妊婦の血液から、胎児のダウン症などの染色体異常を調べる新型出生前診断が、いよいよ今月、全国15ヵ所の認定医療機関で始まった。


精度は高いが、腹部に針をさして羊水を採取するため、流産のリスクがある羊水検査と異なり、低リスクで高精度の結果が得られる新型診断には、高齢妊婦を中心に期待の声が高い。新聞やテレビは、制度実施初日となった4月1日、一斉に、昭和大学病院(東京都品川区)など、全国の認定医療機関で早速妊婦が続々と新型検査を受けたことを報道。全国的な関心の高さをうかがわせた。

一方で、安易な中絶や命の選択につながりかねないと、生命倫理上の問題を指摘する声も多く、慎重な運用はもちろん、国を挙げての議論が、引き続き必要となる。

続きを読む