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認可

壮絶な保活報道がもたらす副作用

認可保育園の選考結果が届く2月~3月は、都市圏を中心に各所で働く母親からの悲鳴、ため息、怒りの声が挙がる。この時期に必ず報道されるのが、依然として厳しい待機児童問題の実態だ。

私も認可保育園の1歳児クラスに娘を通わせているが、0歳4月では認可保育園の一次選考で全滅し、娘の保活には苦労した。そんな経験もあり、去年と今年は週刊誌で保活の記事を書かせてもらっている。

この週刊誌の主な読者は、厳しい受験戦争と就職活動を勝ち抜き、猛烈に働き、勉強して、せっせとキャリアアップしてきた人たちだ。彼女らはいざ出産をすると、子どもの生まれ月など、努力ではどうしようもないことでなかなか保育園が決まらずにキャリアを断念せざるを得ないという局面に立たされる。

認可保育園は福祉施設なので、世帯年収が低いほど入園に有利な自治体が多い。だから、せっかく築いたキャリアに見合った高い年収もアダとなる。認証(準認可)・無認可施設をあたろうにも、激戦区の施設はもれなく満杯で手も足も出ない。運よく入れても、就学前まで預けられるとは限らない。

子どもの頃からずっと努力してきたのに、「はい、あなたの長年の努力は無意味でした」と強制的にジャッジされてしまう。そんな理不尽ってあるだろうか。


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早生まれの保活・最終章 ―― きょうだい同園を目指した1歳児クラス転園

過去数回にわたり、「早生まれの保活」をテーマに、早生まれとなった筆者の次男について保活状況を書いてきたが、それも今回で最後となる。

昨年の2月末に生まれた次男は、直近の4月入園には申し込みが間に合わなかったものの、なんとか5月入園に滑り込み、私立認可園の0歳児クラスに通うことができた。

しかし片道45分、バス2本乗り継ぎという環境。我々夫婦は次第に気力体力ともに奪われ、1歳・4月のタイミングで、長男が通う区立保育園に転園を申し出ていた。

……というのがこれまでのお話だ。


【関連アーカイブ】
早生まれの保活 ―― 現在進行形の実録 (2014年12月)
http://mamapicks.jp/archives/52165831.html
早生まれの保活 ―― 出産~新年度を迎えて (2015年5月)
http://mamapicks.jp/archives/52176849.html
終わらない保活 ――1歳児入園のハードルの高さ (2015年12月)
http://mamapicks.jp/archives/52191952.html

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「認可園」ならいいのか? ひさびさに保活をしてみてひとまずの総括

「1月に子どもが生まれるんですけど、保育園、早生まれだとどうですかねえ?」

筆者は今年の2月末に次男を出産をしたのだが、時期的な問題で4月入園が間に合わず、保活に苦労した。

早生まれの保活 ―― 現在進行形の実録
http://mamapicks.jp/archives/52165831.html
早生まれの保活 ―― 出産~新年度を迎えて
http://mamapicks.jp/archives/52176849.html


このことは周りの友人知人がみな知るところだったので、仕事に復帰した今は、冒頭のような質問を受けることが増えた。

……そうか、まわりはそろそろ4月入園の準備をし始める時期なのか。


次男は5月に何とか入園し、丸5ヵ月が経とうとしている。
初っ端に入院した以外はおおむね元気で、お休みすることもなく過ごしている。

昨年度の保活はほんとうに気が気ではなく、妊娠中のつらい時期を全部費やしたといっても過言ではない。保険の意味もあって認証園は大変な数をまわったが、結局どこにもかすることがないまま、認可園にあっさり決まったという経緯があった。

子どもたちを公立認可園2園、私立認可園1園に通わせてきた経験から、筆者の見てきた範囲に限られはするが、それぞれの特徴などを挙げてみたい。

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なぜ「保育園児」は「可哀想」で、「保育園児の母」はディスられ続けるのか?

春が来た。花粉の舞う春が。でもノンストップで流れる鼻水隠しの使い捨てマスクをちょいと下げれば、梅やら沈丁花やらのツンと刺すようなあの香りが鼻腔をくすぐる。悪くない、花粉さえなければ。春っていいもんだ。

等々マスクで隠れているのをいいことにブツブツひとりごちながら、10年物のボロベビーカーを押し、この4月から年長に進級する次女の保育園に朝夕往復している。3月も末。

もう赤ちゃんっぽくグデーと寝ることなく、背すじをピーンと伸ばしてベビーカーの先っちょにチンマリ座っている我が家の最終兵器三女(1歳半)は、その行きも帰りもに同行している。だから、勘のいい顔見知りや知人は、こんなふうに声をかけてくることが最近とても多いのだ。

「ああ、この子は保育園、まだなんだね」「この春から入れるの?」

筆者は答える。「そう、まだなんですよう」「いやー、来年の春からです!」

すると「来年? 来月じゃなくて?」と、働く知人らはのけぞるのである。「えー、それまで家でこの子、看ながら仕事、凌ぐの?」

「休日出勤と夜勤で」と筆者。冗談っぽいけどマジだ。「じゃなきゃ、ファミサポか一時保育で誤魔化しながらですかね」

hoikuen
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