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親になったから、見えるものがある。

親子関係

私が子どもだった頃の遊びを今わが子と一緒にやってみて気づいたこと

私は熊本県で生まれた。熊本城やデパートなども比較的近く、県の中心地的なエリアだ。

中心といっても、少し足を延ばせばこんこんと水が湧く湖や原っぱが広がり、何はなくともそこに行けば自然と遊ぶことができる……そんなところで幼少期のほとんどを過ごした。

子どもができてから生まれ育った田舎へ帰ると、自分が子どもの頃に遊んだそうした場所へ久しぶりに足を向けてみたくなるものだ。

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子どもの年齢にもよるだろうが、とくに小学校入学前の子がいれば、多くの日常において、親が自分の思うような一日を過ごすことは難しいだろう。

子どもに合わせたスケジュールと行動になるので、日常生活では「静かに本が読みたい」とか「街歩きを楽しむ」といった、私自身が本来やりたいことは叶わず、室内でブロックをしたり公園でお砂場遊びをしたりする。

それも、ひとりでずっと遊んでいてくれればいいのだが、子どもも最も都合のよい遊び相手が親であることを知っているので、そう離してはくれない。その上最近のおもちゃはどこかに知育の要素があったりして、遊ばせていても「赤はどれ?」とか「同じ形を探すんだよ」といった“お勉強的やりとり”が見え隠れ。

それでも、そんな子どもとの遊びを私自身が楽しめればいいのだろうが、子どものいなかった頃にたまに会う親戚や友人の子どもじゃないし、それもなかなか難しい。

なんだかんだと慌ただしい日々のなかで、そんな対応ができないどころか、先のおもちゃを介したやりとりだと、「なぜまた色を間違えるのか?」「なぜこんなシンプルな形で間違えるのか?」と、楽しむどころかイライラしてくる始末。こんなんじゃ、子どもだって楽しいわけがないことは、うっすらと自覚している……。

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赤ちゃんに癒されたりなんてしない!?フェーズでズレる育児感覚

乳児育児の頃、「わぁ~赤ちゃん、癒されるわ~」とよく声をかけられた。それ自体悪い気がするわけはなく、素直に笑顔で受け止めていた。

でも、よく思っていたのだ。「癒される」って? 私自身はこの赤ちゃんに全く癒されてなんていないんだけどなぁ、と。

■赤ちゃんは「癒し」なんかじゃなかった


正直に言えば、当時は、周りの他の赤ちゃんを見ても、まったく「癒され」なかった。普通に表面的にかわいい赤ちゃんだなぁと思ったとしても、「やっぱり赤ちゃんていいよね。天使だよね。」というような全体的で絶対的な存在として見ることなんて全然できなかった。

それが疲弊しきった病んだ感覚か、というとそんなことは全然なくて、単に「必死だった」ということでしかない。いろいろ大変なことが多かったとはいえ、自分の子は無条件にかわいくて大切だし、普通に明るい母の部類だったと思う。

でも、「癒されるわ~」とは全然違うのだ。当時の私にとっては、赤ちゃんは癒されるような存在ではなくて、「必死で対峙する」対象だった。他の赤ちゃんを見ても、「いや、これ以上は無理!」という発想で、癒されるなんて次元の存在ではなかった。


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「父と娘の関係」実態調査、お父さんのことが「好き」な娘が8割超

エムティーアイが運営する女性向けサイト『ルナルナ』では、父と娘の関係について実態調査を行い、その結果を発表した。調査対象は『ルナルナ』『ルナルナLite』ユーザーであるすべての年代の女性7,344名。

調査ではまず、父親のことが好きか質問。「好き」の回答が60.1%、「大好き」の回答が19.6%と好意的な回答が約8割にのぼった。


父親のことが「嫌い」(14.6%)、大嫌い(5.7%)という回答は、年代別にみると反抗期の影響もあってか12~15歳の割合が多いが、全体として年代や同居の有無に関係なく、「好き」の回答が「嫌い」を大きく上回った。

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ビジネス書から意外に得られる育児のヒント ――カーネギーの名著『人を動かす』より

