MAMApicks -子育て・育児・教育ニュース&コラムサイト-

親になったから、見えるものがある。

育児法

「子どもを『他人』と思いなさい」アプローチと育児の流行り廃りを考える

母親になって、育児にも流行り廃りがあると知った。
いま肯定的とされているアプローチのひとつは、「子どもは大人の所有物ではなく一人格」という考え方であろう。子どもは親の持ち物ではないので、大人(例:友人)と同じように接するべきで、頭ごなしに怒らず、言って聞かせて諭しなさい。体罰は、将来DVをする子になるからNG。

ちなみにベタ褒めもしない方がよいそうで、例えば幼児が親に付き添って1時間おとなしく待てた時に言うべきは、「おりこうさんに待てたね~!すごいね~!」ではなく、「待っててくれて、ありがとう」。感謝を伝えなさい、というわけだ。

母親の在り方については、自己犠牲の精神が行き過ぎて子に依存するのは毒母の原因となるから、自分の人生を楽しみ、家庭における太陽のようにドカッと腰を据え、子を応援する立場であれ、ただ愛せよ、というもの。

……なんだか要求が多いけど、さようですか、と5年くらい母親なるものをやってみて、いいことも多いが、具合が悪いこともしみじみ感じる。今回はそのあたりを考えたい。


続きを読む

なぜ、母親たちはニセ科学にハマるのか ――「母親たちの宗教戦争」に思うこと

世の中には怪しい情報が蔓延している。
特に美容や健康に関するものは顕著だ。いわゆる「ニセ科学」とか「トンデモ健康法」というやつである。


トンデモ健康法は、自分を実験台にするのだと割り切って、リスクを承知の上で、手のかかる子どものいないライフステージのときに、自分自身で試してみるだけならまだいい。

しかし、そうではないのなら話は別だ。親自身が万一健康を害すれば子どもの世話がおろそかになるし、拒否できない子どもに試せば、子どもにも健康被害が及ぶ可能性がある。

また、ニセ科学はマルチ商法とからんでいることもよくある。私のもとにも勧誘が来たことがあったが、そのたびに「マルチって友だちなくすよね……」とさみしい気持ちになる。マルチ商法にハマった親の子どもだって、友だちづきあいに支障をきたすことだろう。

しかし、たとえ明らかな健康被害を被っていても、友だちをなくして孤立しても、ニセ科学を信じている人に「それは怪しいよ」という忠告をするのは無駄というものだ。こういう人はたとえ医師などの専門家が忠告してもまったく耳を貸さない。

何せ、本人たちは「私は子どものために勉強を欠かさず、子どもにとって最もよい情報をつねに追い求め、それを実践しているよい母親だ」と思い込んでいる。だから、忠告したほうが悪の枢軸側の人間にされてしまう。

それを見るにつけ、この永遠に分かり合えない感じって、なんだか宗教戦争みたいだよなあ……と思うのだ。

続きを読む
フリーワード検索


MAMApicksソーシャルアカウント

最新記事
月別バックナンバー
執筆者一覧

MAMApicksって何?

編集長:深田洋介

学研の編集者を経てネット業界に。育児、教育分野を中心にネットメディアで10数年にわたり活動中。思春期の娘の父。

藤原千秋

おもに住宅、家事まわりを専門とするライター・アドバイザー。2001年よりAllAboutガイド。三女の母。

河崎環

教育・家族問題、世界の子育て文化、書籍評論等、多彩な執筆を続ける。家族とともに欧州2ヵ国の駐在経験。

江頭紀子

経営、人材、ISOなど産業界のトピックを中心に、子育て、食生活、町歩きなど のテーマで執筆。二女の母。

狩野さやか

ウェブデザイナー・ライター。技術書籍やICT教育関連の記事を中心に執筆。著著に『ふたりは同時に親になる 産後の「ずれ」の処方箋』。

恩田和

新聞記者、アメリカ留学を経て、2010年第一子出産。育児、教育分野の取材を続ける。南アフリカで4年間の駐在を経て現在米国在住。

西澤千央

フリーライター。二児(男児)の母だが、実家が近いのをいいことに母親仕事は手抜き気味。「サイゾーウーマン」等でも執筆。

川口由美子

管理栄養士としてメーカー勤務の後、独立。現在は雑誌やWEBで活動。夫の転勤に伴い2004年よりアジアを転々と。二児の母。

ワシノミカ

フリーデザイナーとして活動後、TV各局のWEBセクションを転々とし、現在はWEBディレクターとして活動中。二児の母。

真貝友香

ソフトウェア開発、携帯向け音楽配信事業でのSE業務を経て、マーケティング業務に従事。現在は夫・2012年生まれの娘と都内在住。

大野拓未

米・シアトル在住。現地日本語情報サイトを運営し、取材コーディネート、リサーチなどを行う。家族は夫と2010年生まれの息子。

福井万里

大手SIerのSEから、東日本大震災を機に退職し、ライター活動を開始。2012年に結婚&長男を出産、その後シングルマザーに。

大塚玲子

編集者&ライター。編プロや出版社勤務経験後フリーに。結婚、離婚や子ども、家族をテーマにした仕事を数多く手がける。

加治佐志津

絵本と子育てをテーマに執筆。これまでに取材した絵本作家は100人超。家族は漫画家の夫と2013年生まれの息子。

西方夏子

フィンテック系企業に所属。ワーキングマザーとしてフリーランスと会社員の両方を経験。夫の海外赴任に帯同中、2012年ドイツで長女を出産。

森田亜矢子

コンサルティング会社、リクルートを経て、第一子出産を機に退職。現在は食育・マザーズコーチング講師、ライターとして活動。

望月町子

子どもが1歳半になったころから“子連れ出勤”を開始、日々をブログ「1歳からの子連れ出勤」に綴る。夫と娘の3人暮らし。

斎藤貴美子

コピーライター。得意分野は美容。最近日本酒にハマり、主に飲んで勉強中。これからの家族旅行は酒蔵見学。二児の母。

今井明子

編集者&ライター、気象予報士。母親向けお天気教室の講師や地域向け防災講師も務める。家族は夫と2014年生まれの長女、2018年生まれの長男。
ニュース配信中
livedoor
ameba
mixi