児童精神科医の講演で、興味深い話を聞いた。

「幼児は自分の感情の伝え方がわからない。マイナスな感情を癇癪やモノを投げたりして表現する。怒りや辛いなどの感情も普通に抱く感情。それを行動ではなく、言葉で伝えられるようになることが必要です。それには、親が普段からマイナスな感情も言葉で表現して見本をみせることが大事です。」

最後の一節が引っかかった。


言葉が未熟な幼児は、親が感情を代わりに表現してあげると、「この気持ちは、こういう言葉で表すのか」と学習する。言葉をオウム返しで習得中の2歳の息子をみていると、マイナスな感情を言葉で代弁して共感してあげるのが大事というのはわかる。

でも、ここでは、親自身のマイナスな感情を冷静に言葉にして伝えるとよい、との話だった。

なぜ、引っかかったのか?
それは、母親像に自らの辛さや怒りなどを表現しないイメージがあるからだ。

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