最近ビジネス書を読んでいて、ふと気がついたことがある。

――自己啓発本にせよ仕事術にせよ、書いてある内容が育児に応用できそう。

よく考えてみたら、仕事も育児も人間関係。考え方やテクニックが似ていてもおかしくない。

面白いなと思ったので、少し深掘りして考えてみた。

ちょうど読んでいたのが、自己啓発本の名著とも言われる『人を動かす』(デール・カーネギー著/創元社[文庫版])。1937年の初版で、発売から70年近く経った現在でも売れ続ける超ロングセラーである。


この本が育児書の切り口で紹介されたことは、おそらくこれまでにないかもしれない。せっかくなので、PART1「人を動かす三原則」から、2つのフレーズを例に挙げてみる。

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【イベントレポート】ワコール「カラダとココロの親子ワークショップ」は“ツボミ娘”と母親の処方箋

日増しにコナマイキになる新小6の長女。しかし、一応お風呂には、ほぼ毎日一緒に入っている。せめてお風呂でコミュニケーションをとらねば、という焦りがあるからだが、自己主張の強い次女(5歳)が、「かまって!」攻勢をかけてくるので、おとなしい長女との会話は遮られがち……。

入浴時、「また背が伸びたね~」と言いながら、ふと気づくと、あら、少し胸が膨らみ始めている。けれど、もちろん(?)そのことには触れない。自分もどうしたかの記憶もないし、膨らんできたといっても、ほんのちょっとだし、ブラをつけ始めるのも中学くらいになってからでもいいだろうし……と考えていた矢先、下着メーカーのワコールが、「カラダとココロの親子ワークショップ」を開催すると知り、参加することになった。

同社は小4~中2の女子とその保護者を対象にした下着教室「ツボミスクール」を2001年から実施している。今回の催しは、その「ツボミスクール」と、心理学者の先生(法政大学文学部心理学科 渡辺弥生教授)によるワークショップという2部構成。

カラダのこともさることながら、「ああ言えばこう言う」生意気盛りで、相性が合わないのかなぁ、とひそかに悩んでいた長女との距離を縮められるかもしれない ――そんな期待を込めて会場に足を運んだ。



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絵本は育児の助っ人 ――親も子も絵本に助けられる

育児とは親子の超密接な時間であり、ときとしてものすごく煮詰まってしまうことがある。子どもが小さければなおさらだ。

魔の○歳児とはよく言ったもので、本当に悪魔に見えることすらある。こんなに愛おしい存在なのに、イラッとしてしまう自分にまた苛立ちが募り、こうなるともう悪循環しか生まない。

そんなとき、第三者の介入で、ことがスムーズに運ぶことがある。
母と子の対立を父親が仲裁するといった家族間のことだけではなく、ときには他人にも助けられる。道ばたで大泣きするわが子に苦戦していたところ、見知らぬおばあちゃんに声をかけられたらスッと立ち上がって笑顔になる、なんてこともある。

そうはいっても、第三者なんてつねにいるわけではない。そこで筆者は、<絵本>にその役割を担ってもらう術を見つけた。


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5~6歳児母の「ほめる:叱る」のバランス、理想は「7:3」も現実は「4:6」

花王メリットでは、5~6歳の子をもつ母親300名を対象に、「忙しいママとお子様とのコミュニケーションの実態」に関する調査を実施、その結果を発表した。

調査では、「ほめる/叱る」の実態について数値化するために、「平日において、お子様を『ほめる』『叱る』の割合は何対何になりますか」という質問を設けたところ、【理想】の割合は「ほめる」の平均値が7.07に対して「叱る」の平均値が2.93、【現実】の割合は「ほめる」の平均値が4.30に対して「叱る」の平均値が5.70という結果になった。叱るよりもほめてあげたいという本音とは裏腹に、思いどおりにいかない現実が明らかになった。


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「ママじゃなきゃダメ」なのか?

