、4年生になったら私もあんな感じになるんだなぁ……!

しかし、2年生になる頃、気付いてしまったのだ。あれ?そうか、このメンバーのまま2年生になるのか。もしかして、私はいつまでたってもあの格好いい4年生と同級生になれないの? 永遠に「あの4年生」にはなれないってわけ?

じゃぁ6年生になってもこのメンバーのまま? もしかして、ハタチになっても? なんだこれ、一緒じゃん、「大きくならない」んじゃん。

絶対的な年齢が上がっても、決して追いつかず埋まらない相対的な関係……あぁショック。気付いた瞬間に渡り廊下から見た風景を妙にはっきり覚えている。

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「子どもとセット」の私と「個」の私が切り替わるスイッチ

育児がスタートして数年、どこへ行くのも子どもと一緒だった。常に子どもの状態に対応できるようにするから、絶えず気が張っているし、服装は動きやすさ最優先になる。

そんな頃に、ごくたまにひとりで出かけるチャンスがあると、本気でひたすら感動した。ひとりで歩ける、ひとりで電車に乗れるってこんなに楽なんだ!



子ども同伴でないと成立しない?親子の「セット化」


でも、せっかくひとりで電車に乗っているのに、ふと気付いたら、身体が左右に揺れ続けている。これは子どもをだっこであやす癖。窓外に特急を見つけた途端に「あっ」と声が出る。これは電車好きの子どもの相手をする癖。

解放されたひとりの時間なのに、子どもをぐずらせないための電車内での習慣が身体に染みついていて、無意識のうちにそれが出てしまう。

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学研の編集者を経てネット業界に。育児、教育分野を中心にネットメディアで10数年にわたり活動中。思春期の娘の父。

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