行きたいライブが平日に開催されることになった。
毎度のことだが、「その時間、娘の面倒は誰が見る?」という問題に直面する。あと数ヵ月あるからぼちぼち考えよう、まあ何とかなるでしょう!と勢いでチケットを取ったのは今年の初めのことだった。

しかし、公演の日が近づくにつれ不安が押し寄せてきた。

結局まだ誰にも託児をお願いしていない……。

夫はここのところ輪をかけたように仕事が忙しくて終電ギリギリの帰宅、近所に仲良くしているママ友もいない。何度か利用した夜間の一時預かりも、最終のお迎えは20時までだ。



ちょっと厳しいな……、だけどせっかく取ったチケットを無駄にもしたくないし、もう奥の手を使うしかない、と実家の母に連絡することにした。

私用のために関西から来てもらうのは……という躊躇も若干あったが、保活で非常にしんどい思いをしたこともあって、母が「何かあったらもっと頼ってきていいんだよ、遠慮は要らないから」と言ってくれたことに今回ばかりは甘えてみてもいいかな、と考えた。

ダメ元で母にメールをすると「いいよ、何日の何時に行けばいいの?」とふたつ返事でOKが出た。

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「子育て+ゆるく働く」を許容できる社会、そして自分

近々、第一子出産予定だという人とおしゃべりをしていたら、「ああいうことする親にはなりたくないなぁ」という想いが伝わってきた。どうしてそうなっちゃうのか不思議でしょうがない、という様子。

■でも、きっとあなたもやってしまう……


わかる、わかるなぁ、私も「こうなりたくないなぁ」と思っていたことがいくつもあった。

感情にまかせて怒る、頭ごなしの叱責、本人のペースを待たずに手を出す……しかし、これぜんぶ、私は結局やってしまったことばかりなのだ。0~2歳くらいまでは、けっこうゆったり見守る気持ちで過ごせていた気がするけれど、その後、もう、まったく残念なことに「やっちゃったリスト」入り。

だから、出産を控えた彼女に対しても内心思った。多分、今心にある「嫌な態度リスト」は、いずれ、ほぼぜんぶやっちゃうと思うなぁ……と。これは、意地悪な気持ちとかではなく、諦念めいた確信として。


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映画『Mommy/マミー』の母と子の姿にわが親子関係を省みる

2歳になった筆者の娘、日に日に自己主張が激しくなる一方で、まだまだ手がかかる。
ついこの間も牛乳を飲みたがるので、「立ったままだとこぼすから、座って飲もうね」とマグカップを渡した瞬間、ピョンピョンと飛び上がり、案の定洋服やブランケットが牛乳まみれ。

プチンと来てしまい「だから言ったでしょ!!!」と声を荒げてしまった。
娘のビクっとした表情を見て、数秒後には激しく後悔する。ああ、どうしてすぐこうやってカーっとなってしまうんだろう……。夜、寝顔を見ながら「今日もまた怒ってゴメンね、明日からは優しいママになるからね」と誓ったことは数え切れない。

雑誌やメディアがうたうような「キラキラしたママ」像なんてどうでもいいと思っている。
けれども、娘に対してイライラしたりカッとなる自分を省みたときに、いつか雑誌で見た、「ママが笑顔でいることが赤ちゃんのハッピーにつながります」みたいなフレーズが脳裏をよぎる。

うん、いまの私、素敵なママじゃないね。笑顔が足りてないね、と。
そう、どうでもいいと言いつつ、その「キラキラしたママ」や「幸せで満ち足りた子育て」をどこかで意識している自分に気付くのだ。

言っていることはよく分かる。母親の機嫌って家庭内の空気を左右する。
ブスっとしているより、ニコニコしている方が気持ちがいいのは、何もママに限ったことではない。だけど人間なんだから、四六時中ニコニコしてるなんて無理だろう。自然に笑っていられるなら理想的だけど、笑顔を強要されているようで重いなと感じるのだった。


素敵なママって何なんだろうなあ、私は何にとらわれているのだろうと少し気分が落ちていたところで、4月25日公開予定の映画『Mommy/マミー』の試写会を鑑賞する機会に恵まれた。
http://mommy-xdolan.jp/


Photo credit : Shayne Laverdiere / (c) 2014 une filiale de Metafilms inc.
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